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楽園を略奪されたので奪還します  作者: 留意茶
1章:いざ、学校!編
23/62

朝練

訂正を入れました。今章を学園編1章、とします。

 目が覚めました。

 昨日の学園長の猛攻には表現できない恐ろしさがありました。思い出すと体が震えます。

「ヨシュア、おきろー」

「あと5時間寝させて……」

「5時間も寝たら遅刻するぞ」

「それはそれでいいかもー」


 いらっ。これはたるんでますね、お仕置きが必要ですね。

「パラライズ」

 ヨシュアの頭にチョップを入れる。

「え、ちょっ…ぎゃぁぁぁぁぁぁ」


 うわぁ、ビクンビクンしてるぜ。誰得なんだよ……


「ほれ、だらけてないで朝の訓練だ。行くぞ」

「うう、リュークは鬼だね」


 失礼な。俺ほど優しい人間はそうそういないぞ。

 そう思ったが言っても無駄な気がしたので黙っておいた。


【共通訓練場】


 軽くランニングをしてから途中でリリアたちと合流して向かった訓練場だったのだが。

 驚愕の光景が広がっていた。


「ハハハハ!流石だよカトラスくん!僕の魔法を斬るなんて君だけだよ!」

 高笑いをしながら魔法を放つうちの学園長と


「アッハッハッハッハッハッ!!」

 高笑いをしながら魔法を剣一本で迎撃するあっちの学園長。


「「「「なんなんだこれはー!!」」」」「「「「何してるんですかー!!」」」」

 こっちサイドとあっちサイドの4人で声がハモっていた。


 大声を出したからか、2人の学園長はこっちに振り返り、嬉しそうな顔をした。


 そして学園長ズはお互いの生徒の方に歩いて行く。

 もちろん来ましたよ、マナリム学園長が。


「やあ、リュークくん、今日も訓練をするよ!」

「あの話って朝も含む話だったんですか……僕は今からランニングに行かないと行けないので遠慮しておきますよハハハハ」

 朝も訓練があるだなんて聞いていないゾ!


「そうかー、ランニングは大切だからねー。なら仕方ないけどー、まさか逃げるわけじゃないよねー?」

 学園長が煽ってくる。これは嘘ついてるのお見通しだな。

 挑発されてるのはわかってるんだから我慢我慢。


「まあ、逃げるのを否定する気は無いけどー。これぐらいの訓練に耐えられないで僕に勝とうなんて無理だからねー?」

 さらに煽る学園長。

「よっしゃぁぁぁぁ言ったなぁやったらぁぁぁ!」

「もうちょっと我慢しなよ!」

 我慢できませんでした。


 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─


 五分が経過しました。

「ホホホホー!昨日よりも上手くなってるんじゃなーい?」

「まだまだぁ!」


 練ったエレキボールの後に魔力塊を添えて放つ。

 どれもMPにして10しか消費していない。

 エレキボールが相殺されて、後に添えた魔力塊が飛んでいく。

 が、学園長の謎結界に弾かれた。


「この結界くらいは貫通してくれないと困るなぁー」

 学園長がのほほんとした顔で言う。なんて幸せそうな顔をするんだコンチクショー!


 さらに練って濃くした魔力塊を三連続になるように放つ。

 ヨシュアやリリア、ルナマリアも魔力塊を放っている。

 これも結界に弾かれた。全員分、全て。


「甘いねー、今朝食べたシュークリームよりも甘いねー。」

 学園長はまだまだ余裕のようだ。

 朝からシュークリームか、太るぞ。そしてたとえが微妙すぎる。


「学園長はシュークリームはカスタードと生クリームのどっちが好きですか」

 そういいつつも更に魔力を練る。


「僕はシュークリームが好きなんだよ!まあクリームだけ見るならカスタードだね」


 学園長の逆5wayショット。5箇所から同時に魔力が飛んでくる。

 ほかの3人にも同じことをしている。器用だなぁ……


「へえ。奇遇です、ねっ!僕もっ!カスタードクリーム!好きです、よぉっ!」

 全ての魔力に対して今練った魔力をぶつけて相殺する。

 次があるのがわかっているから体内の魔力は常に練っている。

 いちいち練っていたら間に合わないし、無駄だからね。


 余談だが俺はシュークリームにかぶりついてカスタードを口いっぱいに頬張るのが大好きだ。シュークリームの正しい食べ方?やろうとしたらクリームが落ちたから二度とやらないことにしてますよ。


 そして今更気付いたことだが、常に魔力を練っている状態で生活しておけば訓練になるのではないか。憶測に過ぎないことではあるが、普段から魔力を練っていれば練った時の魔力の質も練るスピードもかなり改善されると思う。


 思ったが吉日だ、そうと決まれば早速やるしかないな。

 どんな時でも魔力を練るようにしておこう。……流石に寝るときはできないとは思うけども。


 一旦冷静になったからだろうか。自分が思った以上に疲れていることに気がついた。

「学園長、次でラストにしましょう。これ以上は今日の生活に関わります。」


「そうかー、確かに見た感じからして疲れてるし、朝はこんなものでいいかー。」

 ちょっと、もしかしてストップかけるまでやるつもりだったのでしょうか。それは流石にスパルタですね。ハハッ。


 今できる限界ギリギリまで魔力を練ったことを確認したら、学園長に狙いを定める。狙うのは5箇所からの一点集中の一撃。念のために三連射にしておこう。


 体内で魔力が荒れ狂っているのが感じられる。

 できた!

 魔力を一気に学園長にぶつける。


「ん!?、んおおおおーー!!!!」

 この反応からして予想以上に強い攻撃だったらしい。

 だが残念なことに結界にはヒビが入っただけだった。


「おお、危ないねぇ。リュークくん一気に伸びすぎだよ。冷や汗かいちゃったじゃないか。あれ結界が壊れてたら致命傷だったからね?」


「でもそれくらいやらないと貫通なんて出来ませんよ。」


「まあそうなんだけど、やりすぎないようにだけしてね。」

「わかりました。」


「ほかの3人も、いいね?」

「「「はーい」」」


「それじゃあ朝の訓練はここまでにしておくから、遅刻しないようにね、じゃあまたねー!」

 そんなことを言った後に学園長は走り去っていった。


「なんかさ、学園長って……」

 走り去っていく学園長を見ながら、思ったことを口に出してしまった。


「どうしたリューク。」

 うちの相棒は優秀だから拾ってしまった。

 ルナマリアに至っては完全に続きが気になっている。

 ここでスルーしてくれるリリアはやっぱりいい妹だ。


「ああ、なんか学園長ってキャラ壊れてるよな。見た目とのギャップがひどすぎる。」


「「「ああー、それは……。」」」

 3人の声が重なった。これは皆同じことを考えているのね。


「気にしない方がいい事だと思うの。」

 リリアがそういうならそうなんだろう。俺としても三十超えているようなおじさんの話で朝から盛り上がりたくはないからね。


 その後は新しい特訓について話しながら部屋に戻りました。

次回、学園編1章、最終話です。

間に一話だけ入れてから学園編2章に入りたいと思います。

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