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Code #017

作者: やんちゃ

Code #017


制作:Gift Of Memories

シナリオ:やんちゃ



宇宙戦争で使われていた戦闘兵器

「Code」17号機は一人の少女だった


それでも生きていた

一人の女性として、女の子として…


でも、僕に与えられた使命は、大好きな女の子を…

#017を、この手で破壊すること…





キャスト


クライブ(ねじ子)

#017/レイナ(ranko)

シャルレーゼ(風見依鈴)





・ クライブ 台詞数53 + CM 5

戦闘集団「ノヴァルティス」に所属する男の子。22歳

兵器を破壊する任務に出るが、そのターゲットを見て唖然とする

落ち着きがあり何事も冷静に対処する



・ #017 台詞数 35 + CM 2

「ノヴァルティス」に造られた兵器。その姿は可愛らしい女の子

クライブに破壊されかけるが、クライブの意思によって助けられる

その後、レイナと名付けられる。感情表現な苦手な女の子



・ シャルレーゼ 台詞数 15 + CM 2

24歳。クライブの姉的存在。キリっとした表情が魅力的

「ノヴァルティス」を抜けようとするクライブに反発する








#017:(風の音が大きく響いてくる、私の中に流れてくる

    とても怖い音だ。壊れそうなくらい溢れてくる。そうだ、私はこれから死ぬんだ…)


シャル:目標発見。ターゲット確認。コードナンバー、ゼロイチナナ

    直ちに排除せよ。クライブ、出来るわね。任せたわよ

クライブ:了解。シャル姉さん、僕がやってみせますよ

シャル:期待してるわよ、クライブ…


#017:(足音が近づいてくる。ゆっくり一歩ずつ…

    そして、その小さな音は、私の目の前で止まった)


クライブ:あなたが、脱走したというコード兵器ですか…

     残念でしたが、あなたは失敗作に過ぎない、僕が、今、ここで破壊します

#017:うっ…

クライブ:顔くらい見せたらどうですか? 最後に何か言いたいことでも?

#017:いやっ…

クライブ:えっ、まさか…

#017:やめて、殺さないで… 私だって生きてる、ちゃんと生きてるんだから

クライブ:どうして… あなたは、あの子だったなんて…

#017:お願い。私、まだ、生きてたいの、こんな体でも、生きてたいの…

クライブ:くっ…

シャル:クライブ、何を戸惑っている、直ちに排除せよ

    これはお前だけの問題ではない、世界の全てが…(通信切断)


クライブ:僕に、出来るわけないでしょう…

     大好きな、大好きな女の子を殺すことなんて…


クライブ(N):(宇宙戦争が始まっていた。世界は滅び行く運命に向かっている

       希望を求め、僕は、戦闘集団「ノヴァルティス」に所属した

       そこで出会った、シャルレーゼ。僕の姉貴みたいな存在

       たくさんの不安を抱え、僕は任務に着く。

       脱走したコード兵器を、破壊するという任務に…)


シャル:くっ、あいつ。何を考えてるんだ

    このままじゃノヴァルティスにさえいられなくなるぞ

    

クライブ:どこで変わってしまったんでしょう… 僕たちの運命は…

#017:どうして、私を殺そうとするの?

クライブ:君はもう人では無いんです、戦争で使われる兵器

     放っておけば、暴走し、世界を破滅に導くでしょう

#017:そんな…

クライブ:会いたかった。ずっと、君に会いたかった

#017:あなたは、誰?

(数日後)


シャル:クライブ、どういうつもりなの、連絡もせずに勝手な行動ばかりして

    あなた、ノヴァルティスから追放されるわよ

クライブ:ごめんなさい、シャル姉さん、もうそのつもりで居ますから

シャル:あなたには、兵器の排除を命じた。それを破棄し、ノヴァルティス脱退を願う

    というの?許されることではないわ、あなたも殺されることになるわよ

クライブ:そうでしょうね、でも僕は、彼女と一緒に逃げる道を選びます


クライブ:(何もかも失う覚悟で居た。でも目の前に大切な人が居て、見捨てること

     なんて出来るわけがない。駄目だ、僕は駄目な人間だ… 結局、誰も救えない)


#017:お帰りなさい、クライブ。今日はね、クライブの大好きなシチューを作ったの


クライブ:(君はどう見ても人間だ。兵器なんかじゃない)


#017:それでね、それでね…


クライブ(君は僕が守る。世界中を敵に回しても僕は君の味方で居る)


#017:ねぇねぇ、私、これからも生きていられるかな?

クライブ:もちろん。たくさん楽しいこと出来るよ。僕と一緒にね


#017:(少しずつ記憶が消えてゆく。私は兵器に染められてゆく

    それでも、あなたとの時間はとても楽しくて、ずっと一緒に居たくて…)


クライブ:自分の名前、言えるかい?

#017:えっと、えっとね… 私の名前は… あ、えっと、思い出せないや

クライブ:そっか。うん、少しずつでいい、取り戻していこう

#017:うんっ



クライブ:(君の笑顔があれば良かった。それから僕は、初めて永遠というものを願った

     世界の人々と、自分の大切な人、どちらか、一人救うとすれば、どちらを選ぶ?)


(回想)


クライブ:それでも僕は、彼女と逃げる道を選びます

シャル:そんなことをすれば、兵器は暴走し、世界は破滅してしまう

    あなたも、世界中全てが無くなってしまうのよ!

クライブ:きっと彼女を救う方法があるはずだ

シャル:そんなこと出来るなら、とっくにやってるわ。ねぇ、あの子、あなたの知り合い?

