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329 おいこらちょっと待て

‥‥‥ノインも無事に再召喚し終え、全員そろった後日。


 冬季休暇前にしっかりと、王城の方では今回のフェイスマスク討伐による祝いの場として、晩餐会が開かれていた。


 褒美などを授ける場もあるそうだが、まずはやり遂げたことに関しての祝い事で人々のムードを盛り上げるらしく、あちこちで人々は笑いあい、飲み合い、語り合う。


 そしてこういう場だからこそ舞踏も開かれ、思い思いに相手を探し、踊る者たちも多いだろう。



「…‥‥でも、全員相手は流石にちょっと‥‥‥きつかった‥‥‥」

「おおぅ、産まれたての小鹿のようになっているでありんすよ」

「ご主人様、体を張り過ぎデス」


 会場の端っこの方にて俺は今、リザのマッサージを受けつつ、足の疲労を癒していた。


 祝う場なだけに、皆はドレスアップをしており、何時もメイド服のノインでさえも、ドレス仕様のメイド服の着用である。…‥‥ドレスナメイド服とは何だ、と言うツッコミは諦めた。


 とはいえ問題は、その舞踏の場であり‥‥‥全員が踊りたいと思ったようだが、他の男性と踊る気はなく、俺は全員と相手したのである。


 幸い、一曲一曲はかなり短い物にされており、そこまで長時間踊るものではない。


 けれども、ルナティアにアリスも参加しつつ、全員の相手をした結果相当踊る羽目になり…‥‥足が非常に疲れたのだ。


 まぁ、全員相手をしなくとも良かったかもしれないが、こういう時位はしっかりと答えてあげたい。


 だからこそ、ノったのは良いのだが…‥‥踊るのって疲れるなぁ。


「とはいえ、ようやくでかい課題が終わったようなものだし、これも良いか」


 強大だったというか、ただの大迷惑集団であった仮面の組織はもういない。


 裏切り、内通、逃亡した人たちは、あの騒ぎの中でしっかり確認や捕縛され、既に処分済み。


 後に残る問題とすれば、もうまもなく行われる表彰の場で、国王からの褒美が不明なことぐらいだが…まぁ、そんなに面倒なものではないことを願うか。






 そうこうしているうちに、時間は経って、いよいよその時が迫り出す。


 盛り上がった会場内で、今回の殲滅作戦にて功績を挙げた者たちが呼ばれ、褒美を授かってゆく。


 金、土地、爵位…わかりやすくかつ、見合ったものにされているらしい。



「爵位などに関しては、貴族が増える意味になるのか?」

「いえ、そうでもないようデス。今回の件以前から色々あり、空いた席もあったようですし、バランスが結局とられるだけでしょウ」


 俺の疑問に対し、答えるノイン。


 こうやって無事に再召喚して、すぐに答えてくれるのは良いけど、空いた席とかの言い方が気になる。やっぱ、潰された家なんかもあったのだろうか?


「では、次はディー・フォン・ゼロス城伯、前へ!」


 っと、かなり久しぶりにフルネームで呼ばれたが、どうやら俺の番になったらしい。


 召喚獣たちも引き連れ、国王陛下の前にひざまづいた。


「城伯よ、此度の作戦にて、多大な功績を挙げた情報はすでに耳にしている。バケモノと命名したらしい怪物すらも討伐したことは、喜ばしいことだ」

「はっ」

「さらには、フェイスマスク殲滅にもさらなる功績を残し、我が国の国民としても素晴らしいだろう。ゆえに、見合った対価を授けるべきなのだが、城伯、其方はこれ以上の地位はいらぬのだな?」

「はっ、わたし自身、この地位が自身でも余るものであり、さらに上を目指す気はありません。ただ国のために、諜報として就き、働く所存です」


…まぁ、嘘ではない。


 諜報になる目的はまだ忘れてないし、諦めてもない。


 それに、これ以上の地位も領地を授かる羽目になり、治める義務が生じるからな。経営に関しては皆でできなくもないけど、できれば避けたい。


「ふむ、予測はできていたが、無欲なものよ…その謙虚な姿勢は関心に値する」


 謙虚というよりも、面倒事を避けているだけだったりする。


「ならば、金を…っと与えたかったのだが、事情ができてな、そちらは出せぬ」

「事情、ですか?」

「ああ、面倒なことだが、あの作戦時に力を奮ってもらったのは良いのだが、危険視をする輩が出てな、こちらは色々と見てきたので問題視はしないのだが、不安に思う者たちがいるのだ」


 確かに、色々やらかしたが…考えなかったわけではない。


 けれども、一つの強大な敵が消えれば、消した力に関して目を向けて、邪推してもおかしくはない。


「一国、個人に集中するならば…その不安を拭うために、実は密かに用意をしてきたのだ」

「何をですか?」

「うむ、それはな…各国共同諜報員に、其方を任命するためのことだ!!」

「!!」


 国王陛下の話によれば、今回の褒美として、ついに卒業後には正式に俺を国お抱えの諜報員にするしてくれるらしい。


 しかも、この王国だけではなく、森林国や帝国などとも合意をとって、国々を跨ぐ新たな諜報としてだ。


「特にお主には様々な移動手段があるだろう?ゆえに、国を跨いでも素早く情報を集められるからこそ、決まったのだ」


 確かに、言われてみればそうである。


 最速だけなら陸にレイア、川や海にティア、空にはルビーやセレナイトと、豪華なメンツ。


 大人数でもリリスで運べるし、何かとやりやすい。


「なのでここで授けると共に発表しよう!城伯よ、其方は卒業後に、その未来があるとな!」


 堂々と、威厳溢れるように宣言する国王。


 その決定に不服なものはいないようで、拍手が鳴り始める。



……不安ではあったが、どうやらまともな道にはなったらしい。


 密かに俺は安堵の息を吐きつつ、未来が見えたことに高揚感を覚えたのであっ、



「それとついでだが、各国からバランスとして鎖も必要となり、我が国から其方に王女を入嫁させることになった。他国からもあるが心しておくがよい」


「……はぁぁぁぁぁぁあ⁉︎」


まさかまさかの、上げて落としての爆弾発言に、思わず驚愕の叫びをあげてしまうのであった…







油断していた

あの国王、やりやがったとは、王子たちも含めての思いである

なんにしても、やらかされたのであった




パソコン大不調のため、今回スマホ執筆


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