第四十五話 部活はその名もお助け部!bY秀久
学園に入るなりそうそうに部活にはいるのがこの学園の規律である。
なので秀久が考えた部を創立させることにしたのだ。
その名もお助け部である。
困っている人全般に助けの手を差し伸べるというものが主な仕事だ。
目安箱に困った案件をいれてもらい、それをこの部員たちが解決するのだ。
そんな部室で怒声が響いていた。
「フジくんのバカ!いつもいつもお姉ちゃんと見回りいかないでよ!!」
「いや、そういわれてもな」
「うふふ、つぐみはのけものにされたって勘違いしているのね~」
部室で獣の耳をぴくぴく動かし、尻尾を逆立てて怒るつぐみに富士也もたじたじである。
見回りといっても夏祭りにいっていただけなのだが。
そのさいつぐみはたまたま予定があわなかったのである。
まあ、こんなときでも美桜はあわてずに抱きしめて頭を撫でる。
どちらも見た目幼女なので姉妹だといわれても違和感がない。
「そんですこしは近づけたのか?」
「ん~、難しいかな。 いくら元不良だったといっても普段は違うし、戦闘になれば変わるけどな」
秀久の問いに富士也は苦笑いを浮かべているようだ。
ちなみに富士也は美桜に親近感をもっている。
それは秀久は教えてもらったので聞いているため手をかしているのだが。
つぐみも気づいてはいるが、富士也に姉を任せられるかといったらそうではないのでこういった光景もめずらしくはない。
「つぐみー、怒るのは家に帰ってからでもできるだろ」
「むー、仕方ない。 書類をなんとかしないといけないもんね」
秀久に言われてしぶしぶと席について書類を見ていく。
美桜と富士也も席について書類に目をとおしていく。
ここお助け部の部長は秀久で副部長はつぐみなのである。
その補佐として美桜と富士也もいる。
「紅茶はいったよ」
そう言って紅茶をもってくるのは澪次である。
ちなみに彼もここに在籍していたりする。
「剣道部っていま、使われていないのね~」
「んしょ・・・・あ、ほんとだー」
美桜の膝にのり、のぞき込むつぐみ。
シスコンなつぐみとしては抱き着きたい、いつでもそばにいたいという衝動があるのかもしれない。
「不良のたまりばになってるからなんとかしてくれって、これは生徒会のやることじゃねーのか?」
「生徒会もいろいろ忙しいからこちらに回ってくるんだよ、秀久」
秀久の溜息に澪次は苦笑しながらそう言った。
「でも、そこが使えないと困っているみたいなのでなんとかしませんか?」
小雪は澪次の隣から顔をだしてこてんと、首をかしげている。
「まあ、そうだな。 できるだけ穏便にすませてどいてもらうか」
「穏便って言葉、ヒデくんには似合わない気がするよ~」
秀久がそう言いながら紅茶を飲んでいるとつぐみがぽつりとつぶやいた。
「いや、あれは不可抗力で」
「そんでいつもラッキースケベをおこして謝るのはわたしなんだよ?」
慌てている秀久をじと目で見つめるつぐみ。
「しかも被害すべて女性徒限定だもんね」
「お姉さんは心配だわ~、そんなことしてばかりだと」
澪次は苦笑し、美桜はにこにこと笑っているがそれは本当に笑顔なのかが怪しい。
「いやいや、富士也よりはマシだろ!?」
「俺!?」
秀久がそう言うと驚きのこえをあげる富士也なのであった。
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