プロローグ
初心者ですので、誤字脱字や、表現の間違いその他諸々。
多々あると思われますが、温かい目で見てやって下さい。
流血シーンを多々含みます。
自己責任でお願いします。
目の前に広がる、赤。それが自分の血だと言う事に気づくのに、そう、時間はかからなかった。
「きゃーーー!!」
聞こえる悲鳴。
「何やってんだ!早く救急車を・・・・!!」
聞こえる怒声。
それすら聞き流せるくらい、私の眼は彼女に向いていた。
「あは・・あはは・・・・あはははははははははは・・・・!!」
狂ったように笑い続ける私の妹。
私は、妹に刺された。見た目がそっくりな私の妹。
理由は、・・・・・・・・私が彼女のボーイフレンドを取ったから。
私の名前は、清川 瀾。妹の名前は、鈴。
私たちは双子だから、見た目がそっくり。
髪の色は私が黒で、鈴が薄茶。これは遺伝上の問題だと思う。
だって、お父さんが日本人で、お母さんが、日本人とイタリア人のハーフ。おばあちゃんが、イタリア人だったりする。
性格は・・・・どうだろう、良く解んない。ただ、鈴の方が積極的だ。
だから、生まれてこの方十数年鈴からは色恋の話は出るけれど、私から出たことは無かった。
そんな時だ、鈴の彼氏が私の事を好いたと知ったのは。私は、知らないふりをした。気づかないふりをした。鈴との関係を壊したくなかった。でも、ダメだった。鈴の彼氏は、彼女と居る時私の話ばかりしたらしい。
その話を聞いた時、私の中で、何かが壊れた音がした。
その人は、妹が五年間思いを寄せ続けた人。
その人は、妹の全て。
妹は、私にとってかけがいの無い片割れ。
妹は、私にとって両親よりも大切な人。
「あは、あは、あはははははははは・・・・・・・」
私は、妹を見て呟いた。
「Perché io l'amo molto tutta la durata.
Se la mia esistenza La tormenta, solamente diciamo che "ciao" ora.
Perché io ancora l'amo.(ずっとずっと、愛してるから。
私の存在があなたを苦しめているのなら、今は、ただ、“さよなら”と言いましょう。
それでも私は、愛してるから。)」
咄嗟に出たイタリア語。それはイタリア暮らが長かったからだろうか?
目をつぶった暗闇の中、微かに彼女の泣き声がした気がした。