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閑話 ストレンジ♤ワールド

『ストレンジ♤ワールド』の起端はスマホゲームアプリである。

リリース前から注目を集めていたストワはリリース直後にはアニメ化が既に決定していた。その結果10代~30代前半の女性の間で爆発的ヒットを迎えミュージカル、片や舞台化までされる程となった。



物語(ストワ)の舞台は剣と超能力に視点を置いた学園ものである。

生前の頃、物語はまだ続いており完結はしていなかった。だが、大体の筋書きは、この世界には八将と呼ばれる神がおり、その頂点に君臨する始祖と呼ばれる最高神がいる。

その書き出しから物語は始まる。



大昔、戦争が絶えなかった地上に天界より始祖が舞い降りた。始祖は地上で八人の選ばれし者達に未知の力を授けた。その力こそがストレンジ。八人は次第に八将と呼ばれ次々と地上の争いを授けられたその力を持って沈静化していった。

やがて、八将により戦火の灯火が完全に消えた頃再び始祖が地上に舞い降り土地を争って戦争が起きないように大陸に境界線を引き八つの大陸に分けた。

その八つの大陸は国として頂点に八将を一人ずつ配置して統治を行わせた。

始祖によって平和が(もたら)され八つの国は安寧を維持していたのだが、紛争というものがこの世から無くなることは無い。

初めは喧嘩並に小さな火種も飛び火して徐々に大きくなる。気が付いた時には火の出処どころか目的や理由さえもあやふやとなって人々の心の中に不安を植え付けやがて恐怖となり火種に飛び込む愚行を犯しその見えない戦火は徐々に勢力を増していく。



そんな混沌とした世の中に始祖の一部分の力に過ぎないが、始祖のみが持っていたとされる奇跡の力、【無効化】のストレンジを持つ主人公(ヒロイン)が現れる。

ヒロインは幼い頃に両親と馬車で山を越えていると山賊の襲撃に遭う。両親はヒロインを何とか逃がすも命を落とす。山に逃げ込んだヒロインは恐怖と寂しさに涙を流しながらも走る足を止めない。しかし、子供が走れる距離や速さではそう遠くまで逃げることは出来ない。遠くからヒロインを探す山賊達の声が聞こえてきて絶望が胸に広がった時、救世主が現れる。

その救世主はストレンジ持ちで山賊を一掃すると「もう大丈夫。よく頑張ったね」とヒロインに声を掛けてヒロインは気を失う。


目が覚めたヒロインは孤児院へと預けられており、両親を失ったショックから殻に閉じ籠るがシスターや孤児院の子供達によって徐々に元の明るさを取り戻して行く。大きくなるに連れ救世主の顔や声は忘れてしまったが自分もいつか誰かを救えるような人になりたいと思いながらシスターのお手伝いや街で人助けをして日々を過ごしていると14歳となったある日ヒロインの孤児院がまたもや賊に襲われる。ヒロインは孤児院の子供達を助けるために果敢に賊に挑みこっそりと日々鍛錬していた棒術で敵を倒して行くが賊の中にストレンジ持ちがおり、視界に入った者の動きを止めるという力の持ち主であった。

子供達を守っていたシスター達の動きが止まって賊が動こうとした時、ヒロインはその男に飛び掛った。ストレンジが効かないヒロインに動揺した賊の一人はあっさりと伸されてしまい他のストレンジ持ちが力を発揮するもヒロインとの間に見えない壁に阻まれるかのように力が消滅する。

ヒロインの活躍によって時間稼ぎが成功し街の警備隊たちによって賊は無事鎮圧されたのだが、この事件をきっかけにヒロインがストレンジ持ちである事が判明し国の機関であるストレンジ持ちの子供達が集まる学校へと編入されられる。



そこで、見目麗しい個性的な数多の男性と知り合っていき、唯一の【無効化】持ちとして国の重要機密にも関わっていき色んな男性と危機を乗り越えて行く。

物語は未だ完結しておらず、新章が追加される毎に国境を越えて他国の男性も追加され今尚増殖中である。


ゲームとしてだと特に気にする事無く攻略する事が出来るのだが、問題はその男性の殆どが高貴な方々だということだ。

元々ストレンジ持ちは貴族が多く学園の8割は貴族の方々だ。よって、他国の攻略対象陣も高位の方々なのだが………中には婚約者がいる殿方もいるのだ。

そして、その婚約者たちは悪役令嬢としてヒロインの前に立ち塞がる。




スマホゲームのストワはRPG性の方が強いのでまだいい。と、いうのも恋愛に関しては好感度に応じて対象者との甘い日常の1ページ程度に恋愛ストーリーとして本編と関係無く追加さる程度で悪役令嬢も本編でもサイドストーリーでも断罪なんて処罰は無いからだ。

問題なのは、第二章までを完全乙女ゲームとしてテレビゲームや携帯系テレビゲームとして販売されてしまっていることだ。



完全乙女ゲーム版ストワは第二章までの登場人物が攻略対象となり、先ずは第一章に出てくる攻略対象者を全員攻略しないと第二章の登場人物は攻略出来ないのだが、その登場人物は殆ど上級貴族の者達だ。その為、勿論婚約者もおり、第一章のメインヒーローはヒロインやルイーズがいる国、ダルシアク国の第二王子である。その為、第二王子の婚約者がメインの悪役令嬢となるのだが、その対象者の中に第二王子の双子の弟、第三王子もいるので"婚約者のルイーズ・カプレ"も此処で登場する。

だが、あくまでもメインは第二王子とその婚約者なので第三王子ルートに入ったとしても一つ年上であるルイーズにはあまり関係無く重度の罪を犯すこともなく断罪は婚約破棄程度で死ぬようなことは無い。ただ、問題は第二章の攻略対象に問題がある。ルイーズは第二章でも悪役令嬢として暗躍する。とある攻略対象者のルートに入ると頭脳派悪役令嬢と呼ばれる所以の力を際限なく発揮する。そして、その悪事がバレたルイーズには死の断罪が待っているのだ。



死の断罪ルートは何としても避けたい。

なので、この世界がスマホゲーム版ストワの世界なのか乙女ゲーム版ストワの世界なのかをまず見極めなくてはいけない。

そして、周囲に迷惑の掛からない恋愛であれば私もヒロインを応援する所存だ。

だが、私の今世の最愛に手を出そうものなら容赦はしない。

断罪されたルイーズは間違った方向に頭を使い犯罪グレーゾーンにまで手を染めてしまい、ルイーズよりも高い知能を持つ相手に証拠を捕まれ頭脳戦で負け断罪されたが私はそうはならない。


最愛はどんな手を使っても手に入れるつもりだが、犯罪に手を染めるような事はしない。

最愛を守る方法で必ず手に入れてみせる。





物語の舞台まであと、"八年"。





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