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俺のデバフは理を破る!〜俺が強い?違うなテメェ等が弱くなったんだよ!〜  作者: 鋼夜
二章 魔族侵攻編

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四十六デバフ

更新です。

職場で流行りのアレが来てテンワヤンワ状態です。その為、次回更新は2月2日予定になり申し訳ないです。


 魔王が放った奈落に沈む希望(アビス)は王都に向けて放たれた。

 王都があった空間は防壁も含め黝に染まり、それを外から見ていた勇者達は、事態を茫然と観ている事しか出来なかった。




◆王都民side◇


 魔王の魔法により青黒く染まった王都は、其処に住む者を貪る。


 黝に呑まれた者達はただ只管に圧縮されていた。

 縦から、横から、上から、下から、外から、内から、あらゆる方向からそこに有る物を圧縮する。


「ギャァーーーーー!!」

「痛い痛い痛い!!」


 色んな所で絶望の声が響いていた。


 痛みで声を上げてた者達は悲運だった事だろう。大半の人間は痛みも無く即死出来たのだから。


「痛いイタイ………………」


 青年は漸く死ねた。しかし死んでも尚、身体は圧縮され続けた者達は、いずれその姿を消した。


 あらゆる場所でこれと同じ事が起こり、形有った物は悉くが黝に呑まれ無に帰る。


 これにより首都ブージンは呆気なく陥落する。




◆アガストside◇


「あ……ぁ……」


 アガストを信じて街に残ってくれた者を全て失ってしまった。

 希望が打ちひしがれ、絶望がアガストの感情を覆っていく。


「何故、こんな事が出来る!」


 アガストの心を代弁するかの様に大神が感情を発露した。


「何故? 言っただろ、お前の心を折る為だよ……。私の望みの為にはどうしてもお前の力がいる。そのお前に協力させる為ならば、幾らでも虐殺してやるよ」

「巫山戯るな! お前の望みの為に、罪の無い人達を殺して良い訳がない!」

「……そうだな。だが、それでも我は目的の為に前に進む。何度でも言おう、その為に必要なら幾らでも虐殺してやる」


 そんなやり取りを、死にかけた感情で聞いているアガストは立ち上がり、フラフラと王都があった場所へと歩いて行った。


「アガストさん?」


 今のアガストに周りの声は心に届かない。


 そして、アガストの感情に呼応するかの様に兵士達も自暴自棄となり、魔王へと襲い掛かる者、アガストと同じく何も無い王都跡へと歩き出す者、その場で嘆き自害する者達も現れた。


「…………」


 守りたい者を守る……その理由が無くなったアガストは、もう武器を持って戦えない事だろう。

 そして、それをどうにかする言葉を持つ者はこの場に居なかった。




◆天野美幸side◇


 ブージンに来て日はまだ浅かったが、人々の営みを間近で見ていた私は、命がこんなにも簡単に消えてしまうと言う事にショックを隠しきれずいた。

 そんな中、後方にいた私と結衣さんの横をアガスト王が通り抜けていき、瓦礫すら残らない王都に向かってフラフラと歩いて行く後ろ姿は、今にも消えそうな程に儚かった。


「結衣さん、今の魔法がもう一度放たれたら、特級魔法で相殺できますか?」

「無理ね……あれは特級とかそう言った次元の魔法じゃない気がする」


 萩原の読み通り、奈落に沈む希望(アビス)はブラックホールを生み出して全てを呑み込む魔法だ、特級魔法をぶつけた所で同じ様に潰されて吸い込まれるのがオチだろう。


「アレに私達は勝てるのでしょうか?」

「拓哉君次第……かな? 正直、魔王の戦闘能力は勇者や神子がどうにか出来るってレベルじゃないわ」

「そう、ですね。魔法を撃つ前の動き何て瞬間移動をしたかの様な動きでしたしね」

「それでも、拓哉君ならどうにかしてくれるかもしれない……名前すら解らない神剣があるとは言ってたし、ギャンブルみたいな物だけど彼に賭けるしかないわ。その為に、私達は彼を全力でサポートしましょう!」

「はい!」


 萩原の言葉に天野は、萎えかけた気持ちに喝を入れた。

何時も見て頂きありがとうございます。

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