下界見るのって疲れます
2014/6/13 記号を変更しました。
必修科目である【死】【生】【魂】【天界】【魔界】【種】【母体選び】【滑り台】【母胎内での過ごし方】の講習を終え、今は【実技】に入り、雲の上に寝そべって下界を見下ろしている。
……あっ?そう言えば、【死】【生】以降の説明はしてなかったよね?じゃあ、前回のこととかも踏まえて詳しく色々説明するよ♪
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まず、この世界は【神様】によって創られたということ。
【神様】?【神様】って、さっき講義をしていたあの【神様】だろう?って思うよね。実は、そうじゃ無いんだ。ボクらが【神様】と呼んでいたのは、【神様】によって創られた【魂】の【管理者】らしい。……今更【管理者】なんて呼べないよ。だから、【神様】の【神様】を【大神様】として話を続けるね
【大神様】によって創られた世界は【ガイア】と呼ばれ、【ガイア】は大地に育まれた下界を中心として回っている。また、下界が存在する以上、もちろん【天界】や【魔界】も存在するのだが、物理的には存在していない。なぜなら、【天界】や【魔界】は【魂】の保管場所にあたるからだ。目に見えないものを存在しないと思うことは当たり前で、普通の考えだ。
【魂】とは、こころ・精神。また、肉体に宿る精気のことを指す。
【大神様】は万物の根源を水とし【ガイア】を最初に創られた。そして、次に創られたのが【魂】である。意外なことに、同じ主から創られたのにもかかわらず、時間がたつと消滅していく【ガイア】は、時間がたっても不滅である【魂】の存在を否定した。そして【ガイア】自身が、【魂】に触れられることを拒否したのである。
そこで【大神様】は、【魂】を入れる使い捨て容器として、寿命を持つ肉体を創り上げたのだった。
【魂】を宿した肉体は【ガイア】から受け入れられ順調のように見えたが、消滅した後に残る【魂】は、やはり受け入れられなかったのである。
次に【大神様】が着手したのは、【魂】を循環させるための機関の創造である。【ガイア】から追い出された【魂】たちを収容する巨大施設【裁判所】。
ここでは名前の通り、【魂】の前世の行いを公平に天秤にかけ、善悪を判別する機関である。そして、仕分けられた【魂】たちは【天界】と【魔界】へ進むこととなる。
ちなみに、ボクがいる方が【天界】なんだよね♪ボクの前世は悪行より、善行のほうが多かったってことだね♪つまり、悪行が多ければ【魔界】、善行が多ければ【天界】になるってこと。聞いた話だと、【天界】では、生まれ変わるモノに制限は無く、自分の好きなように選択出来るけど……【魔界】送りになると制限され、まず、【人種】の選択は出来ないらしいよ。なれるのは、【獣種】【亜種】など他の種に危害を及ぼす種族。最悪なのは【人種】の形態によく似た【魔族種】。【人種】を嫌っていて、いつの時代も戦争を起こそうとしている。これ等に生まれ変わると、大抵次も【魔界】送り決定さ♪やっぱり生まれ変わるなら【人種】だよね♪でも【妖精種】のエルフってのも捨てがたいんだよなぁ~♪ん~……
まぁ、ここまでの話だと、【魔界】送りになれば生まれ変わる意味が無ように聞こえるけど、流石【大神様】!ちゃんと考えてらっしゃる。【魔界】での厳しい労役を望めば、選択肢を増やして貰えるんだって。……【人種】を選択出来るようになるには、どの位働かなければならないんだろ……
ふぅ……寝そべってばっかりだったから何か疲れちゃった。あ~ぁ……今日はいい人居なかったなぁ~
誤字・脱字が御座いましたら、指摘のほど宜しくお願い致します。