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4話


昨日、ホテルに宿泊したオレ達は10時にチェック・アウトをし、今は目的地に向かう

バスの中だ。京都バスの『京都駅前』で乗車し、『鞍馬』で下車予定だ。

「お〜!見ろよ舞妓さんだぜ!!俺はじめて見た!」

吉田さん、観光じゃないんで。

ケンちゃんはどうやら寝ているようだ。ケンちゃんも普段毅然としているけど、朝はめっぽう

弱いんだよな。ああ見えて低血圧!!

低血圧とハイテンションの板ばさみにあいながらもバスはどうやら無事に目的地に着いたらしい。

「おし、降りるよ。ケンちゃん起きてよ!!」

「ん、ん?到着か??」

眠り眼をこすりながらシブシブ降りる。降車口から降りてみる。初夏だが京都は埼玉よりは涼しいらしい。山に囲まれているせいか、風がヒンヤリして心地良い。

ここから竜頭の門まで歩く。大体15分ぐらいだろうか、山肌にポッカリと穴が開いている。

「たつ、ここか?」

「そうだよ。ここが竜頭の門の入り口。」

殺風景なのはしょうがない。中に入っても常人には壁画があるようにしか見えないんだから。

今はときどき遺跡の研究チームが壁画の解読をしているらしく、一般人の立ち入りは禁止

されている。この辺で案内人がいるはずなんだけど……。

「あぁ、たつさんお待ちしておりました!」

50mほど先に停めてあった車からスーツの男性が降りてくる。歳は30代前半ぐらいで、

長身、仕事が出来そうな人間だ。

「あなたが母の言っていた案内人さんですか?」

「はい。現在京都区役所で働いております。奈々さんに事情は聞きました。どうぞ竜頭の門をお使いください。私はここで見張っておりますので。」

「ありがとうございます!」

オレ達は案内人にあいさつすると洞窟の中に進む。洞窟の中は外より涼しい。中は日に当たっていないせいか、壁肌に触れると冷たい。洞窟の中は一本道で、山のふもとから伸びて山の中心付近まで続いてる。

しかし、背の低い山なので道もせいぜい200mぐらいだろう。調査チームが調査に来るため、

内部は電気が通っていて明るい。そして、どんどん進んでいくと行き止まりに着いた。奥の壁を見るとなにやらふしぎな紋様の壁画が描いてある。

「おし、着いた着いた!!」

「ここが竜頭の門か?一見すると何もないようじゃが……。」

「じゃあ、チャッチャと頼むぜたつ!」

オレはゆっくりと奥の壁画に近づく。そして、手で触れようとした瞬間、突然壁画がひかり始めた。

まだ触れていない。しかし開いてしまったものはしょうがない。

「なっ!?と、とりあえず皆光の中に進もう!!」

オレはみんなに合図すると先手を切って光の中に飛び込む。

「ここから異世界か…久しぶりに奮起するわ!!」

「おっしゃ、いっちょやってやるか!!」

二人もオレの後について光の中に飛び込んでくる。

光の中はとてもふしぎな空間だった。周りは光だらけなのに眩しくないし、何の目印もないのにちゃんとまっすぐ進んでる感じがする。

そして、ある程度光のトンネルを進むと、先の方に景色が見える。どうやら着いたらしい。

オレ達は光のトンネルを抜けた。そこは一面の広野で、元来た道はそこにポツンと立っているお社だった。

しかし、何はともあれ無事に着いたな。

「みんなようこそ!もうひとつの世界、『ゼナス』へ!!」

みんなはオレの声が届いていないのか、あたりを見渡している。無理も無い。

「すげぇ!ホントに別世界があったんだ!!やべぇ興奮するぜ!!」

吉田は激しく浮かれてる。ケンちゃんもやれやれといった様子だ。

「たつ、ここはこの世界のどのあたりなんじゃ?何も無いようじゃが……。」

そうだ!オレが壁画に触れようとした瞬間、門が開いた!だからここがどこなのかわからない。オレはすぐにカバンの中からパソコンを取り出すとカタカタとキーボードを叩き、GPSで場所を確認する。

「ここは、東大陸の真ん中あたりらしいよ。ドラグニールからはカナリ遠いね。」

「らしいって、主が行き先を決めたんではないのか?」

「勝手に開いたんだもん。」

まあ、大よその見当はつくけどね。そんなに非常事態なのかリュウ?

