02 それぞれの想い
(リーフの心のつぶやき)
700年、いや800年ぶり? 甘くてとてもいい匂い
守り人の匂いは人によって違うんだ
君の匂いは……
ぼくの最初の守り人
そしてぼくが守り切れなかった守り人
あの人と同じ匂い
まるであの人が再生したような
ぼくはずっと昔に大切なあの人を死なせてしまって
悲しくて情けなくて
今までずっと引き籠ってた
君のことはずっと前から知ってたんだ
君の笑顔も泣いていた姿も
共存関係なんて言ったけど
血の契約はぼくにとって永遠の愛と絆を誓うもの
そしてぼくの力を何倍にも高めてくれるもの
他にもあるけど……
知ったら…テラは怒るかな?
いま君の前に姿を現した理由も言ってないし
でも君は本当に特別で……
だからぼくは……今度こそ……
ずっと一緒に……zzzZZZ……
(テラの心のつぶやき)
精霊さん初めて見たけど
本当にいたのね
昔は精霊がいて、精霊が棲みついた土地には
精霊の恩恵があって精霊信仰もあった、
なんて昔話は聞いたことがあるけど……
精霊ってもうちょっと怖い存在なのかと思ってた
どんぐりの精霊だから
こんなにかわいいのかしら
血が欲しいのか聞いた時
ちがうって言ってたけど
あれは絶対ウソよね
欲しそうにしか見えなかったわ
だから、あげてもいいかなって思ったの
血の契約の話の時
どんぐりの花言葉を思い出したわ
「永遠の愛」と「もてなし」
絆と守護って言ってたけど
花言葉は性質を表わした象徴的なもの
聞きたい事は色々あるけど
これから一緒に居てくれるなら
いつでも聞けるよね
「おやすみなさい、リーフ」