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永遠の受験生

作者: コカマキリ

ちょっと作風変えたくて、ホラー書きたくなってきました。


お暇な時にでもどうぞ。

「ラジオディレクター(以下D)、持ち込みでドキュメンタリーの企画が来ております。」

「なんだ。私は忙しいんだ。後にしてくれないか。」


「それが、本人が来ているんですよ。自伝だそうです。」

「しかも、内容は結構いいセン行っていると思うんですよ。」


D「はあ。分かった。金の卵の可能性も無きにしも非ずだ。話だけでも聞こうか。」

D「通してくれ。」


「はい。」






「先ずこれを見て頂きたいのです。」


入ってきて早々に持ち込みの書類を差し出してきた。

原稿かと思って軽い気持ちで受け取ったのだが、何とそれは病院の診断書だった。


ある夏のこの日でした・・・。


青年はシリアスな雰囲気でぼそぼそと語り出した。


私は、一年を永遠にループするようになったのです。いえ。抽象的な表現ではいけませんね。

私はある特殊な病気を2つも患っております。


「1つはかの有名な「病気下垂体不全」です。」


これはどうやら、年が取らなくなる病気らしい。脳下垂体のホルモン不足が原因だそうだ。

詳しい説明は以下略☆


「そして、もう一つが「過性全健忘」です。」

1年間に1回発症し、記憶がリセットされてしまうとの事。これが1年間をループし続ける元凶だ。

詳し////☆


私は今日まで夏期講習に参加し続けてきました。もちろん、1年前も。そのまた前も。

いつしか、見かねた両親が、来年の私になる前に、この病気の事を前日には教えてくれるようになりました。


私は自分で言うのもなんですが、勤勉な方です。一日とて気を抜いた日はない。毎日勉強をしています。

必死に勉強をし、昨日の自分より確実に成長し続けています。


「今まで積み上げてきた努力が水の泡になると知っていたら、あなたはその日をどう過ごしますか。」


何度も死にたいと思いました。でも、こんな僕を両親は隣で歳を重ねながらも、支えてくれました。

彼らの期待を僕は裏切れない。


楽しい大学生活は一生来ない。その先の自分の将来の夢も一生叶えられない。


今日僕は本屋さんの参考書コーナーに行ったんですよ。僕は1冊手に取って眺めてみました。

その時僕は気付いてしまったんです。


僕はいったい何回ここに足を運んでいたんだろうと。


帰り際、窓辺に映りこんだ自分の顔が酷く滑稽に見えました。


ところで、もうそろそろ12時ですね。日付が変わってしまうな。


後、「3・2・1・・・。」


俯いた彼の顔の口が酷く吊り上がり、この世の生き物とは思えないような、歪んだ笑顔が見えた気がした。


彼の口が動き出した。一言目に何を発するのだろうと、私たちの全神経が研ぎ澄まされていった。





「さすがに内容が。ディープすぎるよ君。」

「ボツっすね。」


彼が部屋を出て30分後。私たちはようやく言葉を発する事が出来たのだった。








私の一番怖いを詰め込んだつもりです・・・。もし、この後のセリフ私が付けるとしたら、「初めまして。」かな。皆さんはどう思いますか?


気になって夜なのに目がさえちゃいますね。ではでは。


*(作者は皆様の安眠ライフをご所望です。)

作者おすすめ作品:「jfjf」←この検索キーワードで探してみてね~!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 彼は何月何日の24時でリセット、という知識はもっているわけですね。 忘却探偵・掟上今日子のように『次の自分』への引継ぎメモなどを持っているかもしれないですね。 [気になる点] 全然知らない…
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