25 リーフの想い2
(リーフの心のつぶやき)
ライルを失って、ぼくはたくさんの後悔に苛まれた
同時に、ぼくは自分自身の存在を恨んだ
どうして守り人を不老不死にしてしまうのか
どうして守り人を必要としなければならないのか
どうしてぼくは、どんぐり精霊として生まれたのか
どうして、それがぼくなのか
その問いを繰り返すたびに
ぼくの霊核は鉛のように重く
暗闇へと沈み込んでいく感覚に襲われた
まるで、ぼくの存在そのものが
罪悪感で塗り固められているかのように
ぼくがぼくでなかったら
ライルを守り人にすることもなかったし
ライルは不老不死にならず
無理をすることも
辛い思いをすることも
死ぬこともなかった
それでも
ぼくは守り人を欲してしまう
そうあるように生まれたから
だから、ぼくは自分自身を呪ったんだ
どんぐり精霊であるというだけで
守り人を犠牲にしてしまう自分を
守り人を守護するのは自分のためだと知りながら
それをやめられないぼくを
ぼくの犠牲にさせてしまうのに
契約をやめることができないぼくを
この罪悪感を
体の奥底に沈めて
自分の存在そのものを呪い続けてきた
だけど…テラ
君はぼくの守り人でよかったと
君はぼくの守り人で幸せだと
その君の言葉は
ぼくの呪いを一瞬で溶かしたんだ
暗黒の淵に沈んでいたぼくの霊核に
君の言葉が一筋の光を差し込んだんだ
体を埋め尽くす罪悪感と、消えない自己実現への欲求の狭間で、リーフは自らの存在を呪うことで、知らず知らずのうちに自分に重い枷を課していた。
しかし、テラの優しく肯定に満ちた言葉が、光となって雁字搦めの枷を砕き、閉じ込められていた力がようやく解き放たれた。それはまるで、凍てついた永い冬に囚われていた霊核が、春の暖かな息吹に触れて、静かに目を覚ますかのようだった。