第28問
久しぶりの更新!
つぐみ達がさった頃、いかにも年配いった男性が歩いてきて現場を見て眉間にしわを寄せる。
そこへ警官が足早になりながら男性に近寄り、耳元で囁く。
「そうか、廃墟でのことといい。 なんでもこうも摩訶不思議なことが起きるんだろうなぁ」
「仲間では妖の影響ではと言うものがおります」
はぁ、と溜息をつく男性に警官は困った顔で告げる。
それを聞いた男性は眉を挙げて視線を向けてやや呆れた様子で。
「馬鹿な、そんなやからがいるわけないだろうにと言いたいが」
「ですね、これを見て否定ができにくくなりますよ」
遺体の方に手を合わせて拝んでからつぶやいた男性と警官。
遺体は担架に乗せられて運ばれていくようだ。
「それで、おえらい方からの応援は?」
「はい、陰陽師なるものを派遣いたしますとしか」
年配の男性の問いかけに警官はメモ帳を取り出すと説明する。
それを聞いてやはりなという様子で頷くと。
「陰陽師というと、あのみちょうちきりんな術を遣うやつか」
「えぇ、土御門と安倍家が調査されるようで」
顎に手を当ててからさいど問いかけたので警官は頷いて答える。
こんなオカルトじみた物はそれ専門のやからにやらせればいいという判断のようだ。
「(これもすべて妖というやつのせいなのかね~)わかった。 なら、俺達にしかできないことでやるぞ」
「はい、ってえぇ!?」
年配の男性の言った言葉に驚きの声をあげる警官。
どうやらこのまま引き下がると思っていたようだ。
そうはせずに首をつっこむというのだろう。
「ほら、行くぞ」
「あ、待ってください! 長島さん!」
そう言うと先に歩き出す年配の男性のあとを警官は追いかける。
~~~☆~~~
「わー、学園でも今朝のニュースが広がってるよ」
「それだけ驚愕の事実なんだろうさ」
教室に入るなり、話題をあげる生徒達を見つめてつぶやくつぐみ。
秀久はその様子を呆れたように見てから席についた。
「それだけなのかしら~」
美桜はくすっと笑いながら言うと席についてつぐみの頭を撫でる。
それを聞いて目をほそめる秀久。
「隣町からもこういう被害がでているから話も広がりやすいちゅー情報ならあるから、それもあるんやろうな」
「早い理由はそれぞれの情報網を頼って知ったという可能性もあるな」
深紅と光一も席につきながら今朝の情報を思い出している。
「ねえ、みんな! 放課後にまみ先生に相談してみる?」
「ソれガいイでスね!」
「けど、忙しいのに大丈夫なのですかね」
つぐみが提案すると朱香は目を輝かせて同意し、煉介はいいのだろうかと悩んでいる。
「あやつなら大丈夫じゃろう。 相談くらいのってくれるのが教師というものだからのう」
「陰陽師関連でも、よく相談に乗っているからな。 あの教師は」
玉藻と明晴も左隣に着席しつつ、教科書をしまう。
「それじゃあ、放課後にいつもの場所で待ち合わせにするということでいいね?」
「うん、でも頑丈な結界もはってからね」
話をまとめるつぐみが告げると澪次は頷いて追記もする。
聞かれては駄目なことは結界をはるという彼女達のルールがある。
つぐみ達は頷きあっていると、ちょうどまみが教室にはいってくる姿が見えた。
いつものスーツ姿で悠然と歩いてきている。
「はい、みなさん。 静かに! 今朝のニュースでの話はここまで!
みなさんのすることは勉学ですからね♪」
と、にこにこ笑顔で話を中断させて注目を集めるまみ。
「余計な被害をだすわけにもいかねーもんな」
「ここから生徒が減るなんてことは出したくないからだろ、だるいし」
まみ先生の話を聞いて苦笑する秀久。
光一はどうでもよさそうな態度で言うと窓から外を見る。
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