ルームメイト
今回は短めです。最低でも3,000字は行こうと思ったのですがきりのいいところで、ということで。
あと、デルタとリリアは意外と雑な性格してます。
魔術学園と武術学園には寮がある。
完全な木造建築の三階建てで、コの字型になっている。そして真ん中には中庭がある。
入学が決まった者で使いたいものには早い者勝ちで部屋が与えられるのだ。
部屋は10畳となっていて、風呂とトイレとキッチン、冷蔵庫も完備されているという豪華な仕様だ。素晴らしい。
ちなみに10畳の部屋に2人の生徒が入るようになっているそうだ。
ルームメイトができるね、いい人だといいな!
男子寮と女子寮は別々になっているが、魔術学園と武術学園の生徒は同じ寮を使う。でも一応学園で別棟になっていた。
つまりだ、ジュリアとダリアとリリアには会えないのに、俺が会えるのはあのシスコンと化した弟だけなのだ。理不尽である。
試験で合格したらすぐに寮が使えるそうなので、俺達はすぐに寮へと行くことにした。
学園の制服はなかなかいい感じだ。魔術学園の制服は黒と青、武術学園の制服は赤と白になっている。実はこの制服の黒と青の組み合わせが既にお気に入りだったりする。
俺がもらった部屋は左の棟の二階、突き当たりの内側の角の部屋だった。「コ」の右上のところの中庭に面している方だ。
これは思ったより楽しい学園生活ができそうだ、とか思いながら部屋に入ると、ルームメイトは既に来ていたようだ。
燃えるような赤い髪と目。身長は170cmほどで、見た目からして豪快そうなやつだ。制服もよく似合っている。
とりあえず初対面の相手には挨拶だよな。
「こんにちは、ここの部屋を使うことになった、リュークです、よろしくお願いします。」
「ああ!君は入試でやらかした!……おっと悪いね、僕は君のルームメイトになるヨシュアだよ。」
「なんかよくわかんないけど、お前とは仲良くできそうだ。」
俺がそう言って微笑むと、ヨシュアは噴き出した。
「あははは、いやぁ、仲良くできそうだなんて言われたの、久しぶりでね、ごめんごめん。実のところ、僕は無能なんていう不名誉なあだ名を付けられてるからね、僕を見ると大体の人はバカにするんだよ。」
「どこが無能か全くわからんが」
まったくもってそのとおりである。少なくともヨシュアは入試でいた他の連中から見て、抜きん出ているはずだ。
「いやぁ、僕の使う魔法がね?普通じゃないっていうか、ちょいと特殊なんだ。」
「へえ、それは気になるな。」
「あー、そう言って君も幻滅しちゃうんでしょ?」
そう言って苦笑いを浮かべるヨシュア。
ううむ、魔法の内容も気になるな、よし。使わせてみればいいんだな。
「ヨシュア、俺達って訓練場使えるよな?共通の方の。」
「え?あー、多分使えるよ?」
「行くぞヨシュア」
無理やり手を引っ張って訓練場に行く。
「ちょっと、リュークくん!?何をする気なんだい!?」
「黙ってついてこい。」
移動している間にほかの面々にも連絡を取る。
(あー、ジュリア、リリア、ダリア、あとおまけでデルタ。今から共通の訓練場に行くから、みんな来て欲しい。制服を着た方がいいだろうな。来れないなら別に構わない。)
(私は行けるわよ)
(私も行けるわ!)
(行くのはいいけど、兄様……何をする気なの…)
(おまけってひどいね!?あ、でも早くダリアとリリアに会いたいな)
(私たちに近づく時のデルタ兄様はキモチワルイの!ビシバシ叩いてやるの!)
(私はジュリアさんと訓練するからデルタ兄さんはリリアを頼むわ!)
(あー!ダリア姉さん、ずるいの!助けてなの!)
相変わらず我が家の面子は賑やかで、頬が緩む。うん、この空気感が好きなんだよな。
「ねえ、リュークくん、僕やっぱり君とは仲良くなれそうにないよ……」
「悪いな、だがお前の魔法が使えるかどうかを試したいんだ。とりあえず見せてくれ。」
「過度な期待はしない方がいいんだけどね……」
さて、ヨシュアの魔法はどんなものなのだろうか、気になるところだ。
────ジュリア&ダリア
「ルームメイトがダリアちゃんで良かったわ~、流石に普段使う部屋を知らない人と使うのは気が引けるもの……」
「そうね、私もジュリアさんと同じ部屋でよかったわ!」
そんなことを言いつつふたりで部屋の準備をしていると、唐突に連絡が入った。
(あー、ジュリア、リリア、ダリア……)
なんでも今から共通の訓練場に来いとのこと。絶対なにかやるつもりね。面白そうだわ。
「今は忙しいけど、多分面白いことになるわね。行く?」
「あの兄さんのことだから、絶対やらかすわね!行くわ!」
(私は行けるわよ)
(私も行けるわ!)
とりあえず行くことにした。リュークに制服姿、褒められるといいなぁ
─────リリア
私が部屋に入って道具を揃えていると、ルームメイトが入ってきた。
「あら、あなたが私のルームメイトでいいのですか?」
「そうなの。リリアなの。」
「私はルナマリアよ、よろしくね」
「よろしくなの」
ルナマリアは金髪に黄色の目をしていて、一言で言うと光ってる。そして大きい。何がとは言わないけれど、大きかった。
「なんでそんなに大きいの……」
少しばかし落ち込んでいると、兄様から連絡が入りました。
共通の訓練場に来てくれ、っていわれたので、多分またやらかします。
「ルナさん、私は訓練場に行ってくるわ」
「あら、じゃあ私もついて行きますね。少し気になるし……」
なんかうちのロリコン兄貴が言ってるけど、気にしたくない……
あ、ダリアのやつめ!私を囮にしたな!
──────デルタ
僕が部屋に入って道具を揃え終わると、兄さんから連絡が入った。
訓練場に呼び出しだ。嫌な予感しかしない。けれども可愛い妹たちも呼ばれているので行くことにした。
すこしいい気分で部屋から出た時に、いきなり扉が開いて顔をぶつけてしまった。
「んんんんんんん!!(涙目)」
あまりの痛みにのたうち回る僕。すると頭の上から声をかけられました。
「ああ!ごめん!えっと、大丈夫……かな……大丈夫じゃなさそうだね。」
大丈夫に見えるかこれが。痛いですよ。
仕方ないのでヒールボールを使って回復する。
「!?その魔法はなんだい?ああ、いきなりでごめん、僕はクロード。君のルームメイトだよ。」
クロードは青髪に青い目、長身のイケメンだ。ちっ、イケメンかよ。
「僕はデルタだよ。よろしく。ところでいきなりになるんだけど、僕は今から訓練場に行かないと行けないんだ!だからその説明は後でね!」
そう言って駆け出す僕。
「あー!ちょっと待ってよ!僕もついてく!」
後ろからクロードがついてくるが、知ったことか。今は愛しい妹のことだけで頭がいっぱいなんだ!
次は無能と呼ばれたヨシュアの魔法を見ます。
どんな魔法を出しましょうか……。




