第八十五章 陽子受験勉強する
陽子が高校三年生になった頃には騒ぎも落着き、世間も忘れていた為に受験勉強に集中できる状況になっていた。
テレジア星人の血が流れている陽子には連日の徹夜も平気だった為に、夜中に徹夜勉強の息抜きで、散歩に出掛ける事もあった。
夜中の散歩は、たまにやくざや暴走族や不良などと鉢合わせすることもあった。
ある夜、陽子が夜道を散歩中に、二人の暴走族に絡まれた。
暴走族はバイクから降りて、「姉ちゃん、可愛いね。服を脱いで素っ裸になれば、もっと可愛くなるよ。」とニヤニヤしながら、一人はジャックナイフ、もう一人は鎖をちらつかせて、陽子を威嚇し怖がらせようとしていた。
陽子は平気で逆に、「このバイク邪魔!」と陽子の行く手を阻むように止めていた大型バイクを蹴飛ばして倒した。
頭に来た暴走族は、「貴様!何しやがる!」と陽子に襲い掛かったが、その瞬間、陽子は日本刀を抜き、暴走族のバンドを切ったので、二人共ズボンが脱げて足が絡み、転倒した。
陽子は、「私が服を脱ぐより、あんたらがズボンを脱いだ方がお似合いね!」と笑っていた。
暴走族達は陽子が日本刀を持っていた為に、「お前、何者だ!」と陽子が正体不明で一歩引いた。
陽子は、「私は丸東組の東城よ。文句があればいつでも組事務所まで来なさい!」と言い残して、立ち去った。
暴走族達は、慌ててズボンを履き逃げ帰って、仲間にこのことを報告した。
仲間は、「お前ら馬鹿か。そんな若い女性が風俗嬢なら兎も角、やくざである筈ないだろう。女のやくざなんて聞いて事ないぞ。やくざなんてハッタリに決まっている!丸東組の名前を出せば俺達がびびると思いやがって!丸東組は風俗が資金源だと噂を聞いた事がある。精々、丸東組関連の風俗嬢じゃないのか?日本刀はスキをみて丸東組から持ち出したんだろう。お前らは只馬鹿にされただけじゃないのか!野郎ども!こいつらが馬鹿にされたという事は、俺達が馬鹿にされたんだぞ!脅かせば化けの皮が剥がれるさ。あの丸東組がたかが風俗嬢一人の為に動くとは考えられない。その女を見付け出してリンチするぞ!」と興奮しながら次の夜からしばらく、十数人で陽子を見掛けた周辺の暴走を繰り返していた。
しばらくしたある夜に、暴走族は遂に陽子を見付けて、「先日はよくもやってくれたな!丸東組の組員だなんて嘘だろ!今日はたっぷりとお礼させて貰うからな!男が人前でズボンを脱がされたので、今日はお前を人前で素っ裸にしてやる!気を付けろ!その女の持っているのは木刀ではなく、日本刀だぞ!」と一度陽子から離れて、加速をつけて陽子を跳ね飛ばし、抵抗力を奪おうとした。
丁度その時に、「丸東組」と怒鳴っている声を聞いて、近くで陽子の護衛をしていた丸東組の組員数人が、暴走族と陽子の状態を見て、すかさずバイクのガソリンタンクを、銃で撃ち抜くと、バイクは炎上して転倒した。
暴走族達は驚いて、銃声のした方を見ると、身体中に刺青をしたやくざ数人が、拳銃片手に、駆け寄って来た。
暴走族達が、“やばい”と思っていると組員は、「うちの姉さんに手を出すとは良い度胸しているじゃないか!当然覚悟はできているのだろうな!」とリーダーらしき暴走族の頭に、銃口を押し付けた。
その暴走族が失禁したのを見て、丸東組の組員は笑いながら、「お前それでよく暴走族のリーダーが勤まるな。落とし前はきっちり着けさせてやる。失禁するとは、排泄器官のコントロールが苦手なようだな。そこを責めてやる。性転換手術で女にして、肛門括約筋を切断して、腕を肛門奥深くにまで挿入して、客に腹の中を掻き回させる。肛門からS字結腸、大腸まで腕が入るかな?腸捻転になり、死ぬのは時間の問題だな。そこの女二人も来て貰うからな。警察にチクッたら、皆殺しにするぞ!バイクのナンバーは控えたから、身元はその気になれば直ぐに解るぞ!他の者は、もう良いから行け!二度と姉さんにその面を見せるな!」と脅して追い払った。
暴走族達は、「丸東組って本当だったんだ!」と慌てて逃げた。
その後、暴走族は陽子の前に現れる事はなく、平和な日々を送っていた。受験勉強も追い込みにさしかかった九月半ば、いつものように夜道を散歩しながら涼んでいると、やくざが若い男女のカップルに絡んでいて、丸東組の組事務所に連れ込まれた。
連れ込まれる瞬間に、陽子と目が合い同級生だと解った。
