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詩集  作者: 香坂茉音
5/30

エントロピー


私にも尻尾があったらよかったな

枕の代わりにしてみたり、

あなたを慰めるために

背中をそっと撫でたりするの


錆びた自転車の後ろに乗せてくれた

あなたが漕いで、私は体を反らす

坂道を下って

私が階段から落ちたとき、

すぐに駆け付けてくれたよね

ちょっと微笑んで 怪我を撫でてくれた


たくさんの思い出があっても

結局は私の前から消えちゃうんだよね

あんなに頑張ったのにね

この世の全てに意味があって

この世の全てが無意味


いつか人類も滅びる

いつかこの言葉も消えて行く


大好きっていうならそばにいて

黙ってどこかに行かないで

私たち、溶け合って戻ることはないと思ってた

もう戻らないんだね

戻らないんだね



私にハナがあったらよかったな

あなたの匂いはよくわかるよ

私は綺麗じゃないけどね

みんな誰のこともよく知らないんだって


寒い日にあなたが作ったスープ

今も忘れられない 悴んだ指

水っぽい雪

私があげたネックレス

今も大事に持ってるよね

引き出しの中に おもちゃみたいなのに


たくさんの足跡があっても

結局は私の前から消えちゃったよね

あんなに笑ってたのにね

この世の全てに秩序があって

この世の全てが無秩序


いつか私もいなくなる

あなたの元へ生まれ変わる


大好きっていうならそばにいて

黙ってどこかに行かないで

私たち、溶け合って戻ることはないと思ってた

もう戻らないんだね

戻らないんだね


君はもう戻らないんだね

戻らないんだね









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