The Trial of the Labyrinth
迷宮の奥は、ひんやりとした空気が漂い、足音さえも反響して消えていく。
壁に刻まれた不思議な文様が淡く光り、道を迷わせるように揺れている。
「……これは……普通の迷路じゃないな」
アレンは少し背筋を伸ばす。
チェシャはぴょんと跳ね、壁沿いに先へ進む。
「ふふ、楽しんでるでしょ?」
「……怖いんだよ!」
アレンが抗議すると、チェシャはにやりと笑う。
一方、ホワイトは冷静に周囲を観察している。
時折アレンの腕を掴み、危険から守ろうとする。
「ここは、心の弱さを試す場所だ」
ホワイトの言葉に、アレンはぎゅっと拳を握った。
――迷宮は単なる迷路ではなく、精神と勇気を試す試練の場だった。
壁の文様が突然光を放ち、アレンの前に謎めいた扉が現れる。
扉には、問いかけの文字が浮かぶ。
『君は誰を信じ、誰と進むのか――?』
胸がぎゅっと締め付けられる。
チェシャの目とホワイトの目が、それぞれアレンを見つめている。
「……二人とも……信じていいんだよな」
小さくつぶやくと、チェシャがにっこり笑う。
「ふふ、もちろん。ボクを信じるなら、後悔させないよ」
一方のホワイトも、優しく微笑む。
「君が選ぶ道を、必ず守る」
アレンは深呼吸して、二人の手を同時に握る。
心の奥で、じんわりと温かい感覚が広がる。
扉を押し開けると、迷宮の試練が始まった。
光と闇、幻影と現実が混ざる空間の中で、三人は互いに支え合い、少しずつ前へ進む。
危険と謎の連続に、アレンの心は揺れ、二人への想いもますます深まる。
迷宮は、ただの冒険ではなく――心の距離を測る試練でもあった。
進むごとに、チェシャのいたずらっぽい笑顔と、ホワイトの優しい眼差しが
アレンの心に交互に響き、胸をじりじりと焦がす。




