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再び魔人族の王都に出発して・・・2

「かたまれー!」


強く、拒否させないニコラスの声が戦場に響く!

(めいれい)と供に、僕達と騎士団の四人は集まり防御の態勢を整え始めるが。


「そんな、あほな?」

「えぇぇぇぇ」

「うそ、ラッキー」


思わず出てしまう関西弁などが聞こえてくる。

囲まれた思ったが、僕達は無視でヤシガニ小は全てヤシガニ大を囲んで攻撃を始めている。

僕達は完全に蚊帳の外だ・・・


・・・

・・・

・・・


気まずい空気が流れる・・・

何故かみんな複雑な表情をしてヤシガニ大・小の戦いを見ている。


・・・

・・・

・・・


「行く?」

「行こうか!」


・・・

・・・

・・・


「ヤシガニはおいしいぞ!」


ウルフの言葉に、全員がお腹を空かしている事を思いだして目の色が変わる。


ぐぅぅぅぅー!

お腹の虫が鳴き始める


「じゃあ、焼きヤシガニでいい?」


うんうん。


僕の言葉に、全員うなずき食事をする事が決まる。


「では」


言葉と供に詠唱に入る。


「************」

「顕現せよ、火の壁!」


ヤシガニ達を囲むように、炎の壁を作り逃げれない様にした。

やはり、魔物(魔獣)といっても動物である、炎は怖いらしく一匹も壁を越える事が出来ずに美味しい匂いをあたりに漂わせて行くのであった・・・


(焼きヤシガニと魔石、美味しかったです。)








「うわっ!」


思わず声が出る。

僕の警戒網に複数の監視者が増えていたからだ。


ヤシガニとの戦闘から1日後の事だ。


「なんだ、やっと気が付いたか!」

「10組いるだろう」


ウルフの今更感たっぷりの答えが返ってくる。


「えっ」


騎士団の四人がビックリ‼️して周りに鋭い目線を走らすが何も無い。


四人が首を横に振る。

ウルフは先日のヤシガニ小の襲来を、ロビンに先に見つけられたのがショックだったので、索敵範囲を最大にしていたのである。


「どうする?」


ニコラスの問いかけに。


「どうもしない」


ウルフの返事。


「何もされていないからな」

「今は気が付いて無い振り手で十分だ、もしもの時は、こちらから先手を取れば良い」

「それよりは、王都に入ってからが問題だろう」

「いや、その前か?」


ウルフの中では、ヤシガニ大小の襲来時には自分は何もされていないので問題無しみたいだ。


「まぁ、戦闘(たのしみ)は後に取っておこう」


余裕すぎます、この親父おやじ







それからは、付かず離れず監視され(監視して)二日が立ち、王都まで一日の距離の宿場町まで到着した。


「今晩だな」


「うむ、だな」


深刻な顔をして話すニコラスとウルフ。

そう、遊ぶ相談だ。

王都に入ると満足に遊べない為、ここで羽目を外そうとしているのである。


「じゃ、宿でご飯を食べて疲れを取っとけよ」


そう言って、二人で出ていった。


「もうお父様(ウルフ)たら、仕方ないわね」


と言いながら、見送るアンナ。

チチパス、デミナー、ブパシ、パエスの四人も宿の回りの安全確認に出ていき、久しぶりに二人の時間を過ごす事が出来た(血涙)



翌日。



「おう、今帰ったぞ」


二人が肩を組んで宿に帰って来た。

朝帰りだ。


「お疲れさま」


「何の事だ?久しぶりに二人で羽目を外してきたんだが!」


僕の言葉をはぐらかすニコラスだが、お酒の匂いは一つもしなかった。

まぁ、そう言う事にしておこう。


監視者が一組もいなくなった事は秘密である。


年寄りの冷や水でノックダウン中の二人を馬車に乗せて出発してから半日。

そう、嵐は向うからやって来た。


王都方面から、恐ろしい勢いで走ってくる騎馬とすれ違った。

騎士達が身構えたほどの迫力である。


「パパー」


すれ違った騎馬から大きな声が聞こえてくる。


「パパ、パパ」


「うっっ」

「なんだ、ナオミか!」


「なんだどころじゃ無い、一体何をしたの?」


一人の魔導騎士が馬車のニコラスに詰め寄っている。

このやり取りを全員が関心を持って見ていた。


「あなた、あなたね!」

「貴方、王都に行くと大変な事が起こりそうなんだ、今からでもやめれないかな?」


今度は、僕の目を見据えて話し出す魔導騎士であった。




最後まで読んで頂いてありがとうございます。


評価、ブックマークを頂けたら幸いです。

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