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異世界で自由気ままな目録記  作者: MOMO
18/35

ファンタジーなのに

 




 志信しのぶとエルは一路、教会を目指して町中を歩いているとふとエルが質問してきた。


 「なぁ志信・・・今、ふと疑問に思ったんだが・・・・お前のステータスではたしか容姿はマイナスの値だったな?」

 「うん、たしか-43だったけど・・それが?」

 「いやなぁ・・・"なんでもできる!"のスキルでいくら容姿を変えてもステータスまで変化するのか?普通はレベルが上がらなければステータスの基本数値は変動しないはずだから、今でも志信のはオークに間違えられたりするんじゃないのかと思ったんだが・・・」


 「あぁ・・・そのこと・・・実はね、この容姿から変えたくないのもそれが理由なんだけれどね・・・この容姿にしたらなんか"加護"が付いたのよ」

 「加護?いったいどんなが付いたのだ。」

 「それがね・・・・」


 志信が"なんでもできる!"で容姿を変えたときに手に入れた加護はこんなのだ。


 加護:絶世ぜっせい美貌びぼう

    (精神耐性系のスキルを取得していない人に対して常に魅了の効果を与える、容姿に+120の効果補正、(※容姿のスキルに干渉する他のスキル補正を無効にする))




 「って、のが取得できたから容姿をいじりたくなかったのよ・・・まぁ今後に容姿上昇系スキルを取得したとしたら潰された形にはなっちゃったけどね」


 「なるほどな・・・ではお前を見て平気な者がいたらそいつは精神耐性系のスキルを取得していると直ぐ分かるのか」

 「そうなるわね・・・だから元の容姿の値が-43だったから今の容姿は77って感じかな?だから数値的に言えば美人なんだろうけど・・・エルのに比べれば低いわよね?」


 「確かに・・・私のは86だからな、しかし数値が高くても意味が無いような気がするのだが・・・別に攻撃に役立つでも無し・・・スキルが上昇するでもない・・・使い道が無いような気がするのだが?」


 「それは元から美人な人の言い分よねぇ・・・」

 「それは今のお前が言っても説得力が無いと思うがな・・・」

 「確かに・・・・フッフフ・・・・」

 「・・・プッフッ・・・・」

 「「フッ・・・アハハハハハハハ」」


 そんなたわいもない話をしながら2人は教会を目指した。そして・・・・・






 「おぉ~これが教会か!凄く立派な建物だな、なぁ志信!!」

 「・・・・・・・・・・・んで・・・・・・」

 「どうした志信?何処か痛いのか?ん?」

 「・・・・な・・・・んで・・・」

 「すまん志信、よく聞き取れないのだが・・・・」

 「・・・・んで・・・なんで・・・何で!教会って言われているのに建物が城なんだよ!!誰だいったいこんなの作った奴!責任者でてこーいぃぃ!!!!景観ぶち壊しじゃねえか!!」


 「ちょっ!!?志信どうした。喋り方元に戻っているぞ!?しかもそんな大声で・・・」

 「どうしたも、糸瓜へちまもあるか!なんなんだよこれ・・・確かに町並みの建物は皆統一性無かったよ?でもね・・・和風建築って無いでしょ!?しかもどうみても安土桃山城の天守閣って!作った奴バカなのアホなの?てか死ねよ!! 何でこれだけはしっかり現物どうりなんだよ、大きさは違うけど・・・でもこれって無いだろ!・・・・・なぁエルもそう思うよな!」


 「いや・・・私に振られても・・・しかしその安土桃山城って何なんだ?確かにこれだけ作りはだいぶ違うが・・・」


 志信は涙を流しながら膝を着き地面をダンダンっと叩いて悔しがっていた。無論そんな行動をすれば注目を集めるのは当たり前で、エルはオロオロしながらも泣き崩れる志信を抱きかかえるとそそくさと裏路地へと志信を連れて行った。

 結局、志信が冷静さを取り戻した頃にはもう夕方になろうとしていた・・・・。





 「なんかごめんね・・・私、エルに迷惑ばかり掛けて・・・」

 「気にするな、志信はよくやっていると思うぞ・・・その・・・ギルドで私が緊張していた時も手を握ってくれたしな・・・」

 「そっ・・・それは私も怖かったし、その・・・不安だったからで・・・・」

 「「・・・・・・・・・」」


 2人はモジモジとしながら顔を赤らめ互いに見詰め合った。はたから見れば『はいはい、ごちそうさま!』とか『リア充爆発しろ!』や『キマシタワー』なんていわれる光景なのだが、そんな2人だけの空間に不意に入って来る者がいた。


 「んっん゛~ん゛・・・・そろそろよろしいかな?お二方ふたかた・・・」

 「「!!!!?」」


 予想外に声を掛けられた2人は、今にもキスをしそうな顔を離してワタワタと衣服を治し声の主方を振り向くとそこには、白を基調とした青と金の装飾を施された美しい女性が立っていた。


 「すっすみません!・・・・・で~その~・・・彼方は・・・?」

 「おおっとこれは失礼しました。レディーに対してわたくしとしたことが、わたくしはこの教会の司祭を勤めるリヒティと申します。」


 「で、その~・・・司祭様が私たちに何用で?」

 「いえ・・・教会の窓から貴方達の一部始終を見ておりましたので、教会に御用の方と思いこうして話に来たのですよ。そろそろ教会も閉館の時間なので・・・」


 全部見られていたと言われた2人は顔を再び真っ赤にしながらも、冷静に見えるように振る舞った。


 「そっ・・・そうでしたか・・・その、お手間を取らせてしまい申し訳ありません・・・」

 「いえいえ・・・見ている方としては実に面白かったですし、わたくしも教会の建物に関して言えば違和感をもっていますしね」


 「司祭様もそう思っていらしたんですか?」

 「別に気軽にリヒティと呼んで構いませんよ、それとこの建物は遥か昔に来た渡り人の指示で立てられたとの事なので町の景観と異質であっても納得せざるおえないんですよ」

 「へーそうだったんですか~」


 (くそっ!何処のどいつだ!!こんな事した渡り人って、そいつにはセンスってモノが無いのか!もしも爺さんみたいに生きていたら1回ぶん殴ってやりてぇ・・・・)


 そんなやり取りをしながら2人は司祭のリヒティーに連れられ教会(安土桃山城の天守閣)中へと入っていった。

 今回かなり短くなってしまいました。いつのまにかブックマーク数が20人を超えて嬉しいかぎりです。

  今後も読んでいただけると嬉しいです。

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