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プロローグ

 擬装精霊術で背景に溶け込ませたキャンピングカーの中で小休憩の睡眠中、私は攻撃を受けた。


 レジスト出来ていたし無視してもよかった。

 良かったが、索敵にも引っ掛かるように自己主張をはじめて鬱陶しくなった。


 外に出て敵が待ち構える場所に向う。


 森の中――


「……さっきから私だけにファントムアタックしてたけど、誘い出して何のつもり」


 無造作にセットされたマッシュウルフの灰白色の髪。容貌は髑髏の仮面で判らない。

 インバネスコート、ワイシャツ、ネクタイ、スラックス、革靴に至るまで真っ黒な装いだった。


「これは、最初で最後の警告だ。僕たちの邪魔をするな」


「貴方たちの邪魔?」


「そうだ。僕たち【エンプティ】の邪魔だ。邪魔とは君たちが行っている歴史の真実探求、探索のことだ」


「人の歴史に精霊は必要はないからね。奴らは人を狂わせる害悪でしかない」


「精霊からしたら人の方が害悪かも知れない」


「だからだよ。だからこそ精霊には消滅してもらわなければならないんだ」


 髑髏の仮面で表情は見えない。それでも声に静かで深い怒りが感じ取れる。


「精霊が創った世界ほしなのに?」


「創っただけだ。人の世はね、人が作って来たんだ。精霊は何も生産しない。解るかい?」


「発展も進化もない」


「正解だ。精霊は凄まじい力がある。大抵の事は力業で解決出来てしまう。弱い精霊はそこに在るだけだ。精霊は食べる必要がない。だが、人は違う」


「……発展と進化の為には良き隣人になられたら困る、と」


 そうだ、と男が肯定する。


「……私の母さんは精霊使いで同じ人間に裏切られた。。私も人に酷く傷付けられた。人も同じく良き隣人とは限らない」


「だからこそあく深き人間と精霊を潰し合わせる事が必要だ」


 髑髏男がダガーを錬成して私の足下に投げる。


「それで連れ二人の精霊を刺すんだ。刻まれた文字が精霊から力を奪う猛毒となる」


 男が消えながら言い残して行く。

 

 私はダガーを拾うとアイテムストレージにしまうとキャンピングカーへと戻る。 

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