「まあいいじゃねぇか!とりあえずどこか町にでも行こうぜ!!」

吉田はどんどん進もうとする。しかし、そのとき何かが草むらから現れた。日本では見たこと無い生物、これこそモンスターだ。

「吉田気をつけろ!モンスターだ!!」

「も、モンスター??どーすんだよコイツ。」

こいつはグミだ。一番弱いとされ、戦闘初心者が練習に使うモンスターだ。オレは銃を構えたが撃たなかった。

「ケンちゃんと吉田でこいつを倒してみる?オレは手を出さないからさ。実践訓練の一環でね。」

グミ一匹倒せないようじゃこの先が思いやられる。そのための訓練だ。もちろんやばくなったら助けるけどね。

「うむ、ひとつやってみるか。の、吉田?」

「ケンってばやる気満々だな!いいぜ、俺もやってやるよ!!」

吉田の刀が光る、結構やる気みたいだ。ケンちゃんも身構えている。グミも不穏な空気を察したのか戦闘モードだ。

「参るぞ、吉田。」

「おっしゃ。」

ケンちゃんが殴りかかるがグミは効いていない。体が流動体なため、素手では衝撃が分散してしまう。

しかし、吉田の刀は有効であった。切りつけるや否や、グミの体に刀キズが残る。致命傷ではないが相当なダメージのようであった。

「お、効いてるのか?」

吉田は意外な様子にびっくり。そしてオレに向かって自慢げに手を振る。と、そのとき吉田の不意をついてグミが山本に体当たりを仕掛けた。グミも意外に質量があり、衝撃も中々のものだった。

「痛っ!!」

「吉田、油断するでない!!」

ケンちゃんが一喝する。吉田は無事なようだ。しかし、一応心配だ。

「しょうがないなあ、回復するよ!」

精神を集中させる。すると光が吉田に収束し、痛みとキズをたちどころに回復させた。

「なんだ?なんだ?痛くねぇ!!」

「これが魔法だよ。今のは回復魔法。もう痛くないはずだよ?」

「すげぇ!すげえよ魔法!!」

これこれ、スキを見せるなってさっき学習しなかったか?

ケンちゃんは一人でグミと戦っている。さすがはケンちゃんと言った所で、グミの攻撃を完全に見切ってよけている。

しかし、物理攻撃は往なされてしまってほとんど効果がない。

「主ら!話している場合ではない!!俺にもう少し、力があったら……。」

ケンちゃんがそういう風に念じると、突然右手が光り始めた。光を帯びた右手はグミに甚大なダメージを与えたようだ。

グミはドロッと溶け出して、消えていった。つまり、勝ったのだ。

「な、なんじゃ今の力は?限界以上の力が出たような、不思議な感覚じゃった。」

「良かったね、ケンちゃん。さすがケンちゃん、初めの戦闘で技を身につけちゃうなんて!!

 どうやら、ケンちゃんは地の属性になったっぽいよ。」

「技?魔法のようなものか?属性か凄まじい、これが地の力……。」

「なあなあたつ〜俺は〜??」

あ、油断してやられた吉田だ。

「吉田はまだ技覚えてないから属性もなんともいえないね。まあ、精進するこった!!」

「マジか!よっしゃがんばっぞ!!」

「この近くに村があるね、今日はとりあえずそこに行こうか。」

パソコンGPSで場所を確認する。

草原の南東に小さな村があるようだ。きっと農村だろうが、村には宿屋があるため寝泊りするには十分だ。

オレ達が進んでいくと、またグミが現れた!

「ぬぅ、また現れおったか!」

「今回はオレにまかせてよ。」

オレはチャッと銃を構える。久しぶりの戦闘で腕が鳴る。相手はザコ敵だがウォーミングアップには

ちょうどいい。

「たつ、本物の戦いを見せてくれよ!!」

吉田の応援が聞こえる。グミはいち早く気配を察知し、オレに飛び掛ってきた。

「遅いよ。」

グミに向かって銃を撃つ。放たれた閃光がグミを貫く。グミはまだ体力があるのか、再び攻撃しようとしている。

「悪いけど、本気で行くぜ?外さねぇよ!サイティング・ショット」

レーザーポインターによる精密射撃だ、相手を打ち上げる効果を持つ。グミは直撃を受け、ボールのように宙に浮いた。

「決別だ。メテオストライク!!」

巨大な火球を打ち出すと、グミはいなくなった。どうやら完全に吹き飛んでしまったらしい。

「ほ、へー」

吉田が変な声を出す。ケンちゃんもしっかりとこっちを見ている。

「こんなもんかな。みんなもこんぐらい頑張ってね。」

「すげー!俺マジで頑張るわ!!」

「見事じゃ。まるで隙が無く攻撃に無駄が無い。しっかりとした戦法であったぞ。」


そうしてオレ達は村につくまでの間、グミで戦闘訓練をした。


〜5話に続く〜


はい、4話おしまいです!やっと別世界に行きましたね〜長かった!さてさて、今回のゲストは、初モンスター代表、グミさんです!パチパチパチ!!

「はじめましてグミ。」

グミさんあっという間にやられてしまいましたが、どうですか感想は?

「いやぁ、もう慣れているから平気グミ。ボクたちはちょっとやそっとじゃやられないグミよ。死んだと見せかけて再生するグミ。」

なるほど!ザコ敵もザコ敵なりの生き方があるんですね!!

「……ザコ敵言うなグミ。」

そんなグミさんですけど、お仲間の方は?

「ボクはプレーングミグミ。他には魔法が使えるメイジグミやグミの王、ダイオウグミなどが世界中に分布してるグミ。」

ほぅ、グミ族もたくさんいるんですね!!

「あぁ〜!あんなところにグミ発見!!おっしゃやってやるぜ!!」

「や、やめるグミ!」

さあ、突如乱入した吉田にグミさんはどうなってしまうのか!残念ながらここでお時間です。

みなさんまた次回お会いしましょう、さようなら〜!

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