2.クラスギルド
なんか説明の順番を間違えた様な希ガス
だが書き直すと更に遅くなるのでこのままいく
前エッセイでも述べたが本来ギルドとは単一職種の組織であり、基本的にギルド同士の繋がりは無い
これはギルド同士が、基本的にライバルの様な競合相手だからだ
この為、初期の頃は戦士は傭兵ギルド、魔術士はマジックユーザーギルドという様に其々のギルドに別れて所属していた
この傾向は長く続き、その後にギルド同士の連絡会の様なモノが設定された後でも各ギルドが統合される事は無かった
ところでこのクラスギルドにも冒険者ギルドが存在する
しかし、この冒険者ギルドはなろうで言われる冒険者ギルドとは根本的に異なる
何故ならこの冒険者ギルドはクラスギルドだからだ
つまり、冒険者という"クラス"の為の単一職ギルドなのだ
この"冒険者"というクラスは日本で生まれた日本特有のクラスである
その内容はシーフと同等かその亜種と言った感じで、要はシーフの互換職である
なぜそんな訳の分からないクラスが誕生したかと言えば、其処には売り手の都合が有ったからだ
前のエッセイで説明した様にシーフとは盗賊の事であり、つまりは犯罪者なのだ
ソレは言い方を変えればゲームを遊ぶプレイヤーが犯罪者のロールプレイをするという事に他ならない
メーカー側は其れを嫌ったのである
一方でシーフ系クラスはファンタジーRPGの中に既に定着しており、特にダンジョン系のギミックを持つ作品に於いては不可欠な存在となっていた
そこで犯罪者というイメージの無いシーフ系クラスが必要とされたのである
今にして思えば公序良俗を声高に叫ぶ変な市民団体に目を付けられ無い為の予防措置だったのかもしれないが、この試みはプレイヤーには大不評だった
実際
「"自分では無い誰か"になれるのがロールプレイの醍醐味だろ?」
と言ってシーフばかりプレイするプレイヤーも居た程で、初期のガチ勢には見向きもされていなかった
しかしこの試みはその後も様々な形で続けられ、メーカー故の大規模な啓蒙により最終的には成功する
現在、日本ではシーフ系のクラスに対して犯罪者というイメージが希薄どころか殆ど無いのはこの為である
また、この試みは"犯罪者"というイメージを持たない様々なシーフ系クラスを生み出すと同時に、最終的には大元のシーフやその派生クラスに対しても犯罪者というイメージを希薄化させる迄になっている
結果、外国ゲームではコンピュータゲームを始め多くの場合
今だにシーフ系クラスが犯罪者臭を纏わせているのに対し、日本の製品ではシーフ系クラスは一般職化しているのである
しかしここで重要なのはこの試みがメーカー側主導で送られたという事である
これによりクラスギルドとしての冒険者ギルドは様々なメディアにその痕跡を残す事になったのだ