制服を着ていなかった為に、組員は陽子が通う高校の生徒だとは気付かなかったようでした。
同級生は、助けて欲しいという目をしていた為に陽子は、またやくざの娘として白い目で見られるかも知れないと思いつつも助ける事にした。
組事務所の裏口から入った陽子は、事務所の奥から入って来た。
「姉さん」と組員が総立ちになりました。
同級生の二人は、怖くて顔を見る事もできませんでした。陽子は二人の背後から、肩に手を掛けると、カップルの身体がピクッと反応した。
陽子は、「こんなに脅えているじゃないの。お前ら何をやったの?私の同級生だと知ってやったのか?」と確認した。
同級生という言葉を聞いて、カップルの二人は顔を見合わせた。そして上半身刺青のやくざが二人の前に座り、「うちの姉さんの同級生でしたら、最初からそう言って頂ければ・・・」と笑顔で説明していると、陽子が、「何言っているのよ、このタコ!」とそのやくざの頭を平手で叩いて、「退け!いてまうぞ!ボケ!」と蹴っ飛ばして退けて、二人の前に座った。
「二人とも顔が真っ青だよ。大丈夫?」と二人を落ち着かせようとして笑顔で話し掛けた。
二人は陽子を見て、「えっ、姉さんって、陽子の事だったの?」と予想外の出来事に驚いていた。
陽子は、「ええ、私は丸東組、東城組長の娘です。皆には黙っていてね。怖がるから。二人共落ち着く迄、ここで休憩していてね。落ち着いたら帰ろうか。送って行くので。」と優しく笑顔で話し掛けたので、二人共少し落ち着いた。
しかし、震えが治まらないので陽子は雑談したり、深呼吸させたりした。
しばらくすると落ち着いた様子でしたので帰ろうとしていた。
男子生徒は立ち上がったが、女子生徒は立ち上がろうとしなかった。
不信に感じた陽子は、女子生徒の横に座り、「どうしたの?怖くて腰が抜けた?」と肩をそっと抱いた。
陽子は、「大丈夫だから落ち着いて。こいつらは私の子分だから、何も心配いらないわよ。」などと雑談していると、陽子にだけ聞こえるように小さな声で、「・・・もれちゃった・・・」と困っていた。
それで陽子は、女子生徒が失禁している事に気付いた。ワンピースでしたので、誰も気付きませんでした。
陽子は座布団とタオルを持って来て、「手前ら、こっち見るな!後向け!」とパンティーをタオルで押さえて、オムツ代わりにして、立ち上がったあとの椅子に座布団を置いて失禁の痕を隠した。
組長室と言っても、組長はこの事務所に不在なので、実質上陽子の部屋に連れて行き陽子は、「しばらく誰も入って来るな!」と部屋に施錠して、「ほら、何しているの。服を脱いで裸になって。鍵をしているので、誰も入って来ないから安心して。」と裸にさせて熱いタオルで体を拭いて、陽子の服に着替えさせた。
組長室から出て来た陽子は皆に、「冷や汗をかいたので、風邪をひかないように私の服に着替えさせました。」とカップルと一緒に帰ろうとしていた。
組員が、「汗を拭く為にタオルを持って来たのですか?しかし座布団は何故必要だったのですか?」と首を傾げた。
陽子は、「いらん事を言うな!ボケ!」と怒ってカップルと帰った。
組員は何故怒られたのか解らず、陽子達が帰った後に座布団を退けて、女子高生が失禁していた事に気付いた。
陽子は帰り道、「大丈夫?二人共悪かったわね。でも良い事を教えてあげるわね。組員には学校の制服を教えているので、制服を着ていれば丸東組に襲われないだけではなく、他のやくざや不良に襲われた時は、丸東組に助けを求めれば助けてくれるわよ。今迄も生徒が地元やくざや不良に襲われた時、偶然に丸東組が助けてくれた事があったでしょう?あれは偶然ではないのよ。だから、今日みたいに夜道を散歩する時は、制服を着ている方が安全よ。あなた方は今日、制服を着てなかった為に、組員は私が通う高校の生徒だと気付かなかったようだから。」と説明した。
カップルは、「陽子が組長の娘で幹部待遇だと他の人も知っているの?」と確認した。
陽子は、「一部の生徒と教頭先生が知っています。と言うより、ばれました。私は子供の頃に、やくざの娘だと怖がられて友達もできなかった為に、父の事を知らない遠い高校へ進学したけれども、一部の人にはばれちゃったのよ。今みたいにね。」などと雑談しながら帰った。
次回投稿予定日は3月11日です。




