第四十二話 八月は暑いんだよ!
久しぶりの更新ですにょ!
「・・・・・あちゅ、い」
「まあ、もう八月だからねぇ? わたしたちにはキツイ季節よね」
自宅のリビングでぐったりとしているつぐみ。
自然と狼の垂れ耳がさらに垂れており、尻尾も元気がなく垂れていた。
それを見て苦笑する美桜。
氷の属性をもつ彼女たちには夏はとても厳しいものがある。
「あれ、悠おばさんは?」
「元気に買い物に行ってるみたいだよ? まあ、もともと悠は特殊な雪女だからねぇ
無理もないかもね。 それに、つぐみは生まれてから間もないし。
美桜は僕に似たんだろうね☆」
リビングに入る富士也に風鈴をつけていたつぐみと美桜の父である隆二が答えた。
ちなみに彼は氷狼である。
「は、ははは・・・・なんかすごすぎ」
「俺も同意見だよ、富士也」
お互いに苦笑を浮かべている秀久と富士也であった。
とりあえず、秀久はクーラーをかけてあげることにした。
これは娘たちがひんやりできるようにと悠と隆二が考えたのだとか。
「さて、これでだいじょ・・・・つぐみは?」
「つぐみなら冷蔵庫の中にいるわよ?」
秀久が涼しい風を浴びていいかけて振り向くとつぐみがいない。
その疑問に答えたのは美桜である。
ずべってこけたのはきっと秀久だけではないだろう・・・・たぶん。
「ああ、富士也くん。 この暑さの時はとくにつぐみのことについて注意していてほしいんだ。
ほら、さっきだって僕と同じのがでてたでしょ?」
「あ、はい。 そうします」
隆二が思い出したように富士也をみてつぐみの面倒を美桜と一緒に頼むと言ったそうな。
そのころ、秀久はというと冷蔵庫をあけようと頑張っていた。
「つぐみ、おいで~」
「おねーちゃん・・・・」
美桜が呼ぶと冷蔵庫から飛び出るつぐみ、そのさいに秀久はつぐみが飛び出たさいの冷蔵庫の扉に顔があたる。
その場で顔をおさえてごろごろと転がっていた。
さすが不憫パワーはどこでも継続しているらしい。
「いいこ♪」
「ふにゅう~」
自分ゆずりの黒髪の髪をきれいにすいてやる美桜。
つぐみは狼の耳をぴくぴく動かし、尻尾もゆらゆらとゆらしているようだ。
さりげなくにリボンをつぐみの尾につける美桜。
「うん、またアルバムが増えたね」
隆二がそれを写真に収めてそうつぶやく。
この親子は本当に、似た者同士であると富士也はそう感じたそうな。
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そのころ、九蘭の家では・・・・。
「・・・・暑、い」
ベッドに寝そべり、舌をだしてだれている由香里がいた。
黒い猫耳と猫尾がでっぱなしである。
ちなみに服装はキャミソールをきていたりする。
「お嬢様、心さんがお待ちしておりますよ?」
ドアノックのあと、そう声が聞こえてきたので、飛び起きる由香里。
身だしなみをととのえて、汗をふいて部屋にかけてあるクーラーを切ると出て応接間へと向かう。
「し、ん・・・くん」
「んお? 今日も可愛らしい服装じゃな」
無表情だが、心と出会えてすごくうれしそうに見えるが、おわかりいただけるだろうか。
心はにこにこと笑いながら出迎える。
「えっと・・・・今夜Wデートせんじゃろうか?」
「???」
富士也の言葉に不思議そうに首をかしげる由香里。
「その、大輝がじぶんらだけじゃ不安じゃから、俺らもデートしたらどうかって言われてのう」
「い、いく・・・・浴衣・・・着る」
頬をかきながら言う心に由香里は握りこぶしをしてそうつげる。
内心小躍りしそうな感じが由香里と心にはあったとかそうでなかったとか。
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