表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のデバフは理を破る!〜俺が強い?違うなテメェ等が弱くなったんだよ!〜  作者: 鋼夜
三章 遥かなる旅路編 〜四神の章〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/213

神話創生 アトラス歴1460年【540年前】2-1

更新です。

次回更新は四日です。

 アトラス歴1459年──。カロン王国が所有するアルバ村に【四神】の一人、炎帝こと【炎神】の勇者、南條朱雀が現れ村を焼き払われると言う事態にはなったが、【魔王】と思われる存在によってコレを撃退される。


 絶対的な強さを誇った【四神】の勇者である南條がやられた事により、人族側はしばしの間、混乱した。──これを好機と捉えた【疾風怒濤】のラルフはカロン国内の人族に対して残党狩りの指示を下す。


 人族に不満を募らせていた魔族達の反撃は凄惨を極めていた。


 アトラス歴1460年──。【魔王】サラサ・クロムウェルが正式に魔族の王を襲名し、民衆達の前で魔族の繁栄と人類を支配下に置く事を誓うのであった。


 領土奪還の第一歩とし【城塞都市イエルバ】を取り戻す為、魔王サラサは二万の兵を派兵したのである。


 そしてこの少し前から魔族、人族に於いて共通の噂が流れ始めた。──【魔将】を名乗る仮面の男に出会ったら逃げろ……と。




◆ナギside◇


 何この噂? 酷いだろ……。


 俺は只、争いはヤメるんだ!(物理)してるだけで別に悪い事してないんだが。


「ハァ〜。それにしても魔王の周りも多少は落ち着いたのかな? そろそろ会いに行った方が良いか?」

「──あれ、旦那! 今日は何もしてないんですか?」


 一人でボソボソと独り言を呟いていると唐突に話しかけられた。


「ん? あぁ、クルガか……まぁ今日は非番だな!」


 この男はクルガ・バーソン。──俺が贔屓にしている情報屋だ。


「そうなんすか! だったらこれから一杯引っかけません?」

「悪いが、今日は野暮用があるんだわ……」


 いや、本当は何も無いけどな。


「そうっすか……。折角新しい情報仕入れて来たんですけどね」


 そう言うのは先に言えよ。


「──って思ったが野暮用は今無くなったから付き合うぜ?」

「さっすが旦那! ゴチそうになります!」


 まぁ、そうなりますよね。


「良いけど、ちゃんとした情報出せよ?」

「へへっ、分かってますって! それじゃ何時もの妖精亭に向かいやすか!」

「うぃ〜」


 俺達は何時も使ってる馴染みの酒場へと向かった。


 カランカラン。


 馴染みの音で客を出迎えてくれるこの酒場を俺は結構気に入っている。

 そして、飯も美味いし、何より看板娘がマジで俺好みの娘で毎日通いたい位だ。


「いらっしゃいませぇ〜〜!」


 早速看板娘が現れたか。


「よいっす。ビアンカちゃんは今日も可愛いね」


 地球だとこの台詞はセクハラっぽいが、この程度、異世界ならちょっとした挨拶レベルだ。


「あら? よいっす! カケルさんも今日もキマッテますね! カッコいいですよ!」


 なっ? 良い娘だろ? お世辞100%だろうけど、看板娘らしく客の心を鷲掴みにきやがる。


 因みに、仮面を外している時の俺はタダのカケルを名乗っていた。

 仮面を付けてる時はナギで、外している時はカケルだ! そして、俺の職場であるハンターギルドでもカケルとして動いているんだわ。普通なら仮面を付けた位で、この特徴的な眼と髪は隠せないが、流石魔王と言ったところか? 貰ったあの仮面の隠蔽術は中々の物で今のところバレる気配は全く無い。


「何時もの席で良いですか?」

「それで頼むわ」

「ハイ〜〜! 二名様ご案内です!」


 元気良いな! ファリスを思い出すぜ。

 アイツ、精神安定剤の俺が居なくなったけど大丈夫かな?


