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満たされない自分


私は、いつも何かを求めている。


それが他者からの好意なのか、財力なのか、はたまた地位なのか。


わからない。「何」が何者であるかも、それを得るためにはどうしたら良いのかも。



朝、遅刻ギリギリの時刻に教室に滑り込む。

「おはよう〜!」

開口一番に元気よく挨拶をして、笑顔を振りまく。


「おはよー彩葉」「おはよー」「またギリギリだな笑」


たくさんの声が返ってくる。

これが当たり前の日常で、その日常が少しでも変われば、欠ければ、私はどうなるだろう。


そんなことを朝からグダグダ考えてしまう自分を心の中で叱る。

どうせこれは所詮、「正解のない問い」というやつだ。考えても仕方あるまい。


「彩葉ー、今日の放課後さー、」

斜め前の席から「私」を呼ぶ声がする。私は条件反射のように口角を上げた。

「なにー?」


この、“なにー?”には、ちょうど良い明るさと、ちょうど良い無関心さを絶妙な塩梅で混ぜる。

重くなりすぎないように、軽くなりすぎないように。


我ながら馬鹿だとは思う。こんな誰も気に留めないような一言に神経を削るなんて、おかしい。

でも、思うのだ。もしここで、選択を間違えたら。期待されていた「彩葉」じゃなかったら。


そんなことをグダグダと考えてしまうのは、やはり自分の何かが満たされていないからなのだろうか。

ーいや違う。多分、「満たされていない自分」に気が付かれたくないだけだ。

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