死んでも勉強はするもんだ
2014/6/13 記号を変更しました。
なになに?【死】とは、秩序ある制御された形態と機能が崩壊することであるって……ん~何か難しいよね
簡単に言ったらさ、体と体に必要な臓器などが、かなり使いもんにならなくなったってことじゃない……?多分
次は?【生】とは、生きているもの・命あるものであるって……そのままだよね
え?今、何をしてるのかって?勉強ですよ!神様直々に講義して頂いてます
「まさか、死んだ後も勉強しないといけないなんて……」
周囲からは話し声が全く聞こえず、カツカツと鉛筆をはしらせる音だけが聞こえてくる。
「まぁ、必修科目ですからね……」
と、周りをキョロキョロと見渡していたのだが、黒板を叩くチョークの音が止んだので、自然と顔を正面に向け直した。
あっ…………
講義の邪魔者であるボクを捕らえた金色の瞳に、思わず視線を反らしてしまった。
・
・
・
気まずい空気に、講堂内は静寂に包まれている。
え~と……何か言い訳
「君は生まれ変わりたくはないのかな?」
「い、いえ!」
「じゃあ、どうして?君だけだよ?ノートも執らずにブツフツ喋っているのは」
「す、すみません」
「分からないことがあるなら、何度だって聞いてくれてもかまわないんだよ?君たちが無事に生まれ変われるよう、知識を与えるのが私の仕事なんだから」
「は、はい」
「稀にいるんだよね、君みたいな子が……たしかあれは、千年前だったかな……ん~……」
ボクのせいで神様は、あーでもないこーでもないと考え出す始末。周りの天使からの厳しく批判する視線に耐えきれず、
「か、神様!次の【滑り台】の講義についてですが!」
と、ボクは叫んでいた。
誤字・脱字が御座いましたら、指摘のほど宜しくお願い致します。