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狂気発作シリーズ  作者: 澪ナギ


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2/3

生きる証すらも、愛おしいから

「リアス」


 甘く、呼ばれる。


「うん?」


 その声に応じるように、俺も甘く声が出た。

 目を向ければ、俺を見る恋人。ふっとほころんで、思わず手を伸ばせば。


「♪」


 クリスティアも心底愛おしそうに瞳をゆがめて、俺へとすり寄ってくる。

 首元にやってきた少し冷えた体温が心地よい。



 愛おしい体温を抱きしめて、思う。


 ――あぁ。


 早く堕ちてくればいいのに。



 心だけじゃなく、体もすべて。



 早く、はやく。



 せかすように、首裏を撫でて。身じろぐ恋人に笑いながら、強く抱きしめる。



「なぁに」

「いいや?」


 恋人には軽くとぼけて、また抱きしめて。


「今日も愛おしいなと思っただけだ」


 甘く、あまく。耳元で囁く。

 きっと今、恋人曰く「歪んだ紅」をしているんだろう。

 あとで見せてやろうと微笑みながら。


 小さく、ちいさく聞こえる心臓の音を堪能するように、恋人の左胸へと耳を当てて。


「……」


 早く堕ちてくればいい。


 この心臓も、すべて。



 そう思いながら。



 生きていることを主張する音に、そっと目を閉じた。




『生きる証すらも、愛おしいから』/リアス

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