二十二デバフ
更新です。
まだ完全には落ち着いてませんが書く時間が作れる様になりました。
次回更新は3〜4日後位です。
ジークが振るう棍棒がユキの頬を掠める。
そして、それに併せてカウンターを決めるユキ……。
ジークの一撃一撃が致命の攻撃となる為、精神を削りながらのカウンター、しかし、その攻撃もジークには対したダメージを与えられている様には見えなかった。
実際にはしっかりとダメージは通っているのだが、理性のタガが外れているジークはダメージをダメージとして認識出来ておらず、ブレーキの効いていないダンプカーが暴れ狂っているだけだった。
「■■■ッ!!!」
──いける! 確かに強いけどグラの様に手も足も出ない相手じゃない! 時間は掛かるが問題無い。
「ハァーーー!」
再びカウンターを叩き込もうとした時、私の視界が一瞬ブレる。
──えっ?
「──ッ!? 何が……」
蹴りが入ると思われた時、ジークが私の視界から姿を消した。
──刹那
「■■■■■!!!!」
私は咄嗟に韋駄天で、その場から距離を取った。
ドォォォォォン! と棍棒が大地を撃つ音が私の鼓膜を打つ。
「少し目を離してる間に何と戦ってるのよ……」
「……誰?」
「あら? てっきり私も自分の名前が知れ渡ってると思ったんだけど……まぁいいわ、私は八将貴の一人、幻影のシャーリーよ。これから死ぬ貴方だから別に覚えなくてもいいわよ」
また、八将貴が増えた……。
「ハァー!」
何かされる前に先手を取ってシャーリーを攻撃する。
──だが、
「何処を攻撃してるの? 私はこっちよ……フフフッ」
「これは……幻覚?」
そう言えば、私が単独調査すると言った時、アガスト王が「シャーリーとジークが二人居た時は直ぐに逃げろよ」って言われたっけ……。
つまり、今の状況はマズいってことだよね? ハハッ……本当にツイてないな。
でも、逃げるなら逃げないと!
私は逃げると決めると韋駄天で二人に背を向けて逃げた。
「■■■■ッ!!!!!」
二人に背を向けた筈なのに、逃げた先でジークが既に棍棒を振り下ろす所だった。
「なっ! 何でこっちに!」
何とか身体を捻り回避する。
「フフフッ、貴方、勇者よね? その動きから察するに高速移動系のスキル? 前にアーチェには逃げられたけど。私の幻惑で貴方は意地でも逃がさないわよ……」
──嗚呼、本当に私はツイてない……。
◆◇◆
私は暴れ狂ってるジークを勇者に誘導しつつ、逃げようとしている勇者を幻惑で常にジークの方向に誘導している。
どれくらい戦っているだろうか? 時間はハッキリと分からないが、かなりの間、時間を稼がれている。
だけども、それももう終わりみたいだ。
今、丁度ジークが棍棒で女勇者を叩き潰した所だった。幾ら動きが速くても流石に疲労の限界を迎え、其処を疲れ知らずのジークに叩き潰された形だった。
潰された勇者はもう原型を留めていない。
「痛みも無く死ねて良かったでしょ?」
私は潰された肉の塊に向かって呟いた。
──っと、ジークの誘導を忘れてた……このままじゃ私が襲われちゃうわね。
そうして、私は再びジークを誘導していく。
何時も見て頂き有り難うございます。




