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俺のデバフは理を破る!〜俺が強い?違うなテメェ等が弱くなったんだよ!〜  作者: 鋼夜
二章 魔族侵攻編

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四十一デバフ

更新です。

十八、十九日と更新予定でしたが、急遽仕事の都合で十七と十八に更新とさせて頂きますm(_ _)m



◆アガストside◇


 兵士や仲間を犠牲にして余は生き残った。


 そんな罪悪感がアガストの心を押し潰す。しかし、止まる事は許されない……。止まる事はアガストを救う為に犠牲になった者達を貶める事になるからだった。


(ルーチェよ必ず生きて帰れ……。そして、再び酒を酌み交わそうぞ)


 状況が、その願いを叶わせない事等は百も承知だった。しかし、アガストの心情が、そう思わせざるを得なかったのだ。



「陛下ご無事でしたか!!」


 敗走したアガストは暫く逃げつづけた先に、伝令として剣の聖女に向かわせてたロリコが、援軍を連れてやって来ていた。


「ロリコか! その兵達はどうしたのだ」

「ハッ! リリーナ殿より兵を分けて貰い、陛下の撤退を助力する様にと参りました!」


 その言葉を聞き、アガストは大いに喜んだ。


「それは僥倖だった! ならば戦線でまだルーチェが戦っておる。ルーチェの援軍に向かうが良い!」

「…………」

「どうした、さっさと行かぬか!」


 アガストの言葉にロリコは、


「それは出来ませぬ……。貴方の安全が最優先になります」

「此処まで来れば余は一人でも撤退出来る! そんな余に────」

「なりませぬ!」


 構う必要はない。そう続けて言おうとした言葉は、ロリコによって遮られる。


「今、一番重要な事は、貴方を確実に城に帰す事です。この後、我等は籠城戦になります……。その籠城戦で貴方は私達や民を導かないといけないのですぞ? そんな貴方に何か有ったら、今迄散っていった者達が浮かばれませぬ」

「しかし……」


 反論しようとしたアガストは、ロリコの顔を見て「分かった……もうよい」と言い、素直に言う事を聞く事にした。


(ルーチェと同じ、決意に満ちた表情を見せられたら、余には何も言えぬよ……)

「しっかりと城まで余を守るのだぞ」

「ハッ! この命に変えましても、お守り致します」


 そして、アガストは一度だけ、ルーチェが戦って居るであろう場所に視線を向けた後、ロリコ達に連れられ撤退していった。




◆翔side◇


 俺はファリスと共にリザードマン達を相手取りヒャッハーしていた。


「ヒャッハー!! お前達の舌を寄越せぇーー!」


 そんな危険人物全開の台詞を垂れ流している俺とは打って変わって、ファリスは黙々と魔法詠唱をしていた。


「──炎とは生物の根源に灯される心の火。──其れを扱うは生物の道理、道理を阻む者の、その全てを燃やし尽くせ」


 何時も聞き慣れたファリスの詠唱が完了した事を、音で確認した俺は敵との距離を取った。


 そして、俺のその姿を確認出来たファリスは、


「ファイヤーボール!!」


 その火球は例の如く超火力で敵を燃やし尽くす。


「って、ちょっと待った! 何で全部燃やし尽くしてるの?」

「……ハッ!? ついやってしまいました」

「しっかりして? このやり取りは前もやったからな!」


 俺とファリスがそんな懐かしいやり取りをしていると唐突に、


 キュルルル〜〜。


 可愛らしくお腹が鳴る音がファリスのお腹から俺の耳に届いた。


「……エヘヘッ、お腹空いちゃいましたね」


 照れ臭そうにファリスが俺に言ってきた。


 そんなファリスを見て俺は軽く溜息を吐くと、


「まぁ、何だかんだでかなりの時間狩りしてたからな……。そろそろ集めた素材を換金しに行ってから何か食うか」

「賛成です!」


 そうして、俺達は街に戻る為の帰路についた。



 街に戻ると街の様子が前と少し違っている気がした。


「なんだ、何かあったのか?」

「何かザワついてますね……」


 俺達は何があったのか知る為に、街の人達の会話に耳を研ぎ澄ませた。


「まさか、八将貴様達がやられるとはね……」

「でも、かなりの被害が人族にも出たんだろ? 流石だよな」


 どうやら戦争の状況が街に流れてきてのザワつきだった。


「もう少しちゃんとした情報が欲しいな……。ギルドで換金がてら話も聞いて来るか」

「そうですね」


 そうして、俺達はハンターズギルドに向かう。



「──って訳なんですよ」


 ハンターズギルドでお金を換金したついでに、魔王軍の状況を、受付のお姉さんに聞くと、かなりの展開になっていた。


 どうやら八将貴は勇者と神子によって全滅。──唯一生きてるのが俺がボコったバルバスだと言う事なのだが、アイツも実質再起不能だろ? 俺のデンジャラスパンチでぶん殴りまくったからな! っと、話がずれた。

 そして人類側も八将貴を倒したのは良いが代償も大きく、アガスト王国首都のブージンに撤退を余儀なくさせられた。

 更に、八将貴を失った魔王軍はブージンを陥落させる為に魔王自ら出張るとの噂だった。


「何か状況がかなり動いたな……。いよいよ持って人類側に帰るルートが無くなった気がするんだが?」

「そうですね……どうしましょうか? サラシナさんやリリーナさんを何とか救いたいですね」


 ファリスの言う通り、何とか二人やアガストのオッさんとルーチェさんも助けたい。

 ロリに関しては地球人だから魔王が手心を加えてくれるだろうが、リリーナはマズイか?


「どっちにせよ、戻れない以上は今の状況を見守るしかないな」

「そう、ですね……」


 俺達は状況を見守る事しか出来なかった。


 ──そして三日後、魔王がアガスト王国に出陣したと大々的に喧伝された。


 此処に魔王と勇者達の戦いが始まる。

いつも見て頂き有り難うございます。

二章も終盤に入りました!

今後も自分のペースでの更新になりますが、お付き合いお願いします。

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