理花の過去
優維さんに無視されてから1ヶ月以上経った。
席替えをし、理花ちゃんと優維さんは隣同士になって授業中までイチャイチャし始めた。
あたしは窓側の一番後ろになった。
2人からだいぶ離れて少しホッとした。
「凪絆、最近1人だけど何かあったん?」
声をかけてくれたのはあたしの前の席の女の子。
名前は小林葉月。
「あ、大丈夫だよ。 」
「嘘つけ!最近理花と一緒じゃないじゃん!」
「うん、まぁね。」
「てか九条ってまたメガネ成瀬と付き合ってんの?」
「え、知ってるの?」
「私、九条と成瀬と同じ中学出身なの!」
「え、葉月それほんと!?」
「ほんと!中2からクラス一緒でさ、中2の時もメガネ成瀬と付き合ってた。」
優維さんと付き合ってることみんな知ってるんだ……
「うん、」
「でも受験前に九条が振ったらしく、私とかの方に九条が来たのよ。別に女友達がいないわけじゃないみたいだけど、誰も好き好んで関わりたいとは思わなかった。」
「うん、」
「とある友達が九条に『メガネ成瀬くんは?』って聞いたら、『受験勉強したいからって別れた』って言ってたの。」
「うん、」
「でも九条は休み時間は私達と話して、放課後は寄り道して遊んでた。」
「勉強は……?」
「結局ノー勉で試験受けて受かったよ。九条頭いいくせにここの学校らしいし。あ、てかね!」
「ん?」
「成瀬と別れたくせに私達に成瀬がどこの高校行くか聞いてきて、って頼まれたんだよね」
「別れた……のに?」
「そそ!九条によると付き合ってた時はもっと頭の良いところ行くつもりだったらしいの。でも別れたから高校変えるかもって思ったらしくパシリにされた。」
「で、成瀬くんはここの高校にしたから理花ちゃんも着いてきた……ってこと?」
「そーゆーこと!まじ九条ないわー。」
理花ちゃんの考えてることが良くわからない……。
「で、九条はまたメガネ成瀬と付き合ったの?」
「なのかな?その日ら辺から成瀬くんに無視される……」
「あー、九条嫉妬めっちゃ深いよ。私が先生に頼まれてノートとか運ぼうとすると成瀬が運ぶね、って代わりに運んでくれたのよ」
「お、優しい。」
「そしたら九条がすごい勢いで睨んできてさ。」
「え……」
「成瀬が帰ってきたあとの九条との会話を聞いた友達は『他の女と仲良くしないでよ。さっき別にノート運ぶ必要なくない?頼まれたわけじゃないしさ』って言ってたらしくて。」
「嫉妬、深いね。」
「九条のイメージ一瞬でダウンだよねww」
「うん……」
葉月の話を聞いて思った。
2人はまた付き合ったんだ、と。
それか……葉月が教えてくれた中学までの出来事を繋ぎ合わせて、もしかしたら理花ちゃんに強く言われて断れなかっただけとか?
「葉月、ありがと。」
「凪絆さ辛くなったら私のとこおいで?九条の中学までとか教えるし話も聞くから。」
「ありがと。」
今はとりあえず……様子を見るしかないか……。




