表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死神の守人  作者: 蘇 陶華
32/47

選ばれた者は、誰なのか?

黄泉の口が開いた?だけではに。三界のバランスが崩れようとしていた。それは、2人の迦桜羅が、現れたせいなのか?僕は、もう、隠れることはしない。

僕は、八が何を言っているの華、わからなかった。もう、手遅れ?とは、何の事なのか、紗羅が最後の力を振り絞って、とあ、どおいう事なのか、理解できなかった。僕は、ひっそりと生きてきた。欲しくもない能力を手に入れてしまったばかりに、いろんな者が見え、聞こえてきた。それなら、僕にふさわしい世界で、生きようと、この寂れた街にやってきた。大昔、観光が盛んだった頃は、栄えた街。神々が誕生したというこの街は、週末となると、大型バスがたくさんの観光客を連れてやってきた。それが、信徒と呼ばれる輩の事件で、すっかり人の足が遠のいてしまった。寂れた街。僕を追いかけ、八が、移り住んでくれた時は、正直、嬉しかった。振り返ると、僕は、いつも、八の後ろを追いかけていた。だから、八が、この街に来てくれた時は、どんなに、嬉しかった事か。何の能力もいらない。本来、僕が持つべきでない能力なら、返しても、惜しくなかった。だけど、どうだ?現在の僕には、大事な仲間達を守る事もできないじゃないか?八を失って、僕は、生きろと?この街では、何かが起きている。得体の知れない力が、働いていて、三つの力の均衡が崩れているのだ。黄泉の世界が、口を開いたと?そんな訳がない。黄泉の口が、開いたのは、その対極側にある世界が、開いたという事だ。市神。。。僕は、背中が、熱くなるのを感じた。もう、迦桜羅の能力は残っていない。けど。

「蓮!」

僕は、八を抱え上げた。信じられない力が、僕を動かしていた。大きく開いた翼が、襲い掛かる地獄の犬を跳ね飛ばしていた。

「嘘。。。だ」

僕は、左手で、顔に触れた。そこには、今までの僕の顔は、なかった。どこかで、触れた様な柔らかい羽毛で、覆われていた。僕の顔半分が、羽毛で覆われ、その中で、大きく開く紅い目が、ガラスに写り、僕を見返していた。ゆっくりと、観察している時間はなかった。地獄の犬が、後から後から、追いかけてきて、僕達に襲い掛かってきた

「キリがない」

僕は、翼と、鋭い爪で、応戦していたが、八を抱え、窓ガラスへと飛び込んだ。空を渡り、安全な地に、逃げる為に。だが、そこには、空を覆うような大群のカラスが待ち受けていた。

「八!耳を塞げ!」

僕は、八を抱え、耳を二重に、塞ぐと、襲い掛からんとしてくるカラス達に向かって、大きく口を開き、音のない叫びをしていた。

多分、僕にとって、八は、何にも変え難い存在なのだと思う。八を守るなら、人でいる事を捨てるよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