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ワンダーランド・ボーイ  作者: 櫻木サヱ
ハートの王国と危険な微笑み

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12/31

Invitation to the Red Fort ☆彡

ワンダーランドに来てから、少しずつこの世界の空気に慣れ始めたアレン。

ホワイトと過ごす時間にも、チェシャの不意打ちにも、少しだけ心が慣れてきた――

……はずだった。


そんなある日の朝。

ホワイトと並んで歩いていると、森の奥から真っ赤な封筒が、ひらりと舞い落ちてきた。

アレンが拾い上げると、封筒の表にはこう書かれている。


「ハートの王国より。鍵の少年、アレンへ。」


「ハートの王国……?」

アレンが封を切ると、甘い香りがふわりと漂った。

そこには、豪奢な城への“招待状”が入っていた。


「君を歓迎する。夜明けの舞踏会で待つ」

――ハートの女王


「ハートの王国……厄介だな」

チェシャが木の枝に腰をかけながら呟いた。

「行くの?」

「うん。俺、行かなきゃいけない気がする」


ホワイトの瞳が少し曇った。

「……危険な場所だ。女王は甘い顔で人を試す」


「試す……?」

「彼女は“心”を揺さぶるのが得意なんだ。君の迷いを、利用するかもしれない」


その言葉に、アレンの胸が少しざわついた。

迷い――まさに今、ホワイトとチェシャの間で感じている感情のような。


「でも、行く。俺、自分の気持ちを……ちゃんと知りたい」


チェシャがにやりと笑う。

「いいじゃん、鍵くん。そういう顔、悪くないね」

ホワイトは小さくため息をつき、アレンの頭を撫でた。

「……無茶はするなよ。僕たちがついてるから」


そして夜。

アレンはホワイトとチェシャと共に、真紅の薔薇で囲まれた「ハートの城」へ向かった。

夜空には三日月が輝き、風はまるで何かを囁くように揺れている。


胸の奥がドクンと高鳴った。

この夜――アレンの心がまたひとつ、揺れ動こうとしていた。


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