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私の大切なあの子を返して!

作者: 七瀬



私が17歳の時に同級生の彼氏と付き合っていた時の事...。

私と彼とは、付き合ってから1か月で子供がデキてしまった、、、!?

彼は、私が妊娠していると分かると私から逃げて行くように去って行った...。



私は両親に、正直に話す事にしたのだが、、、?


『まだ、お前は17歳なんだぞ! 子供なんか産んで育てていける訳がない!』

『そんな言い方お父さんしなくても、でもお母さんもそう思うわよ! つむぎ、』

『17歳の子娘が自分の産んだ子どもを育てていける訳がない、、、! 』

『...つ.つむぎはどうしたいの、、、?』

『...私は私は、、、。』

『どうせ! お前がそのお腹の子を産んでも、子供が幸せにならんぞ!』

『...でも、私は産みたいの!』

『...つむぎ、』

『もう! お前は勘当だ!!! 2度と俺の前に顔を出すな!!!』

『...分かったわ! もうここには帰って来ないから、、、。』

『お父さんもつむぎも落ち着いて! つむぎもそんな事を言わないで、ねえ?』

『お前は勘当だ! ここかれ出ていけ~!!!』

『......』



私は、親との縁を切られて途方に暮れていた...。

そんな時に、私と知り合った女性が親身に私の話を聞いてくれた。


『ねえ? つむぎちゃんはどうするの? お腹の子ども産むの、、、?』

『...私は産みたい!』

『そう~! でも子どもを産んで、女性が1人で生活していくのは難しいわね!』

『...私、どうしたらいいんだろう、、、?』

『そうね! 里親に出すしかないわね!』

『...里親?』

『子供が産めない女性は多いのよ~! 結婚しても子供が出来ない夫婦も多い!

妊活や不妊治療をする人たちも多いけど、、、? 代理母のようにその女性

が産んでくれた子供を自分の子供として育てていく制度もあるのよ!』

『...えぇ!? 里親ですか、、、?』

『里親の方たちと仲良くなれば、子供の成長を教えてくれたり親交を深める

事だって出来るのよ! つむぎちゃんの子供と会える機会もできるかもしれない!』

『...ははい、』

『よーく考えてみて! つむぎちゃん。』

『はい。』



私は、お腹に宿ったこの子を産むことにした、、、。


そして私は小さな体で元気な産声をあげた、元気な元気な女の子を産んだ!

産んだ後は、、、言われた通りに里親に引き渡す事にした。


この子の里親になる方も、とっても優しい夫婦で私にこの子の成長を

写真や成長日記など、私宛に送って来てくれるようになった、、、。


私はあの子の誕生日の日には、プレゼントと一緒にメッセージカードを

添えて送っていた。


日に日に、大きくなっていくあの子が愛おしいと思うようになる...。





私が25歳の時に出会った男性と結婚して、二人の間には1人の男の子が

産まれた。


私は、息子が出来たことでより一層、あの子も一緒に引き取って生活したい

と強く想うようになる。


『貴方、今まで黙っていたことがあるの、、、!』

『...えぇ!? 黙っていた事、、、? なんなんだよ!』

『私ね! 17歳の時に子供を産んでいるの! その子とは離れ離れに暮らし

ているけど、、、何時か、4人で暮らしたいと思ってるの!』

『...うーん、そっか! 話は分かったよ! でもその子は何処に、、、?』

『今は里親のところよ!』

『...そっとしておいた方がいいんじゃないのか? その子はつむぎの存在を

知らないんだろう? 里親のところでこれからも幸せに暮らしていくだろ!』

『私の存在は知っているのよ! 里親の方たちとは親交があるの! あの子の

成長も知っているわ! 私の事は里親の知り合いのお姉さんとしか、、、!?』

『...つむぎ、やめておいた方がイイよ! 今の関係の方がその子とも上手く

いっているんだろう? じゃあ、わざわざそんな事をその子に言わなくても。』

『あの子は、私がお腹を痛めて産んだ子なのよ! 絶対に諦めきれない!!!』

『...つむぎ、』



私は遂に、里親のところに行ってあの子に本当の事を話してしまった。


『ねえ、みあちゃん、、、?』

『うーん? なーに? お姉さん。』

『あなたの本当のお母さんってね、、、? 私なのよ!』

『えぇ!? 何言ってるのお姉さん、、、?』

『あなたは、私の娘よ!』

『......』

『私たちと一緒に暮らさない?』

『......』

『ごめんね、びっくりさせちゃったよね、、、?』

『...ううん、』




この事は、里親の二人の耳にも入り私は娘に会えなくなった。

私から、里親に連絡しても無視されるよになり、、、。

私は、みあちゃんに長い間会えなくなった...。


『あの子は、今頃どうしているのかな、、、?』





...あれから13年が経った。


そんなある日、一人の若い女性が私に会いに来た。


『すみません! こちらに加嶋つむぎさんって方がいますか、、、?』

『...はーい! 私が加嶋つむぎですけど、、、どなた、、、?』

『...お母さん、』

『みあちゃんなの、、、? 綺麗な女性になって~ さあさあ~中に入って~!』

『ううん。』



私は、あの子から私に会いに来てくれた事が何より嬉しかった。


『ど.どうして、、、?』

『ちゃんと! お父さんとお母さんには許可もらってきたから、、、。』

『...そう、お母さん嬉しい!!!』

『今日は、お母さんに大切な話があるから会いに来たのよ~!』

『...大切な話?』

『わたしね! 結婚するの! だから結婚式に出て欲しくって!』

『...そう、うんうん! 分かったわ!』

『でもね? お母さんには申し訳ないけど、、、? わたしを育ててくれた

お父さんとお母さんが本当の親だと思ってる! 本当にわたしを大切に育てて

くれたから、、、!』

『...えぇそうね、今までごめんね、、、!』

『別にお母さんを責めてる訳じゃないのよ~! もう一人の私のお母さんとして! 

結婚式に出席して欲しいの!』

『...えぇ、分かったわ!』

『ありがとう。』



あの子は、もう私が想っているより大人なのかもしれない、、、!

もう私のところには返って来ないと、、、この時分かった!


『あの子が幸せなら、私は幸せだと想えるから、、、ただあの子が幸せなら

それでいい! 例え、私のところにもう返って来なくても、、、。』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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