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妖花  作者: みょんみょん
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特訓(パエル編)

「では、特訓を始めます。今日はパエル様と対戦していただきます。今回から戦闘が長引いた場合は棄権していただくことができます。頑張ってください。」

美風が開始の声と共に追加ルールを説明する。最近戦いが長いので、このルールをつけたのだ。

「紅花…なんかめんどくさいんだけど」

「まあ頑張ってよ。あなたがやらないと特訓にならないわ。」

パエルは黙る。しばらくして、首をふると、庭に向けて歩き出した。


「さあ、めんどくさいのに来たんだからちゃんとやりなさいよ。」

「ハイハイ。」

特訓を始める前からパエルと光牙の仲が悪いのは、この館の住人たちはみんな知っている。辛口のパエルとほんわかしている光牙。性格が見事に反対なので、仲が悪い。どんな戦いになるか楽しみだわ。

「私からいくわよ!フレイムボール!」

本を開き片手で持ったパエルが魔法を放つ。私と同じ、片手に本、片手で対象を狙う方法だ。そして、パエルの基本攻撃は、全属性の魔法となる。

「これ、基本攻撃なんだよね?それにしては弱すぎない?」

「あら、大口叩くじゃない。大牙もろとも串刺しにしてあげるわ!アローブレイク!」

尖った岩が地面から現れ、大牙と光牙目指して襲いかかる。二人とも逃げているけど、追い付かれそうになったら一応岩を砕いてはいるようだ。

「なんで俺まで巻き込まれんだよ!」

「大牙お兄ちゃん気の毒ねえ。」

麗花がクスクスと笑っている。でも、あれで少しはいつも巻き込まれている光牙の気持ちもわかったんではないだろうか。

「ふん!この程度で押されているようでは私には勝つどころかその場でくたばるわよ?そうなったらせいせいするけどね!フレイムテンペスト!」

先程のアローブレイクに追加して、炎の竜巻が加わる。この勝負一方的すぎる気がするんだけど。

「はっ。笑わせてくれるじゃん!なんなら本気でやってもいいんだよ?」

「やってみなさいよ。どうせあなたの技なんて私には効きはしないわ。」

「へぇ。言ってくれるねぇ。じゃあいくよ!ダーク・ファントム!」

光牙がダーク・ファントムを発動する。あとで聞いた話だが、光牙が本気にさえなれば、触れた相手を抹消出来るらしい。相手が雑魚であればの話だが。その効果のせいで長くは続かないらしい。

「ライト・スピリット!」

庭全体が光るベールでかこまれる。そして、二人目掛けてビームのようなものが一斉に放たれる。かなりの早さだ。私でも追い付くかどうか…。

あ、ほらやっぱり。すみっこに追い詰められてしまった。そろそろ危ないかな~。バリア使おっかな~。何て考えていると、突然ビームが止まった。

「なんかもうだるくなっちゃったわ。あなたたちの勝ちでいいわよ。」

うわあ、だるくなってやめるとか……。まあいいか。明日はこの姉妹と戦うのだ。久しぶりに暴れられて嬉しいだろうなと思った。


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