十四デバフ
更新です。
次回更新は水曜日か木曜日になります。
人類最前線のアガスト王国首都ブージン。
そこに着いた僕達は休む事もせずに王城に向かった。
王城に向かってる途中、辺りを見渡すと、王城とは思えない程の少ない兵士で城を守護していた。
「街の人の話によると、取り返したハルケ平原を死守する為にかなりの兵力を前線に送ってるみたいですね。その影響で街の守備兵力も必要最低限しか置けてない様です」
僕が疑問に思ってた事をどうやらユイさんが街の人から話しを聞いてくれたらしい。
そして、それを僕達に教えてくれた。
「……この国は現在、首都や王城に必要最低限の兵力しか置けない程に状況が逼迫しているのですか……」
「見たいですね。そして今回の魔族侵攻の対応には、アガスト王国の王様が、自ら戦線に赴いてるらしいです」
流石、武人の国と言われてる国だね。王様自ら最前線に行くなんて……やっぱり覚悟からして地球の人と違うんだ。
「あれ、……王様が今、最前線にいるなら、僕達ってお城に行っても意味無いんじゃないかな?」
「呼び出された以上流石に意味ない事は無いとは思うけれど、王城で話しを聞かない事には何とも言えないわね……下手したら王様を追いかけてって言われるかもしれないわ」
頭の良いユイさんにそう言われると、そうなる可能性しか考えられなくなるね。
「何にしても、王城に言って話しを聞くべきですね」
「そ、そうだよね!」
ミユキさんもユキさんも同じ考えの様だ。皆がそれで良いなら、僕なんかが何か言う必要もないね。
「……それじゃお城に行こうか」
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僕達がお城に着くと、文官の方々が慌てた様子で直ぐにハルケ平原に向かって欲しいと言われた。
「ユイさんの予想通りでしたね」
「そうね。でも、一息付く間もなく移動するなんてね……」
それだけ、僕達に期待が掛けられてるって事なんだろうか? グラが再び現れても勝てるかどうか分からないパーティーなのに……。
「少し位観光できると思ったのに、残念だったね」
そう言うユキさんの表情は最初から期待をしていなかったのか、あまり残念そうな顔をしていない。
「ですが、彼等の慌て様……かなり急いだ方がいいかもですね」
ミユキさんの言葉に、僕は先程会った文官達の顔面蒼白な顔で頼み込んでくる姿を思い出した。
「僕達に何が出来るか分からないけど、ハルケ平原に向かおうか」
「「「はいっ!」」」
僕達は来たばかりのブージンを後にして急ぎハルケ平原に向かう。
◆◇◆
余等はハルケ平原防衛拠点の天幕待機していた。現在この天幕に居る全ての者が渋い顔をしている。そして、その中には剣の聖女と女勇者殿も同様の顔だった。
全員に渋い顔をさせている原因は、余の手にしてる手紙の内容の所為だ。
この書状は……先程、魔王軍から余の元に届いたのだ。
その内容はこうであった──
「魔族に仇なす愚かなアガスト王国の人族よ、全面降伏をし、王国領内を全て明け渡し、我等が魔王様に絶対的忠誠を捧げるならば命だけは助けると約束する……か、こんなふざけた降伏勧告をするとは舐められた物だな」
この書状の記載には、命だけ……つまり、此処までの譲歩をし、やっと民は命だけ助かると言う事だ……人族の尊厳は全く考慮されていない内容だな。
「こんな要求を飲める筈がありません。それに、戦いも決して我々が不利と言う事もありません」
剣の聖女の言う通りだ。今、此処には余と剣の聖女、それに女勇者殿もいる。勝てない戦いではないのだ。
「無論、降伏等せぬ! 余には心強い忠臣達がいる……それに、援軍として他の勇者も此方に向かっているのだ、負ける筈があり得ぬ」
「「「「そうだ、我々は負けないぞ!!」」」」
天幕にいる幹部達は、魔王軍側からの書状に逆に戦意を滾らせていく。
士気を上げた余達の天幕に一人の伝令兵が駆け込んできた──
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