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160 ところですっぽりと抜ける事も

…‥‥怪盗騒動も終え、そう大きな行事はなく、平穏に過ごせるはずであった。


 色々と厄介そうなというべきか、滅茶苦茶危険度が高い可能性も判明したとはいえ、警戒を怠らなければ被害は最小限に、もしくは事前に防げるようなこともある。


 ゆえに、忘れずに学生の本分にも取り組むべきであって‥‥‥‥


「後期の中間試験、すっかり忘れていたあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


…‥‥ディーの悲鳴が響き渡ったのは、中間試験まで残り一週間もない、昼食時の平和的な会話の時であった。








「…‥‥すっかりというか、頭から抜け落ちていましたネ。ここ最近スライム騒動、学園祭、怪盗騒動っとラッシュでしたからネ」

「新参者ゆえにわからない事もあるが‥‥‥その後期中間試験とやらのために、マイロードは必死になって勉強しているわけか?」

「そのようでありんすな。でも、ダーリンって結構真面目に授業を受けているそうでありんすし、あそこまで必死にやるようなものでありんすかね?」

「グゲェ?」

「まじめにやっても、騒動の濃密さで抜け落ちてしまっていたようですわね‥‥‥」


‥‥‥召喚獣たちが話し合っているが、とりあえず今は後学期及び前学期の復習も兼ねて勉強に集中するのみである。


 前学期の時はその中間、後半の部分だけでよかったが、後学期では後学期のものだけとは限らないという情報を入手済みである。


 色々と含めた上で、重要な要点をしっかりと入れ込み、忘れさせないように含めているらしいが‥‥‥できるわけ、悪い点を取らないようにしないといけない。


 名ばかりに近いが生徒会でもあるし、貴族家の位も手に入れているし、それなりに勉学に関してはある程度の点数を求めたい。


 だからこそ、こうやって必死に勉強する価値もありつつ、結構忘れていた悲しみも味わってしまうのである。


「まぁ、座学の方はこれでいいんだけどな…‥‥問題が、各学科ごとのテストなんだよなぁ」


 ノインから飲み物を飲んで休憩し、そう俺はつぶやく。


 各学科ごとに異なるテストもあるし、そのテストに対応する必要性もあるのだ。


…‥‥何を基準にしてなのかは、各学科ごとに異なるらしいが‥‥‥教師たちの方でも、その採点には一苦労しているらしいし、ひねった物が出る可能性も無きにしも非ず。


「一応、身体検査は常にあるようですし‥‥‥まぁ、これに関しては問題ないでしょウ」

「というか、この身体検査の項目だけは常備されたようじゃな。召喚獣の健康チェックをしっかりと見ているのか、ということかのぅ?」

「何かと怠惰に過ごして、健康状態を落とす人もいるらしいからでござるかな?」

「ん、怠惰、楽。でも、健康面は、気を使っている」


 布団にもそりと潜り込みながらも、アナスタシアがそう口にする。


 まぁ、召喚獣たちの健康状態って、基本的に何が一番いいのかってのも分からないこともあるからな…‥その採点基準とかもはっきりさせてほしい所でもある。


 とにもかくにも、色々と危険性などが浮上している時でもあるが、今はまず、目の前の強敵(テスト)に対抗するために勉学に励むのみであった‥‥‥‥


「というか、この問題が分からんな‥‥‥基本はこれで合っていると思うんだだが‥‥‥」

「ああ、ご主人様。それはここをこうして、こっちにすればいいデス」

「こっちの回答だと、こうですわね」

「マイロード、ここは真っ直ぐ線を引けば回答にならないか?」

「間違えているでござるよ、ソレ」


…‥‥何で、召喚獣たちの方がより内容を理解しているのだろうか。


 まぁ、勉学を教えてもらえるのは良いけどね。分かりやすいし。


「身体検査は‥‥‥皆問題ないはずですネ」

「鎧を脱ぐ必要性があるかな?それはちょっと落ち着かないのだが‥‥‥」

「「「「…‥‥」」」」


…‥‥レイアの一言で、全員黙り込んだのは何で?そう言えば、まだ彼女が鎧を脱いだ姿を見たことが無いような…‥‥この機会に、もしかして見れるかも。






 そして一方で、テストに備えて燃えている者たちもいた。


 そう、学園の教師陣‥‥‥‥特に、召喚士学科のテスト採点を担当する者たちである。


 何しろ、他の学科は分かりやすいのが多いのだが、召喚獣たちを含めた場合は採点基準がややこしい。


 ひとえに召喚獣と言っても多種多様であり、各自によってはかなり基準が異なってしまうのだ。


「うぉおおおおおおお!!新たな基準の見直し、および改善案の再確認を急げぇぇ!!」

「残り時間はそう多くない!!当日よりも前には完成させねば!!」

「我々は教師ゆえに、生徒たちのために一生懸命働くのだぁぁぁあ!!」


 とはいえ、それでも教師たちのやる気が落ちることはない。


 というか、教師陣は教師陣で色々あり過ぎたがゆえに、もはや吹っ切れまくって、物凄い勢いで採点基準の確認などを行っている。


「暑い暑い!!けれども物理的に熱いやつもいるからこそ、この程度なんぞ何のその!!」

「しかもまた増えているからこそ、新しい用紙なども作成する必要があるのだぁぁぁあ!!」

「一応、各必要なものもあるだろうし、そちらの方も間に合わせるしかあるまい!!」


 燃えて、燃えて、燃えまくって、教師たちは死力を尽くしてテストのために働いていく。


 教育熱心というべきか、生徒思いというべきか、あるいは滅茶苦茶すぎる生徒がいるせいで色々壊れたというべきか…‥何にしても、この燃え盛る熱血は留まるところを知らず、テスト当日まで保たれるのであった…‥‥


「学園長の方も必要なのだが!!要請に向かった者はどうしたぁ!!」

「学園長、逃走いたしました!!」

「急いで捕縛しに向かえぇぇぇぇぇ!!」




何かと抜けていたりもするが、このペースでいけば大丈夫なはずである。

無理せずに、それでいてまじめに取り組み、一生懸命にやった成果を出せばいいだけだ。

まぁ、座学の方はそれで良いのだが…‥‥今回は、召喚獣たちも含めたテストのほうはどうなる事やら。



‥‥‥レイアの鎧を脱いだ姿に関しては、次回にようやく登場予定。

とは言え、どのぐらいなのか細かい調整しないとなぁ。基本的にスリーサイズとか想像に任せているけど、ある程度は決めていたりもするし、そこも考えて表現しないといけないのが難しい所である。

一番楽なのは絶壁。まぁ、ここでつぶやいたところで、どこぞやのメイドにぬっころされるこ、(…‥‥背後に何かいるような)

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