第24話 現れたのは
久しぶりの~更新!
光一達の視線に気づいた少女は立ち止まり、傘をたたんでゆるりと振った。
すると、周囲は赤い結界につつまれてしまう。
「なんだ!?」
「なにをしたんだ……」
驚く秀久をしりめに光一は少女に尋ねる。
警戒はより強めているようだ。
「!中岡くんがいないね」
「え、ということは」
「やつだけ拒絶されたんだろうな」
澪次の言葉に蓮介が驚いた表情を浮かべて振り向くと確かにいないのだ。
それを興味なさそうに話す晴秋。
本当に興味のないことにはなんの感情も見せない。
「心配しなくてもいいわ。話しやすくしただけだし、それに……一人だけは部外者でしょ」
と、黒髪のふさっと揺らして口元に笑みをうかべる少女。
それを聞いてなんでそこまでわかるのかという表情になる秀久。
「君は……誰なんだ?」
澪次がそう言って問いかける。
手にはいつも愛用している刀が握られていた。
どこから取り出したのかは不明だが、それができるのだ。
「私?私は……ただのヴァンパイアよ。まあ、知られていないでしょうけどね」
と、くすくすと楽しそうに笑っていた。
少女の言った言葉に疑問をもつ秀久達は警戒を緩めない。
「知らない。君みたいな存在は聞いてない」
「蒼い姫にはわからないようにしていたからね。そもそもここに住み着く住人でもないし」
澪次の言葉を聞いても少女は表情を変えない。
それどころか楽しそうだ。
「おい、要件をいえ」
「そうですね、僕らに言いたいことがあるのでは?」
秀久がイラついた様子で割り込むと蓮介も同じように会話に割り込んだ。
少女はつ、と目を細める。
「ふふ、そうね。早くおいとましないと、お母様達に怒られてしまうもの
それじゃあ、即決に言うわね?
近々、血なまぐさい事件が起きてしまうわ、それに気をつけることね」
そう言うと彼女は傘をもう一度を振ると、コウモリが現れて彼女を包んでしまう。
それと同時に赤い結界に消え、少女がいた場所へ視線をむけるが、
そこには誰もいなかった。
いや、最初からいなかったのではと錯覚するほどだ。
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