第4部
パピヨンに聞いて見た
「どっかにすごいお宝ない?」
「あるにはあるけれど、難易度高いよ?」
「この面子じゃ、無理?」
「まあ、いってみるか」とパピヨン
「この世界に魔王はいないの?」とオオヨドハジメは聞いて見た。
「このファンタジー世界は偉大な魔法使いエンノ・オズノが統治してるから、いないよ」
「なんだ、つまんないな」
「小悪党の盗賊団や海賊や独裁者やカルト教団や悪い魔法使いはあちこちにいるよ」
「パトリアの町を根城にして、この世界を冒険してみよう」とオオヨドハジメが宣言した。
パピヨンが「まあ、それも面白そうね」
マリコが「お宝をどんどん盗んでみたいわ」と眼を輝かして言った。
「まず、どこがいい?」とオオヨドハジメが聞くと、パピヨンが、
「まずは、盗賊団が、近くの山に住んでるから、そいつらから討伐しよう」
「いいね」とオオヨドハジメ。
執事のメハネが女盗賊のシノムラマリコの装備と武器を整えてくれた。
「この装備なら、これから行かれる場所でも、おそらくかなり動き易いでしょう」
あと、『あらゆる物を盗む』という性能のついた魔法の手袋をくれた。
盗むための器用さと賢さをUPできる大盗賊の帽子という可愛い花柄の三角帽子をくれた
お宝のある場所がわかる『盗賊の眼鏡』という魔法の眼鏡をくれた
ーー執事のおじさんは、じつは昔は大盗賊だったのだ。
ハトル王の母親の王妃さまに説得されて、盗賊を辞めて王室執事になったそうだーー
執事のメハネさんが、シノムラマリコに、盗賊の特訓を色々してくれた。
一週間かけて、立ち回りや、動き、必要なコツ等の盗賊指南をしてくれた。
シノムラマリコはすっかり自信を持った。
食料を十分に整えて、パピヨンがまた、足元の3匹の蟻に魔法をかけて、3頭の馬にした。
丸一日馬を飛ばした。
草原を越え森を抜け湖の畔の岩山に盗賊の住む洞窟があった。
洞窟の前で20人ほどの子分たちが酒盛りをしていた。
パピヨンはその子分たちに魔法をかけ全員カエルにしてしまった。
「ひでえな」とオオヨドハジメは笑った。
「うふふふふ」
入り口に3人の強い小頭たちがいた。
オオヨドハジメは、3人が構える暇も与えず、黄金の刀でなぎはらって、3人の小頭を気絶させてしまった。
その奥に、一人で酒を飲んでいた盗賊のお頭がいた。
すごいイケメンのいい男だ。
シノムラマリコが「きゃ~!」
イケメンのお頭は、気配に気づいて、盾を構えて、毒蛾の粉を振りまいた。
強いオオヨドハジメの後ろにいた弱いシノムラマリコを狙い飛び上がって切りつけた
しかし、シノムラマリコは執事のくれた見交わしの服のおかげで、勝手に体が身を交した。
毒蛾の粉は痺れ薬のようだ。オオヨドハジメが痺れて毒にやられた。動けない
後ろに下がったパピヨンが、
「解毒」
オオヨドハジメに攻撃力を上げる呪文を唱えた。
「攻撃倍」
オオヨドハジメは軽くお頭を切りつけた。
盾を切り裂き、服を切り裂き、相手の身体にやいばをたてるとこで寸止めした。
「降参しろよ」
「そいつはここを通る旅人を殺して金品を奪ってる悪いやつよ。 情は無用よ!」とパピヨンが言う。
お頭は降参したーー
ーーと見せかけていきなりお頭が3人に隠し持っていた毒蛾の粉をかけた
三人は毒にやられて動けなくなった
「ふん、カスめが。子分どもが眼を覚ましたら、切り刻んで森の狼の餌にでもくれてやる」
と、パピヨンが……うふふふ……と笑い出したーーーーいきなりパピヨンは毒蝶の姿になるとひらひらと飛び廻る
