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短編

創作をするすべての人に感謝を

作者:


 心揺さぶられる文章を読んだ時。

 映像を見た時。

 音楽を聴いた時。


 すべてに感謝したくなる。

 つくって、くれた人に。

 最大限の感謝を。

 出会わせてくれた奇跡に。



 よく、その音を奏でてくれた。一音一音重ねて。歌詞を書き、楽器を弾いて、歌を歌い、録音して、編集してくれた。誰がきかなくても、人前で歌い、創り続けてくれた。


 よく、脚本を書いてくれた。キャスティングしてくれた。演じてくれた。資金を集め、編集し、音楽を付け、目に届くところに出してくれた。


 よく、筆を折らずにいてくれた。最後まで、飽きずに書いてくれた。それを誰かに見せてくれた。面白いよ、と言ってくれた。校正して、印刷して、本にして、店頭に置いてくれた。


 ひとりじゃ、できなかったはずだ。

 これ、いいよ、と言ってくれた人がその人の近くにいてくれて良かった。

 初めに言ってくれた人に出会わなかったら、世界のどこにも存在しなかったかもしれない。一緒に作ってくれた人がいなければ、完成しなかったかもしれない。

 

 創る人というのは、ひとりだけでも創るのかもしれない。

 なんの見返りがなくても、創らなきゃ、書かなきゃ、歌わなきゃ、という何かに突き動かされて創るのだ。たぶん、そういうものなんだろう。

 でも、それを引き出しにしまったままだったら?



 ――私の元には、届かなかった。






 神様なんか、信じない。

 そんなもの、いない。

 もう、明日から生きられない。

 今すぐ、消えてなくなりたい。


 

 そう思っても。

 どうしても、希望を捨てられない。

 だって、今、出会ってしまったから。


 ――奇跡に。


 そんな、陳腐な言葉でしか表現できない、何かに。

 心を掴まれて、胸が詰まって、泣きたくなるような、すごいものに。

 読んで、聴いて、見てしまうから。日々。



 だから、明日も生きていける、と思う。

 生きていきたい、と思う。



 つらくても。

 世界はうつくしいよ、とそれでも何度でも思ってしまう。

 素晴らしい作品に出会うたび、打ちのめされて、それでも、また。

 その素晴らしさに奮い立たされて、生きてしまう。


 明日も、生きていける、と思うんだ。





 

 だから、どうか。創ることをやめないで。

 だれひとり、いいと言ってくれなくても。

 世に出すことを恐れないで。

 だれかが、救われるかもしれないから。

 


 創作をするすべての人に感謝を。








なろうで心折れてるすべての人に。

誰も読まないかもしれませんけれど。

誰にも届かないかもしれませんけれど。感謝を。

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