21.ランキング
今日の俺のメインの目的はこの先。
ダンジョン協会が営業する魔石買取カウンター。
未知のエネルギーを秘めるとあって、売買には特別な許可が必要。公営ダンジョンにおける魔石の買い取りは全てダンジョン協会の独占となっており、店員の全てがダンジョン協会の職員である。
「すみません。魔石の買い取りをお願いします」
「はい。魔石をこちらに置いてください」
俺は机の上に用意されたケースへ魔石を8個乗せる。
今日ダンジョンで手に入れた魔石は3個だが、それにプラスして自宅ダンジョンの魔石を5個加えている。
モンスター狩場で観察したところ、クロスボウ男は同じ時間でモンスターを20匹退治していた。この程度の水増しであれば何ら疑問に思われないだろう。
「はい。それでは探索者カードをお願いします」
店員の指示にしたがいカードリーダーに探索者カードを通す。
「あら? お客様。魔石の売却は初めてですか?」
確かにそうなのだが……なぜ初対面の店員が知っているのだろう?
「その探索者カードです。お客様の名前と探索者ランキングが印字されていますから」
店員は俺が手に持つ探索者カードを指さした。
なるほど。確かに探索者カード表面には俺の名前。城 弾正。そしてランキング部分には、横線だけが表示されている。
「ダンジョンランキングは魔石の総売却額で決定されますので、ランキングが表示されていないということは、まだ魔石を1つも売却していない。初心者だということです」
要はモンスターをたくさん退治して魔石をたくさん売却した者が、ランキング上位となる仕組み。パーティの場合は魔石を売却する際にメンバー全員のカードを通すことで、自動的に分配記録される仕組みだという。
「凄いですよ。初日から魔石8個はなかなか出来ることじゃありません。ランキング上位1万人に入れば全世界に公開されますから頑張って目指してみてくださいね」
ヤバイな……SSRの俺であればランキング1万位など軽くランクインしかねない危険性がある。目立ち注目されては自宅ダンジョンの秘密が露呈しかねないため、上げすぎないよう注意が必要というわけか。
そうして無事に魔石の売却が完了。
俺のダンジョン口座に4000円が振り込まれると同時、俺のダンジョンランキングが決定、探索者カードにデカデカと印字されていた。
7859万9345位:城 弾正
……どれだけ探索者がいるのよ。
1万位入賞とか……余計な心配すぎる。




