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俺のデバフは理を破る!〜俺が強い?違うなテメェ等が弱くなったんだよ!〜  作者: 鋼夜
二章 魔族侵攻編

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三十八デバフ

更新です。

次回更新は14日か15日になります。


二章が終わったら全話の描写不足な所の加筆と魔法等に詠唱を書こうと思ってます。

◆リリーナside◇


 敵、敵、敵。


 リリーナを囲む様に敵兵が展開している。

 だが、剣神結界を展開した彼女を相手に、一般兵士や魔物は束になっても止められるものでは無い。その証拠に一人、また一人と魔王軍の屍が築かれた。


(毒使いはまだ動きませんか……。私の体力を削いでから動くつもりですか?)


 そんな風にリリーナは考えていたが、その予想は当たっていた。毒使いこと八将貴のラルフは、動きの早いリリーナの足が止まるのを息を潜めて待っているのであった。


「はぁぁっっ!」


 剣閃一閃。その美しい剣技は味方には士気を上げる程の舞に見え、敵には死を予感させる舞踏の様に見えているだろう。


 だがしかし、幾らリリーナが個人最強クラスの実力を有しているからと言っても体力は有限であった。


 リリーナはどれ程の敵を斬っただろうか? そんな物は最初から数えていない。

 確かな物は彼女が握る剣は血に染まり、自身をも返り血で染まっている事から察せられる物があった。


(……このままでは私の体力が持ちそうに無いですね。出てこないのならば、此処は一度引いた方が良いのでしょうか? 或いはもう戦場に居ないのかもしれませんね)


 そう思い、引き返そうとしたが……。


「えっ……」


 リリーナは唐突に膝を付いた。


「……くっ!?」


 何て事は無い。ただの疲労により足に来ただけだった。

 平時なら彼女はこの程度で膝を付く程、柔な鍛え方をしていない筈だった……。但しそれは"通常の戦い"ならばと言う条件であればだが、彼女の能力"剣神結界"は本来、身体への負担が大きい能力なのであるが、今迄はその負担を自身の身体能力と精神力で押さえ込んでいただけの事だった。

 そして度重なる連戦、能力の連続使用、仲間達との離散によるストレス、その弊害がとうとう爆発したのである。


「!?」


 そして、この状況を待ってましたと言わんばかりに八将貴のラルフは自身の能力を発動させた。


 生成された毒沼は津波の様に敵味方関わらず飲み込み始める。

 そして、リリーナは迫りくる毒波を何とか避けようとするが、疲労により身体が言う事を聞いてくれなかった……。


「お願い動いて!?」


 悲痛に歪んだ表情は、迫る死から来る恐怖なのか、何も出来ず終わる事への嘆きからなのか、或いはその両方なのかもしれない。


(あぁ、私も此処迄なのですね……。カケルさん、ミカ、ファリス、ゴメンなさい皆さんとの冒険はもう出来なさそうです)


 諦念の色を纏った瞳から一筋の涙が溢れた。


 そして、涙で霞む視界に、一面の毒沼が映し出された。




◆ルーチェside◇


 魔弾の雨が降り注ぐ中、着実に兵力は削られていた。このまま行けば逃げる事すらも出来なくなってしまう。


「うぁぁぁぁぁっっっ!!!!」


 私は気合の限り雄叫びを上げ、敵の魔法兵に向かって爆砕石を飛ばす。


「ぎゃぁぁぉーーーー!」


 少しずつではあるが、敵の魔法兵はルーチェの遠距離攻撃で数を減らしていた……。しかし、それ以上に敵の攻撃による味方の損害の方が大きかった。


(くそっ! このままじゃジリ貧だ……。もう負けは確定しているんだ。ここからどうすれば被害を抑えられる?)


 ルーチェは自身に問いかける。


(まぁ……答えは出ているんだよね。アガストだけは何としても生かさないといけない訳だし。……ハァ〜、やっぱり私がやるしかやいか)


 決意を固めたルーチェはアガスト王に話しかける。


「アガスト! ここは私が引き受ける。アンタはさっさと下がって軍を立て直しな」

「何故に余が下がらねばならぬ! 貴様こそ下がれ!」


 喧嘩を買うかの様に返事を返すアガストにルーチェは「何でコイツは此処まで脳筋だったのかぁ」と嘆息した。


(さて、解って貰えない以上どうしようかな……とは言え引いてもらわないと不味いんだよね。だったら……)

「お前は此処で死んじゃいけない人間だ! 個人的な感情は捨てろ! 貴様は王様だろ!? もう、この戦いは私達の負けなんだよ!」


 アガストを叱責する様に怒鳴りつけたルーチェの言葉にアガストは唸った。


「……だが、ジェリスが余達を逃がしてくれる訳がなかろう」


 正にその通りであった。


「そんなのは分かってるよ。だから撤退するのはアンタだけだよ……アガスト」


 そう言葉を紡いだルーチェは、幼女な見た目とは裏腹に、母を思わせる程の気を纏っていた。


「しかし!」

「アンタだって解ってるだろ? ココを誰かが守らないと追撃される。だったら"不壊の防御"を誇る私の方が適任だろ?」

「……」

「悪いと少しでも思うなら、何としても魔王軍に勝ってくれよ」


 そう言ってニカッとルーチェは笑った。


「そうか……。もしお前が生きて帰ってこれたら余の妻にならないか?」

「ハハハッ! 私はオッさんとか趣味じゃ無いんだよね。でも考えておくよ」

「ならば此処は任せる! ジェリスをちゃんと倒してくれよ?」


 アガストはそう告げると後退していく。


「誰に物を言ってんだよ、余裕だっての!?」


 そう言って返したルーチェは、アガストとは反対方向……つまり、ジェリスに向かって突撃していったのだった。


何時も見て頂きありがとうございます!

二章も終盤になって来ました。

主人公君が大分空気なのですが、次章では活躍予定です。

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