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プロローグ2

 私が戻りとシュリカは此方を見ずに余所見していた。

 フェイスオフでの罵り合いも乱闘も禁止事項だけど、女の子を連れ出す為だし、ね。


「あ、あの……」


「私はソウジュだよ。よろしく」


 柔らかく笑む。


「わ、わたしはミリア、です」


「私、なんかギルドの偉い人から武闘大会に出場しろって急に言われてさ。止まるとこ無いんだ。部屋が空いてるなら泊めてくれないかな」


「は、はい。それは大丈夫です」


「良かった。宿は清潔、お風呂がある、料理が美味しい、じゃなきゃね。急な飛び込み宿泊を受け入れてくれたお礼に良いこと教えて上げる」


「良いこと、ですか?」


「そう。人って多かれ少なかれ蒐集癖があってね。私の故郷ではそれでボロ儲けしてる商家があってね」


 ガチャ、ランダム食玩、トレーディングカード等々、散財システムがあるのだ。


「料理の中に昆虫の――」


 昆虫の模型を潜り込ませて、何が当たるかを楽しませ、希少な昆虫の模型があると匂わせる事で収集欲を掻き立て続ける、という話。


 シュリカを見れば嫌そうだ。


「別に昆虫じゃなくても希少な魔獣の目玉でも良いんだけどね。とにかく収集欲を刺激してあげれば良いんだ。リアルであればあるほど、本物であればあるほど、本物志向の人には受けが良いんだ。貴族なんて本物好きだからね」


 聞き耳を立ててる産業スパイさん上手く伝えてね。


「ソウジュさん。それ、本当ですか? 私、嫌ですよ。虫の入った料理なんて」


「私だって嫌かな。まぁ嘘だから気にしないで」


 私はシュリカから羽ペンを借り紙を貰い筆談する。


「「え?」」


「いやぁ……実はミリアを見張ってる人いてさ。敵対店の諜報員じゃないかな」


「だから嘘を?」


「食事のオマケとか普通にあるよ? だから私は嘘は言ってない。話術だよ。話術」


 私は声に出す。


「だからミリアにはちゃんと教えるよ。勇者センヴァーリアが勝利の験を担ぐ時に食べたり作ったりする料理を」


 シュリカとミリアが絶句して、周囲がザワッと揺れる。


「まぁ、でも、この大会が終わってからかな。チキンでクソざぁこ冒険者には無用だしね。今さらミリアの店に食べたいなんて厚顔無恥は居ないよね。クソざぁこチキンは、そこの下手物がお似合いだ」


「あ、あのお料理も、そのぉ……」


「私が作ったら真似されちゃったみたいだね」


 コック長がバレたバラすなと顔を赤くして口をパクパクさせている。


 私の知ったことでは無い。


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