紫月ーユカリヅキー
その日、空は紫色だった。
その日、雲は紫色だった。
人々が見上げた空は、綺麗だった。
でも、その正体は空でも雲でもなかった。
隠れていた。
雲の奥に、それは隠れていた。
風が吹き、雲がどいた時。
その間から見えた紫色の月を見たとき。
人々は消滅した。
その日、雲は紫色だった。
人々が見上げた空は、綺麗だった。
でも、その正体は空でも雲でもなかった。
隠れていた。
雲の奥に、それは隠れていた。
風が吹き、雲がどいた時。
その間から見えた紫色の月を見たとき。
人々は消滅した。