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オットマン
不思議の国のアリスを大人の世界に変化させて書きました。(2/4)
僕は震える声で貴女を呼ぶ
罠に嵌って深い穴へ
ひと目見た瞬間から
こうなるとわかっていた
翻るピナフォアの前で靴を磨く
不完全なオットマンに
情状酌量の余地はない
人形のようなその笑みで
僕を好きに焼いてくれ
僕を震えさせるのは貴女だけ
めかしこんで会いにいく
誰かに追われるように
貴女の元へ急ぎます
波打つベルベットの前で媚を売る
あえて嘘つきにもなる
存在理由を知るために
夢境のようなその瞳で
僕の唇を噛んでくれ
僕の女王
貴女がそばにいない時は
寂しさで死んでしまいそう
不揃いなキャノピーのそばで煙を巻く
時間のないオットマンの
深層心理の成れの果て
耳を澄ませて合図を待つ
僕を好きに呼んでくれ
仲間を裏切ってでも
貴女の元へ急ぎます
人形のようなその笑みで
僕を好きに焼いてくれ




