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異世界で自由気ままな目録記  作者: MOMO
21/35

夜も各局

 






 コツコツコツっと薄暗い廊下に3人の足音と話し声が木霊していた。


 「そういえばお2人は明日のご予定はお決まりですか?」

 「ん?う~んと・・・特に決まってないかな?ギルドで仕事探すにしろ、町がこんな様子だと大変だろうしこの町の事や周辺の事が分からないから動きようないし・・・観光がてら適当に散策でもしようかなって」


 「でしたら明日はわたくしと一緒に町を回ってみませんか?色々とご案内しますよ?」

 「・・・・・それはありがたいですけど・・・教会の最高責任者がそんなにホイホイ出歩いていいんですか?それに建国際には女王様も来られるのでしょ?その時に教会の関係者が居ないって問題になりません?」


 「?わたくしべつに教会の最高責任者ではございませんよ?」

 「え?・・・普通、司祭っていったらその町や村でのトップではないんですか?」

 「普通の村や町ならばそうでしょうけれど、ここは旧リベラリズモ国だった頃は首都だった場所ですから教会も他の町より大きいですし、だからわたくしより高位の大司教様いらっしゃられるのでわたくしは立場は上から2番目ですね」


 「だったら尚更なおさら問題ではないのですか?司教様が式典に出られている間の留守を預かる身でしょうに・・・・」

 「大丈夫ですよ、わたくし意外にも後2人司祭は居りますし・・・他の2人は既に司教候補として大司教様からの人望も厚いですし、わたくしなまけ者ですからね今更落ちる株などございませんので」


 「・・・・その・・・ごめんなさい・・・」

 「あっそんな暗い顔しないでください、それに元々明日はわたくし休みだったので本当に問題ないんですよ」

 「・・・・ホントに?」

 「えぇ、だからこのリヒティーお姉さんに全てお任せなさい!」

 「お姉さんって・・・・・男だからお兄さんでしょ・・・」

 「・・・・?それ以前に私の方が年上ではないか?」


 そう真顔で首を傾げる姿のエルを見て2人は思わず噴出して笑ってしまった。そうして3人は楽しそうに食事を済ませ、明日の待ち合わせの時間を決めリヒティーと分かれその後助祭候補生の案内で用意された部屋へとおもむいた。









 「ふぃ~疲れたぁ~」

 「まったくな、色々と緊張することが多くて大変な1日だったな・・・」


 志信はベットにドカッと座ると、上着を脱ぎ窮屈そうに押し込められていた胸がプルンと揺れ飛び出してきた。エルも上着を脱ぐとアイテムBOXから水を取り出しゴクゴクと喉を鳴らした。

 暫く2人はのんびりとした時間が流れたが、志信が何か思い立ったようにベットから体を起こした。 


 「っと・・・休む前に体を洗うかぁ・・・それじゃ井戸にちょっといってくるね」

 「ん?なんだついでに私も行くぞ?ここでは水を被れんしな」

 「!?・・・・その・・・一応、別々にしない?・・・やぱり恥ずかしいしいだろ?・・・・」

 「それは今更ではないのか?町に着く前だって一緒に川で水浴びしたし、昨日だって風呂が無くて桶のお湯で体を拭くしかできなくて届かない背中を拭き合ったではないか、どの道今日も背中は拭いてもらうのだし一緒のほうが楽だろ?」


 「それはそうだけど・・・一応下はそのままだし・・・その・・・俺にも矜持きょうじとゆうか・・・なんとゆうか・・・」

 「なにをゴニョゴニョ言っているのだ。今のお前は女なんだから女同士問題なかろう?」

 「そっ、それはそうだけど・・・なんだよ!森の時はあんなに覗かせてくれなかったくせに!!」

 「っむ・・・・あの時はあの時、今は今だ。それに・・・・・今は・・・お前に見られても・・・その問題無いとゆうか・・・見て欲しいとゆうか・・・・」

 「!?エッ・・・エル・・・・」

 「志信・・・・・」


 頬を染めながら見詰め合う2人・・・エルはそっと志信の腰掛けるベットに近づき、唇が重なるかっと思った瞬間!


 コンコン

 「おーいシノブ~、エル~さすがに井戸水で体洗うのは大変だと思ったからお湯持ってきたよ~・・・・・・・・・って・・・・あっ・・・ごめん・・・おじゃまだったね・・・・それじゃあ・・・」


 不意にノックと共にリヒティーが大きな桶を抱えながら入って来たが、上半身が下着姿でベットに腰掛ける志信に迫るエルの姿を目撃したリヒティーはスゴスゴと扉を閉めようとした。


 「わっわっわっ!リヒティーさん閉めないで、誤解だからそんな腐った者見る目をして出ていかないで!」

 「ううん、気にしないで・・・大丈夫ここは壁は薄いけど防音の魔法を掛かっているから隣や廊下に声は聞こえないはずだからどうぞごゆっくり・・・・」

 「違う違う!そうゆうことじゃなくて・・・おっ私達レズビアンじゃあないし、そんな関係じゃないから!」

 「!?志信・・・お前私との関係はそんな風に思っていたのか・・・その・・・ごめん・・・うぅ・・・」

 「わぁ~エル泣かないで、とゆうか私こそごめん・・・・ってなに出て行った振りしてベットの下にかくれているんですか!リヒティーさん!!」

 「・・・・・・にっ・・・・にゃっ・・・・にゃぁ~?」

 「猫の真似してもダメですよ!てか何で疑問系なんですか、自分でやっておいてっ」

 「そうか・・・志信はリヒティーの方が・・・うぅっ・・・・」

 「あぁー!何でそんな方に考えるの!?違うよ、私はエルの事をっ!!」

 「!!?ひどい!・・・わたくしとのあの日の事は遊びだったのね!」

 「なにノリノリに嘘言っているんですか!それ以前に今日、会ったばかりでしょ!!」

 「うわぁ~んやっぱりそんな関係だったんだぁ~うあぁぁぁぁん!!!」

 「何で信じちゃうのこの子は!思いっきり嘘だから、ね?だから泣かないでエル・・・」

 「ほら!シノブ、お腹の子が蹴ったわぁ!ふっふ・・・男だと思う?それとも女の子かしら?」

 「突然、無茶苦茶な嘘話ぶっこんできましたね!?てか彼方男だか、そもそも妊娠できないでしょ!」

 「うわぁぁぁぁぁん!やっぱり知らない所で志信は女を作っていたんだぁぁ~あぁぁぁん!!」

 「エル頼むから信じないでくれこんな似非えせ司祭の与太話なんか!とゆうか今日のエル感情の起伏激しすぎない!?」


 結局ここぞとばかりにボケまくるリヒティーを締め上げ、エルを落ち着かせていつもの状態戻す頃にはリヒティーが持ってきたお湯はすっかり冷たくなっていた。

投稿が遅れてすみません・・・腰を痛めて座ることもできなかったので、書くことができず遅れてしまいました。

 一応回復してきたので、ペースは落ちるかもしれませんが気長にお待ちいただければ幸いです。

 しかしこれでようやく1日の話が終わった・・・。長かったなぁ・・・

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