永遠の受験生
ちょっと作風変えたくて、ホラー書きたくなってきました。
お暇な時にでもどうぞ。
「ラジオディレクター(以下D)、持ち込みでドキュメンタリーの企画が来ております。」
「なんだ。私は忙しいんだ。後にしてくれないか。」
「それが、本人が来ているんですよ。自伝だそうです。」
「しかも、内容は結構いいセン行っていると思うんですよ。」
D「はあ。分かった。金の卵の可能性も無きにしも非ずだ。話だけでも聞こうか。」
D「通してくれ。」
「はい。」
*
「先ずこれを見て頂きたいのです。」
入ってきて早々に持ち込みの書類を差し出してきた。
原稿かと思って軽い気持ちで受け取ったのだが、何とそれは病院の診断書だった。
ある夏のこの日でした・・・。
青年はシリアスな雰囲気でぼそぼそと語り出した。
私は、一年を永遠にループするようになったのです。いえ。抽象的な表現ではいけませんね。
私はある特殊な病気を2つも患っております。
「1つはかの有名な「病気下垂体不全」です。」
これはどうやら、年が取らなくなる病気らしい。脳下垂体のホルモン不足が原因だそうだ。
詳しい説明は以下略☆
「そして、もう一つが「過性全健忘」です。」
1年間に1回発症し、記憶がリセットされてしまうとの事。これが1年間をループし続ける元凶だ。
詳し////☆
私は今日まで夏期講習に参加し続けてきました。もちろん、1年前も。そのまた前も。
いつしか、見かねた両親が、来年の私になる前に、この病気の事を前日には教えてくれるようになりました。
私は自分で言うのもなんですが、勤勉な方です。一日とて気を抜いた日はない。毎日勉強をしています。
必死に勉強をし、昨日の自分より確実に成長し続けています。
「今まで積み上げてきた努力が水の泡になると知っていたら、あなたはその日をどう過ごしますか。」
何度も死にたいと思いました。でも、こんな僕を両親は隣で歳を重ねながらも、支えてくれました。
彼らの期待を僕は裏切れない。
楽しい大学生活は一生来ない。その先の自分の将来の夢も一生叶えられない。
今日僕は本屋さんの参考書コーナーに行ったんですよ。僕は1冊手に取って眺めてみました。
その時僕は気付いてしまったんです。
僕はいったい何回ここに足を運んでいたんだろうと。
帰り際、窓辺に映りこんだ自分の顔が酷く滑稽に見えました。
ところで、もうそろそろ12時ですね。日付が変わってしまうな。
後、「3・2・1・・・。」
俯いた彼の顔の口が酷く吊り上がり、この世の生き物とは思えないような、歪んだ笑顔が見えた気がした。
彼の口が動き出した。一言目に何を発するのだろうと、私たちの全神経が研ぎ澄まされていった。
*
「さすがに内容が。ディープすぎるよ君。」
「ボツっすね。」
彼が部屋を出て30分後。私たちはようやく言葉を発する事が出来たのだった。
私の一番怖いを詰め込んだつもりです・・・。もし、この後のセリフ私が付けるとしたら、「初めまして。」かな。皆さんはどう思いますか?
気になって夜なのに目がさえちゃいますね。ではでは。
*(作者は皆様の安眠ライフをご所望です。)
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