第2話 創造神の導きの光
神ゲーですよこりゃ
「早く……早く行かないとっ!」
私、シュウィップは、創造神様からいただいたこの聖なる力で、スタンピードを止めなければならない。だから、私は門へ走り出す。
「うおっ!?聖女様!?」
神父さんの目の前を走り抜け、走る、走る、走る。
「聖女様!止まってください!」
「ダメです!危険ですよ!?」
「うるさいッ!」
2人の門番を跳ね飛ばし、やがて辿り着く。
「(この力で魔物たちを退ければ……みんなの評価、変わるかな)」
ボロボロな聖女の服を纏っている私は、周りからの評価が低い。
そんなことよりも、目の前で衛兵たちと戦っている魔物たちへ手を伸ばす。
手の先から光が溢れ出す。
魔物たちが苦しそうに顔をしかめる。
衛兵たちが私を見て驚く。
これが、創造神様からいただいた、魔物たちを退ける、聖なる力__
「__『創造神の導きの光』っ!」
やがて、光はスタンピードを覆い尽くし、そして_____
ピロンッ!
「……ん?」
「どうしたよ、ミツルン?」
「いや、なんかスマホに通知が__あっ、さっきの聖女?」
「あーね、ありそうだわ」
ポテト食ってたらスマホから通知音が鳴った。
通知の内容は__
『信仰心が上がりました(+1)』
『神の加護を受けたキャラクターが活躍しました』
『信仰心が上がりました(+57)』
「「……は?」」
俺と雄大は、通知内容に驚く。
信仰心+58……?
___
「なんだよこれ?雄大、なんか知ってるか?」
「初日から信仰心爆上げ……ってコト!?」
「かもしれん……ん、ホントはおかしいのか?」
「あったり前だろ。普通はそこまで上がるのに数日……俺でも3日だぞ!?」
「俺がすごいってことだな」
「あ、あぁうん……」ショボン
やべぇ、雄大がしょぼくれてやがる。
「お、落ち着けって、たまたまだろ」
「だよな?そうだよな?」
あ、圧がすごい……ッ!
「あっそうだ、まだアレのログイン済んでないわ」
「アレ?」
俺は「異世神」を閉じ、「ガールズタンク戦記」を開く。
『ガールズタンク戦記!』
「あー!それあれだ、ギャルg__」
「それ以上はいけないっ……!」
「んむぐぐぐ……」
画面に映っている「毎日ログイン」を確認し、アイテムをゲットする。
「さて、今回は__おっ、『イベントガチャチケット』じゃん」
「イベントガチャってさ、何があるん?」
「決まってんだろ、コラボとか期間限定イベントとかのガチャだぞ」
この『イベントガチャ』。「ハロウィンイベント」や「コラボイベント」とかで回せる「イベントガチャ」でのみ使えるチケットで、低確率で出現する。
毎日ログインで貰えるやつは完全ランダムだし、キャラの数だけ存在する「キャラピース」とかいう欠片がめちゃくちゃ出たりするため、本当に低確率となっている。
「それの出る確率どんくらいなん?」
「知らね、調べたことねぇし」
ま、そんなこと気にしねえが。
_____
「……はぁ、はぁ、……やったの……?」
魔物の姿は見えない。本当に使えたのだろうか?
「せ、聖女様」
「あ、衛兵さん」
「……お疲れ様でした!」
「い、いえいえそんなっ!」
「おつかれー!」
「よくやった!」
「助かったぞ!」
「あ、あぅ……」
顔が熱い。こんなに褒められるのなんて初めてだ。
今までこんな力なんてなく、ほかの聖女に劣っていると言われてきた私にとって、こんなことは初めてだ。
「シュウィップ」
「っ!マリア様……?」
聖母マリア。この王国一の「聖なる力」を扱う聖女様。
「よく頑張りました。お疲れ様です」
「い、いえいえ……」
「なぜ、今までその力を使わなかったのか、教えていただけますか?」
「いえ、その……今まで使えなかったのですが、ずっと祈り続けた結果、創造神様からの加護をいただき、スタンピードを退けた、というわけでして……」
「まぁ、創造神様ですか」
「はい、とても、とても__」
「……?」
あの時を思い出す。
『もしもし、聞こえますか。今、あなたの脳内に語りかけています。ブフォォォン!』
『今、魔物が攻めてきています。そこであなたに、魔物を退ける力を与えましょう。波あっ!』
『……頑張れ』
「イケボでしたッ!」
「「「「「「……………は?????」」」」」」