「ふん、これはもともと私の正体の蝶の出す粉よ」とパピヨンが嘲った
「こざかしい小娘だ」とイケメンお頭がパピヨンに剣で切りかかるが、逆に毒蛾の粉をお頭に振りかけられた。
お頭は毒にやられて痺れて動けなくなった
「あははははは」
パピヨンは容赦せず、お頭に呪いをかけた。
お頭は、ゴキブリになってしまった。
「解毒」
オオヨドハジメとマリコは動けるようになった
「パピヨンて容赦ないのね」とマリコが言う
「あんたらが甘すぎるのよ」と突っぱねた。
お頭の居た部屋のまだ奥に洞窟は続いている。
迷路になっているが、
シノムラマリコが魔法の道具の盗賊の眼鏡を使って視た。
盗賊のお宝を貯めた宝蔵まで、一直線に洞窟が透けて見える。
「この眼鏡、すごく良いわ」とマリコは言いながら奥へ走って行った。
「きゃーー!」途中に落とし穴が仕掛けられていた。
しかしそれも、見交わしの服が自動で、身を交して切り抜けた。
「この服、たいした服ね」とマリコ
「まだ、数か所に落とし穴や爆発物が仕掛けられているわ」と魔法の眼鏡で透けて見えるマリコが言った。
「見えてるのに罠にかかったのかよ」とオオヨドハジメが皮肉
「ごめーん」とマリコ
魔法使いのパピヨンが全員に
「浮上」
ふわふわ全員が浮き上がった。
ふわふわしながら、洞窟の奥へ向かう。
かなり時間がかかったが、奥のお宝の部屋の扉に到着
魔女が呪文を唱えた「開錠!」
お宝の箱の鍵もすべて開いた。さすがは魔法の呪文だ
大量の山の様な金貨があった。何万枚あるのかわからない。
沢山の宝石や装身具もある。
「このお宝は、すべて周りにある木の箱に詰めてね」とパピヨンが言う。
オオヨドハジメとシノムラマリコがお宝を木の箱に詰めるのを、
パピヨンは、横の木の箱に座って眺めていた。
大きな木の箱7個が一杯になった。
「はい、金貨1枚残さず詰め終わったぜ」とオオヨドハジメが言うと、パピヨンは木の箱に呪いをかけた。
木の箱は残らずゴキブリになって飛び回った。
シノムラマリコ「キャァーーーー!!」
オオヨドハジメはそのゴキブリをずだ袋にささっと捕まえて入れた。
「さすがは、オオヨドハジメね。指示しなくてもわかるのね」とパピヨン
「それくらいはわかるよ」
ずだ袋の口を固く締めて、3人は7匹のゴキブリをずだ袋に入れて帰ってきた。
不在の間に王室執事が家来と召使を新しく雇ってくれていた
王宮の家来と召使はすっかり揃っていて、執事さんが、お城の入り口で、深々と頭を下げて、
「王様とガールフレンドのみなさま、お帰りなさいませ」と笑顔で挨拶をした。
城の入り口から玄関まで80人の兵隊たちが整列して、剣を掲げて、オオヨドハジメに忠誠を誓った。
「われらはこの命に代えてもハジメ王に忠誠をお誓いします!」
なかなか壮観であり良い気分である。
お城の一番奥の、宝物金庫へ行って、中に入ると、パピヨンはタマネギを一個取り出し、ナイフで切った。
涙が出た。
ずだ袋からゴキブリを出して、自分の涙を振りかけた。
7匹のゴキブリはたちまち、7つの金貨と宝石の詰まった木の大きな宝箱に戻った。
王室の金庫は一杯になった。
執事のメハネさんが、ニコニコしながら
「首尾よくいってよろしゅうございましたね」と言ってくれた。
メハネさんが連れてきた腕の良い料理人の作った美味しい料理が王座の広間の大きな木のテーブルに並んだ。
鶏の丸焼き、ビーフステーキ、ミートパイ、アップルパイ、ブルーベリーパイ、チョコレートケーキ、山の様な果物、メロンにリンゴにバナナにオレンジにグレープ。
三人はたらふく食べた。