第38話 龍の姫
とーこーです!
つぐみ達はいつもの朝の日常をして、学校に向かい、教室に集まっていた。
がやがやと教室内は騒がしいのもいつものことである。
「き、昨日は緊張しすぎて喋れませんでした」
「まあ、無理もないよ。 相手はあのアイルレイムだからね」
しょんぼりしながら座る小雪に澪次は苦笑を浮かべつつ、ぽんぽんと肩を叩いていた。
まあ、それでどうにかなる気分でもないのだが。
「いったいなにがあったのかな?」
「ふふ、色々あったのよ。 きっとね」
「色々……ねぇ」
つぐみはそれを眺めながら美桜に尋ねると、彼女はくすくすと楽しそうに笑っていた。
秀久はどこかめんどくさそうにつぶやく。
「すやすや~」
「……まだ、寝てる」
机に伏せて眠っている公園に剛は困ったように見ている。
なんとか起こそうと彼女の身体を揺らすが、起きる気配はまったくないようだ。
「あふ……」
「由香里ちゃ、寝不足がか?」
あくびをする由香里を見て心は心配そうに見つめている。
いきなりの彼の顔のドアップに猫耳と尾がでそうになったのはいうまでもない。
「楽しそうな雰囲気じゃのう」
「……なにかあったか?」
玉藻はクラスの雰囲気を見て楽しそうに見てる隣で不思議そうな顔をする明晴。
「ワクワクしてソウでスね☆ レンスケ」
「えぇ、こうなると俺も楽しくなりそうですよ」
朱香が目をキラキラと輝かせて言うと笑顔で賛同する煉介。
「転校生でもきそうな雰囲気だよな」
「それフラグになりかねんで、光一くん」
椅子にもたれながら言う光一に深紅は視線を向けてそう言った。
「はい、みんな。 席につきなさい!」
「ああ、痛いけどマミ先生の愛を感じる!」
そんなこんなしていると、教室の扉が開いてマミ教諭とそんな彼女に耳をひっぱられている大輝が入ってきた。
なお、大輝がどこか幸せそうだったのは気のせいだと思いたくなったつぐみである。
「えー、今日は転校生がくるわ」
教壇の前に立つとマミ教諭はそう言って周囲を見渡す。
「先制!じゃなかった、先生。 どんな人がくるの?」
手を挙げて一人の女子生徒が椅子から立ち上がると尋ねる。
「男と女が一人ずつくるわ。 どんな人かといわれると不良とおっとりしている子……かしらね」
と、マミ教諭は女生徒の質問に返事をかえした。
「他に質問は? ないわね、じゃあ入ってきて」
質問はないかと聞き、静まりかえると扉に視線を向けてそう声をかけるマミ教諭。
いかにも不良という雰囲気のある男子――天城富士也。
そしてもう一人は黒髪のロングヘアーの女子生徒で、富士也の後ろに隠れつつおどおどしているようだった。
「じゃあ、自己紹介をお願いね?」
「はい。 天城富士也だ、つぐみと美桜たちの従弟で幼い頃からの仲だ。
あと、秀久とはマブダチみたいなもんかな」
「は、はい! え、えっと……東郷葵……ですっ。 そ、そのよろしくお願いします」
マミ教諭が笑顔で促すと富士也・葵の順番で自己紹介がはじまった。
最近転校生が多いな~と学生達はそう思っていることだろう。
まあ、それだけこの学園に注目が集まっているとみていいのだが。
久しぶりかもしれないですな。
感想……来るかなぁ