 ファリスの事を思い出した俺は少しだけ涙ぐんでしまった。


「あら? カケルさん涙ぐんでどうしたんですか?」

「いぁ、ビアンカちゃんを見てたら知り合いを思い出してな……」

「そうですか……。まぁ、でも今日は忘れてどんどん飲んで下さいね★ミ」


 コイツあざといわ……。まぁ可愛いから良いけどね。


「それじゃ注文お決まりでしたらどうぞ!」


 俺とクルガは適当に注文するとビアンカちゃんは「かしこまりました〜!」と言って去って行った。


「さて、それで?」


 俺はクルガに情報を催促した。


「へへっ、取り敢えずお酒飲んでからにしやしょうや!」


 ……素面で話すような内容じゃないって事か? だったら、クルガのご希望通り酒が回る迄は待つか。


 俺達は暫く待っているとビアンカちゃんがお酒と料理を運び込んできた。


「お待たせしました!」

「おっ! キタキタ! それじゃ、旦那乾杯といきましょ!」

「そうだな、それじゃ──」

「「乾杯!!」」


 俺とクルガはグラスをぶつけ、お酒を呷った。


 二人は暫く料理でお腹を満たし、お酒で喉を潤した。



 お互いにある程度お酒が回った所で本来の目的である情報を聞き出す事にした。


「それで、情報ってどんなのなんだ? お酒を飲んでなきゃ話せない内容なのか?」

「……そうっすね。──まぁ、いつまでも引っ張ってもしょうがないっすね……」


 クルガが少しだけ言い淀んだが、俺は黙って次の言葉を待った。


「魔王様が【城塞都市イエルバ】に兵士を送り込んだのは御存知っすよね?」

「まぁ、あれだけ喧伝してたら誰でも知ってるわな」

「……その兵士達が壊滅しましたっす」


 はっ? 壊滅って……確か、二万位の兵力を動かしたとかじゃなかったか? イエルバに兵士を送り込んだのも最近の話しだ。──こんな短期間で壊滅? 俺の旧感覚崩壊ちゃんがあれば余裕だが、普通だと無理だろう……だとするならば、


「四神、か……」

「はい。【水神】と【地神】が来てるっす」


 二人相手は俺だけじゃ流石に無理だ。

 まぁ、魔王も動けば……いゃ、未来の魔王なら兎も角この時代の魔王じゃまだまだ力不足だな。──だが、それでもやってもらわないと困る話だ。


「それともう一つ」

「ん?」


 まだあるのか……今のだけで結構お腹一杯の内容だったんだが?


「その戦いで魔王軍は本格的な人材不足に陥りやした」


 そりゃそうだ! ただでさえ疲弊した魔族がそんな数の兵士を一度に失えばそうなる。


「それで、魔物を使役して使う方針に切り替わるらしいっすよ?」

「……別に今も魔物を使ってるよな?」

「そうっすね。ただ、今迄はその規模が小さかったっすけど、ハンターギルドとかも拡大させて本格的にやるみたいっすよ」


 そう言えば未来と違って、今の時代ではハンターギルドでも端っこでやってる様な感じだったな……。


 未来ではもっと大々的にやってた事を俺は思い出した。


「成る程な。この時代から本格的にやり始めたのか……」

「何か言いやしたか?」

「いゃ、何でもない」

「そっすか。──まぁ、こっちの情報は以上っす」

「そうか、兵士が壊滅したなんて情報、混乱を広めない為に国も規制してるだろうに……よくもまぁ、この情報を拾えたもんだ」

「へへっ、これが仕事なんでね」

「そうか、それじゃ商品の値段は如何程だ?」

「一万ゼンでいいっすよ」


 この時代の貨幣はまだクロムでは無い。まぁ、まだ魔王も偉業を成した訳じゃ無いしな……。だが、近い将来で貨幣も変わる事だろう。


 俺は一万ゼンをクルガに渡すと、そのまま席を立った。


「さて、面白い話しも聞けたし俺はそろそろ帰るわ。──今の分迄の支払いはしておくけど、それ以降は自腹切れよ? 俺のツケとかにしたらキレるからな?」

「…………」


 オイッ! 何で無言なんだよ! まぁ、コイツなら大丈夫か……大丈夫だよな?


「あぁ、そうだクルガの情報を聞いて合点がいった事があるから。教えてやるよ」

「ん、どうしたんすか?」

「魔将は次にイエルバに向かうと思うぜ」

「はっ? そんな情報初耳っすよ! 何処で入手したんすか!?」

「内緒だ! 俺も俺なりに情報網があるんだわ」

「それ言われたら何も言えないっす……」

「──まぁ、そう言う訳だから帰るわ」


 俺は今度こそ、この場を後にした。


「カケルさん有り難う御座いました! またの御来店お待ちしてまぁ〜す!」


 会計を済ませた俺はビアンカちゃんの言葉を背中に受けつつ店を出た。


 カランカラン。


 店を出ると外は既に暗くなり始めていた。


「さて、イエルバに向かうか……」


 そうして、今日も俺は未来へ向かって歩き出す。



何時も見て頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