第20話
更新なのら~!
「ど、どうだ? 見つかったか?」
「う~ん、と。 あ、あったよ!」
思い切り身体を伸ばそうとするつぐみ。
彼女を肩車した秀久は、頭の上のふくよかな果実の柔らかさを強く感じながら、顔を両側から圧迫されていた。
なかなか手が目的の物にとどかないのか、更に身体を密着させているのだ。
しかも、体格の関係で体操着越しとはいえ、ボリュームのある双丘が秀久の頭に乗っかっていた。
「ホラ、ヒデくん! おねえちゃん、レイくん! あったよ♪」
上からのぞき込むように秀久達を笑顔で見るつぐみ。
上下逆さまの笑顔を見て、鼓動が高鳴る秀久。
そして、そのままつぐみを慌てて下ろす秀久の顔には赤みがさし、耳まで赤かったのは言うまでもない。
「わきゃあ!?」
「大丈夫、つぐみ?」
驚くつぐみに近寄る美桜は笑顔を浮かべていた。
そんな彼女の手にはビデオカメラがあったのは気のせいだと思いたい。
「秀久、大丈夫?」
「あ、あぁ・・・」
苦笑しながら近寄る澪次によろけながらなんとか返事を返すのであった。
彼も彼で苦労しているなとこの時の澪次はそう考えた。
「ところで、中身はなんなのかしら?」
「そういえば、まだ見てないね」
美桜の疑問につぐみは思い出すと、手のなかにあるカプセルを開ける。
中身はなんと、あの有名な遊園地のチケットだった。
なんでもある体験なるものがあるのだとか。
そのチケットはシルバー・プラチナ・ゴールド・ノーマルの順に存在しているようだ。
「遊園地のようだな」
「あれ、もう一つあるよ?」
「あ、本当だ」
「面白そうなものね~」
覗き込む秀久の密着につぐみは緊張しながら中に書かれていた紙をみて告げる。
美桜と澪次も覗き込んでおり、それぞれつぶやく。
そんなことしていると、チャイムが鳴り響き、オリエンテーリングは終了した。
「戻ろうか?」
「そうだな」
「うん!」
「先生に渡してから戻りましょ~♪」
四人は仲良く歩いて職員室へと向かうのであった。
職員室ではすでに何人かの生徒が集まっているではないか。
景品と交換してもらっているのだろう。
「次は、あなた達ね。 はい、景品の品よ」
そう言って笑顔でまみがつぐみ達に箱を渡す。
おそらくこの中に当てた品が存在するのであろう。
「ありがとうございます!」
礼を言って、お辞儀をしてから職員室から出ていくつぐみ達。
暫くして教室にたどり着くと、すでに知り合いメンバーが集って会話をしていた。
「みんな、何を当てた?」
そう言いながらつぐみは近寄って笑顔で尋ねる。
「俺達のはペアのリングだったよ。それと水族館のチケット」
「どれも興味深いものだったのじゃ」
明晴と玉藻はそう笑顔で答える。
彼女の尾がでていたら、わっさわっさと揺れていたに違いない。
「へェ~・・・。 結構いいもん当てたんだな」
「僕らも当てはしたけど、これといって」
「珍しいものじゃなかったわね~」
感心したように秀久が呟き、澪次は苦笑しながら景品を眺めて美桜が笑顔で箱をテーブルの上であけながら言う。
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