クライブ:はい、とても深い繋がりがありました

シャル:そう。それは残念だったわね。兵器としての素質を持ってたんでしょうから

    でもあなたも分かってたはず、どんな大切なものさえ失う覚悟だったはず

クライブ:そう、ですね。でもやっぱり僕には無理だったみたいです

シャル:なら、私があなたを殺します、あなたは、ノヴァルティスには必要ありません

クライブ:シャル姉さん。ごめんだけど、僕は、まだ死ぬわけにはいかないんだ

シャル:待ちなさい、クライブ! 一つだけ、私の問いに答えて

    世界中の人々と、自分の大切な人、どちらかだけ救うとしたら、どちらを選ぶ?


クライブ:そんなの決まってますよ。両方選びます。欲張りですから


(回想 終)




#017:(鼓動が高まっていく。意思も無くなっていく、私はもう人では無くなる

    多分、もう時間なのだろう、そう思った。最後にもう一度、あなたの声が聞き

    たかった…)


クライブ:(そして僕は、君に名前を付けた。いや、覚えてたんだ、ずっと閉まってた名前)


クライブ:レイナ、僕だ、クライブだ

レイナ:うん、聞こえるよ、クライブの声、聞こえるよ

    もうすぐね、私の体、無くなっちゃう。そしたら、一緒に居られなくなる

    それで、私、止まらなくなっちゃう、クライブのことも忘れちゃう…

クライブ:そんな… どうして、こんなことに… 何故、君がこんな目に…

レイナ:名前、付けてくれたこと、嬉しかったよ。えへへ、可愛い名前だね

    すっごく気に入ってるんだ

クライブ:うん、それは良かった

レイナ:きっと私の助かる道は無かったんだと思う。でもね、クライブがずっと側にいて

    くれたから怖くなかったんだよ、なんかね、今も、不思議と怖くないんだ

クライブ:うん、そっか…


クライブ:(もう、過ごした想い出すら覚えてないのだろう

      二人で歩いた場所も、あの景色も…)


レイナ:うっ、駄目、壊れそう…

クライブ:レイナっ!


クライブ:(その時、初めて確信を持った。この子は、もう助かることはないと…)


シャル:クライブ、そこまでよ! 私が、コードナンバーゼロイチナナを破壊します

クライブ:その必要は無いですよ

シャル:どういうこと?

クライブ:僕が、破壊しますから

シャル:えっ?

クライブ:ノヴァルティス クラスファースト、クライブ、コードナンバーゼロイチナナ

     あなたを、この手で排除します

#017:ありがと、クライブ…


(回想)


レイナ:私の将来の夢は、クライブのお嫁さんだよ

クライブ:照れること言ってくれるね。それじゃあ、僕の大好きなシチューでも作って

     もらおうかな?

レイナ:うん、私、料理得意なんだよ。もっと練習して美味しいシチュー、ご馳走するね

クライブ:あぁ、楽しみにしてる

レイナ:うんっ。あとね、海とか行きたいな。私、好きなんだ、だって凄く綺麗だから

クライブ:そうだね、じゃあ今度、一緒に行こうか

レイナ:うん、デートデート


(回想 終)



クライブ:(たくさんの夢があった。どんな小さなことも幸せだった)


レイナ:(あなたと一緒なら何でも出来る気がしてた、そう、絶対出来ると思うんだ)


クライブ:夢、叶わなかった… (撃つ)

レイナ:そんなことないよ、いっぱい叶ったよ

クライブ:あぁっ、僕は、僕は…

シャル:クライブ、しっかりしろ、気をしっかり持て

クライブ:僕は、この手で、君を…

レイナ:ねぇ、クライブ。私、ずっと会いたかった

クライブ:僕だって、会いたかった、君を、愛してた

レイナ:うん、私もよ… えへへっ、恥ずかしいな

     私ね、覚えてるよ、あなたと行った海、すっごい綺麗だった…

     今日は、多分、あの頃の夢、見られそうな気がするんだ…

クライブ:レイナ…

レイナ:それじゃあ、私はこれから、夢の続きを見るね


(夢)


クライブ:海、来れたね

レイナ:広いね、最高! 空気が美味しいよ

クライブ:そうだね、空気、無料で吸い放題だ

レイナ:何それ、はははっ。えいっ

クライブ:おっ、どうしたんだ、いきなり?

レイナ:腕組み、したかったの。いいでしょ?

クライブ:もちろん


クライブ:(その日、見た景色は、青く澄み渡っていて、海と空がこんなにも大きくて

      今にも手が届きそうなくらい近くに感じた。そして、隣に、レイナが居た)


クライブ:レイナ

レイナ:うん? どうしたの?

クライブ:大好きだよ


レイナ:(私は夢を見た。とても幸せで、大好きな人と一緒に笑っている夢だった

     多分、あなたも見てる。この綺麗な景色を… いつまでも二人で見てる)


レイナ:私も、大好きだよ



(END)






「 CM 」



シャル:コードナンバーゼロイチナナを排除せよ

クライブ:了解。僕がやってみせますよ


クライブ:その兵器は、僕の大切な人だった


レイナ:クライブ、私ね、もう何も思い出せなくなっちゃうんだ

クライブ:レイナ、うん、そう。君の名前だよ


レイナ:海、行きたいな…


クライブ:ギフトオブメモリーズ オリジナルボイスドラマ

     「code #017」(コードナンバーゼロイナナ) 


シャル:一つだけ、私の問いに答えて

    世界中の人々と、自分の大切な人、どちらかだけ救うとしたら、どちらを選ぶ?


クライブ:そんなの決まってますよ。両方選びます。欲張りですから

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