9/30
シミにさよならを告げた日
私の中にシミがある
それはそれは濃いものが
でも今日、さよならを告げる
消さなくていいと気付いたから
いつからだろう
いや、わかってる
あの時はまだ自分を守る術を知らなかった
日傘の在処を知らなかった
あの陽炎を異様に覚えている
肌の呼吸 日陰の嘘
シトラスが匂い立つ
消え去ることはない
さようなら
このまま私についていていいよ
さようなら
だったら私は優しくなるから
さようなら
これから私は逞しくなるから
私の中にシミがある
それはそれは大きいものが
でも今日、さよならを告げる
これも私の一部だから