第3部
王様になったけど、お城の召使とかがいない。兵隊と一緒に逃げ去ったらしい。
仕方ないので、求人したいな、と思う。
町の町長がオオヨドハジメに挨拶にやってきたので、そういうこと頼みたい、というと、話を逸らされた。
社交辞令だけで帰って行った。
そこへ、お城の牢屋に捕まっていたおじいさんがやってきた。
「わたくしはこの城の執事でございましたが、王様の機嫌を損じて、明日死刑にされるとこでした。よろしかったらまたお仕えさせていただけませんか?」
「お城に住むなんてこと初めてで、勝手がわかりません。よかったら召使集めから、雑用全部、おねがいできませんか」
「かしこまりました。喜んでお仕えいたしましょう」とおじいさんの執事は言ってくれた。
パピヨンが言う。
「お城の財政状態もチェックしといたほうがいいんじゃない?」
「パピヨンがいくらでも金作れるから、問題ないんじゃない?」
とオオヨドハジメが言うと、「あれはまやかしよ。一定時間、そう見えるようにしただけよ」
「げえ! それじゃ、虫のバッタを馬にしたのは?」
「あれも一定時間しか、変身させられないわよ」
「じゃあ、草花を食事に変えたのは?」
「あれは食べられる草花や食べられる若い木の根や虫や木の実を見かけと味を魔法で変えただけよ。あのグレープジュースも本当はただの川の水よ」
「げえ! そんなもん食ってたの?!」
「信じられないっ、虫なんて食べさせられてたの?」とマリコ
「蝉とかカタツムリは、王室の晩餐会なんかでも食べるよ?!」とパピヨン
お城の金庫を執事のおじいさんメハネさんと、パピヨンとマリコと一緒に見に行った。
おじいさんが、番号を合わせて、お城の奥の金庫を開けてくれた。
金庫の中身は空っぽで金貨一枚残ってなかった。
「あらら、これは困りましたね。 町民に税金をかけましょうか? これでは召使を雇ってもお給料が払えません」とメハネさんが言う。
「税金はちょいやめとくよ。僕がどこかでお宝を見つけて手に入れてくる」とオオヨドハジメ
「おお、王様自ら、そのようなことをなさるのは聞いたことがございません。よろしいのでしょうか」
「まあ、最強なので、問題ないよね? パピヨン」
「まあ、それは問題ないよ。保証する」とパピヨン
「私も頑張ってお宝を奪ってくるわ♪」盗賊のシノムラマリコが嬉しそうに言った。
僕たちは、お宝探しに行くことにした。