第33話 昼休みの時間だお!
ある程度自己紹介を終えて休憩をとってまた授業を受けてを繰り返して昼休みの時間となった。
ぽかっぽかの陽光というにはいささか暖かすぎるが。
「小雪ちゃん、久しぶり!」
「ほんと、久しぶりね~♪」
つぐみと美桜はにこにこ笑顔で近寄りながら話かける。
これにきづいて小雪は顔をあげてふんわりと笑うと。
「うん、久しぶりです。 ママ達に無理言って通わせてもらえてよかったです。
二人に出会えましたから」
と、本当嬉しそうに笑う小雪につぐみと美桜も嬉しい気持ちを抱く。
「うーん、同族? でも、違うような。 吸血種は死祖と吸血鬼と色々あるし。
とりあえず、よろしくね小雪ちゃん。 僕は夜瀬澪次って言うんだ」
「あ、はい。 よろしくです! 西原小雪です、夜瀬さん」
近寄りながらつぶやく澪次に彼女は緊張まじりにそう答える。
吸血種だということはお互いに気づいているのだろう。
その中に高級な気配も感じ取ったのかもしれない。
「なんだなんだ? ここにはいろんな気配があるな」
「言いたいことはわかるけど、あんまりここで言うことではないぞ」
慎翔がそうつぶやくと光一が呆れながらそう言った。
お気楽で楽天思考ぽそうな彼に先行きが不安になりつつある秀久だった。
「あんなんで大丈夫なのかよ」
「ど、どうでしょうね」
秀久がそう言うとみなもが苦笑いを浮かべてそう言った。
知り合いなのかいつのまにか側にいている。
つぐみ達とももちろん知り合いであるため、よく会話とかもする。
「玉藻さん、お久しぶりです!」
「うむ、久しぶりじゃのう。 元気にしておったか?」
かなえが急いで近寄ると玉藻は笑顔で出迎える。
同じ種族だからか落ち着いた雰囲気である。
明晴はそれをただ眺めているだけであったがそれでも笑みを浮かべている。
「由香里ちゃ、今日はどこで食べるき?」
「屋上で……食べよう」
心は由香里に話しかけると彼女は彼の手をひいて歩き出す。
手には弁当箱が握られていた。
いがいと積極的なのか、それとも心だからなのか。
「まみさーん!」
「ああもう、うっとうしい!」
「ぐほっ!?」
飛びつこうとする大輝をふきとばすまみ。
なんともいつもの光景といえなくもない状態である。




